標準液
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/30 14:07 UTC 版)
「マクファーランド比濁法」の記事における「標準液」の解説
マクファーランド濁度標準液は、1.0%塩化バリウム水溶液と1.0%硫酸水溶液を用事混合して調製する、硫酸バリウム懸濁液である。塩化バリウムと硫酸の量を変えて、複数濁度の懸濁液を調製する。たとえば、0.5番のマクファーランド濁度標準液を調製するのであれば、1.175%の塩化バリウム2水和物(BaCl2・2H2O)水溶液0.05mLと1%の硫酸 (H2SO4) 水溶液9.95mLを混合する。 マクファーランド濁度標準液マクファーランド濁度標準液番号0.5123456789101.0% 塩化バリウム (mL)0.05 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.0% 硫酸 (mL)9.95 9.9 9.8 9.7 9.6 9.5 9.4 9.3 9.2 9.1 9.0 生菌数濃度 (x 108 CFU/mL)1.5 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 % 透過率74.3 55.6 35.6 26.4 21.5 吸光度0.132 0.257 0.451 0.582 0.669 菌液をこのマクファーランド濁度標準液と見比べて、濁度が最も近いマクファーランド濁度標準液の番号が、その菌液のマクファーランド標準濁度(McFarland standard turbidity)である。例えば、マクファーランド濁度標準液第2番と同じ濁度の大腸菌液のマクファーランド濁度は2マクファーランドであり、その生菌数濃度はおよそ6 x 108CFU/mLであることが推定される。ただし、マクファーランド濁度単位はEscherichia coli ATCC 25922株で定義されたもので、同じマクファーランド濁度でも菌種、菌株によって生菌数濃度は異なることには留意が必要である (山根 2004) 。 論文では マクファーランドNo. 0.5に調整した菌液を作成 0.5 マクファーランドに調整した菌液を作成 といった言い回しが用いられる。ここでいう調整とは、菌液が濃すぎる場合には滅菌済の当該溶液で希釈し、薄い場合には細菌を加えるような操作をいう。 マクファーランド標準液はもともと硫酸バリウム製だったが、現在では二酸化チタン製 (Roessler & Brewer 1967) やラテックス製 (Pugh & Heller 1957) も見られ、特にラテックス製のものは保存性と安定性に優れる (日本ベクトン・ディッキンソン 2007) 。
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