放射冷却現象
別名:放射冷却
温度の高い物体が放熱して周囲の気温を下げる現象。特に気象用語としては、晴れた日に地面の熱が放出され、悪天候の日などよりも地表付近の気温が下がる現象を指す。
気象現象としての放射冷却現象は、通常は雲に遮られたり風と混ざり合ったりして逃げずに留まる地表の熱が、よく晴れた風の弱い日には遮るものがないために上空に逃げ、冷え込む現象である、と説明される。大雪が降っている天候下よりも冷え込みの激しい場合が少なくない。
放射冷却現象は、よく晴れた冬の夜、そこから明け方にかけて、顕著に起こりやすいとされる。2012年2月3日未明には放射冷却現象の影響で猛烈に冷え込み、九州地方をはじめ全国38地点で観測史上最低気温を記録した。
関連サイト:
気象データ観測史上1位の値 更新状況 - 気象庁
放射冷却現象 - 物理のかぎしっぽ
ほうしゃ‐れいきゃく〔ハウシヤ‐〕【放射冷却】
放射冷却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 16:45 UTC 版)
放射冷却(ほうしゃれいきゃく)とは、物体が周囲に電磁波を放射し温度を下げていくこと[1]。原理上あらゆる物体に起こりうる[1][2]が、主に気象学で用い、日常的な使用、特に天気予報の場面では地表が冷えるときの説明によく用いる[3][2]。
- ^ a b c d e f g h i 気象科学事典, p. 486「放射冷却」(著者:大西晴夫)
- ^ a b “放射冷却(ほうしゃれいきゃく)って何?”. 気象庁. 2024年6月18日閲覧。
- ^ a b NHK放送文化研究所, p. 175「放射冷却」
- ^ a b c 小出「熱放射」、『日本大百科全書』
- ^ a b c d e f g h i j k l 近藤 2011.
- ^ a b c AMS
- ^ a b c d e f 松野「放射冷却」、『日本大百科全書』
- ^ Richard and J. Paulo (2005), CHAPTER 3 - MECHANISMS OF ENERGY TRANSFER
- ^ a b Richard and J. Paulo (2005), CHAPTER 6 - PASSIVE PROTECTION METHODS
- ^ a b c d 饒村・宮澤「放射冷却」、『知恵蔵』
- ^ a b c d Richard and J. Paulo (2005), CHAPTER 7 - ACTIVE PROTECTION METHODS
- ^ 須一貴啓、石川篤、林靖彦、鶴田健二「温暖湿潤気候における日中放射冷却デバイスの性能限界」『応用物理学会学術講演会講演予稿集』第65巻、応用物理学会、2018年3月、doi:10.11470/jsapmeeting.2018.1.0_1227。
- ^ 末光真大、齋藤禎「直射日光下で周辺気温より低温となる受動的放射冷却材料の実現」『応用物理学会学術講演会講演予稿集』第80巻、応用物理学会、2019年、doi:10.11470/jsapmeeting.2019.2.0_1034。
放射冷却(熱→熱)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 01:41 UTC 版)
「再生可能エネルギー」の記事における「放射冷却(熱→熱)」の解説
地表と宇宙空間との温度差による夜間快晴時の放射冷却を利用して低温環境を作り出す。電力を用いない非電化製品が実用化されている。
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