形容詞句の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 21:44 UTC 版)
英語の形容詞句の例を挙げる。以下、下線部分が形容詞句、太字部分が主要部形容詞である。また、それぞれ、限定用法か叙述用法かを示す。なお、和訳はなるべく英語の句構成を反映するようにしてあるため、日本語としては必ずしも自然ではない。 a. Sentences can contain tremendously long phrases. - 限定用法文は、ものすごく長い句を含むことができる。 b. This sentence is not tremendously long. - 叙述用法この文は、ものすごく長くない。(この文は、ものすごく長いというわけではない。) a. A player faster than you was on their team. - 限定用法あなたよりも速い選手が、彼らのチームにいたんですよ。 b. He is faster than you. - 叙述用法彼は、あなたよりも速い(です)。 - 日本語ではコピュラを省略可能。 a. Sam ordered a very spicy but quite small pizza. - 限定用法サムは、とても辛いけどかなり小さいピザを注文した。 b. The pizza is very spicy but quite small. - 叙述用法そのピザは、とても辛いけどかなり小さい(です)。 - 日本語ではコピュラを省略可能。 a. People angry with the high prices were protesting. - 限定用法高値に怒った人々が抗議していた。 b. The people are angry with the high prices. - 叙述用法人々は、高値に怒っている。 - 英語の「angry」は形容詞だが、日本語でそれに相当する語は動詞である。ここでは、英語の形容詞句の構成に沿った表示にしてある。 これらの例に見られるように、限定用法の形容詞句は、それが修飾する名詞を主要部とする名詞句に内包される。Xバー式型では次のように示すことができる(NP=名詞句/AP=形容詞句)。 a. NP b. NP / | / | spec N' spec N' / \ or | \ AP N' N' AP | | N N a. は形容詞句が主要部名詞の前に、 b. は後に来る場合を示している。英語では一般的に、形容詞句が単独の形容詞(または副詞+形容詞)で構成されている場合には前置修飾、形容詞が補部を取る場合には後置修飾となる。例えば、 a proud man (誇り高き男、傲慢な男)に対する a man proud of his children (自分の子供たちを誇りにしている男)など。一方、カッコ内の和訳に見られるように、日本語における付加部(修飾語句)や補部は、主要部の前にまとめて置かれる。 英語の叙述用法では、存在動詞(学校文法における be 動詞)がコピュラとして使用される。例えば、 The man is proud. (「その男は誇り高い」「その男は傲慢だ」)など。
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