最近時の移動
ある期間における移動を観察する場合、ある決まった過去の時点の居住地 1また前住地 2と現住地 3とを比較するのが便利である。ある期間の初めと終わりで自分の住む行政単位が異なる個人は移動者 4とされる。移動者は以前の居住地に関しては出移民者 5、転出者 5、現住地に関しては入移民者 6、転入者 6と区別される(訳注)。センサスや調査が前住地 2に関する質問を含んでいれば、移動の時期は各人によって異なるが、各人の最近時の移動 7や最近時の住所変更 7に関する情報を作成することができる。移動者とは、現住地と行政単位の異なる前住地に最低1回は居住した経験のある人のことである。このような個人は現住地へ流入した 8人、または前住地から流出した 9人とみなされる。生涯移動者 11とは、出生地 10が現住地の行政単位と異なる人である。
- 4. 厳密にいうとこの概念の下では、移動者は移動を定義する期間migration defining intervalの前に生まれ、その終わりまで生存していなければならない。この定義はしばしばその期間に生まれた子供に拡張される。その子供は期間の始めに母親の住所に割り当てられる。記録された移動者の数は、その期間に生じた動き(move)の件数に一致するとは限らない。というのは、その期間に数回移動したり、センサスや調査以前に前住地に戻る者がいるからである。
- 10. 慣習や医療施設の所在地によって出生が別のところで起こったとしても、出生地は普通、出生時の母の常住地として定義される。
(訳注)日本の住民基本台帳法では、市区町村間の移動を転入および転出、同一市区町村内の移動を転居と呼んでいる。
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