尊い
「尊い(とうとい)」とは、「貴重である・たいへん価値が高い・崇高である・推しやカプが最高に素晴らしい」という意味合いで用いられる表現である。
今日では「尊い」という表現は「たいへん価値がある」「貴重である」という意味において多く用いられている。たとえば「尊い犠牲」「尊い命」「尊い絆」「尊い努力」というような言い回しはよく用いられる。多分に理念的・抽象的であり、金銭的価値では置き換えられず、他の何かと比較することもできないような絶対的なもの、というニュアンスで捉えられる場合が多い。
古代の階級社会においては「身分の高い人」を「尊い人」と形容する用法があったが、この用法は今日では廃れている。「尊い神様」のように表現は「敬うべき・尊敬すべき・尊重すべき」という意味合いと捉えられる。
2010年代後半にはサブカルチャー分野を中心に「推しが尊い」というような言い回しで「尊い」の語を用いる言い方が登場し、ネットスラングとして広がった。この「推し」は自分が好きなキャラクター(またはキャラ同士のカップリング)のことであり、そこに見出された価値の高さが「尊い」と表現されているものと捉えられる。
「尊い」には自分と対象との間にある種のへだたり(隔絶)があるというニュアンスも汲み取れる。その意味では「推しが尊い」も「萌え」と同様、自分と二次元世界との埋まらない隔たりを無意識的に前提した表現と言えるかもしれない。
尊い
別表記:貴い
尊いとは、価値や品位が高く、敬意を表すために用いられる形容詞である。人間の行動や思考、物事の性質などを評価する際に用いられる。例えば、人間の命を尊いと表現する場合、その命の価値が非常に高く、尊重すべき存在であることを示している。また、文化や伝統を尊いと表現する場合、それらが持つ歴史的・文化的価値が高く、保護・継承すべきものであることを示す。尊いという言葉は、日本の伝統的な価値観や道徳観を表すのにもよく用いられる。尊敬の念を抱く対象や、価値あるものへの敬意を示すために使われることが多い。
尊い
「尊い」とは、「自分の推しているアイドルやキャラクターが崇高なほどに素晴らしい」という意味で俗に用いられる表現である。本来は「高貴で近寄りがたい」「崇高で恐れ多い」人や者を形容する表現である。
尊いとは、尊いの意味
尊いとは、ある事柄について価値が高い、身分が高いことを示す形容詞。英語表現ではprecious(プレシャス)、韓国語表現では귀하다(クィハダ)という言葉で表される。尊いの類語、尊いの対義語
尊いの類語には「貴い」(とうとい、たっとい)や「畏れ多い」(おそれおおい)、「やんごとない」などの言葉が挙げられる。また、尊いの対義語としては「卑しい」(いやしい)や「賤しい」(いやしい)、「ろくでもない」などが挙げられる。尊いの語は、ネット用語としては最上級の褒め言葉
ネット用語としての「尊い」は、ある事柄に対して「非常に強い愛着」、または「近寄りがたいたいほどの憧れ」を抱いていることを示す、「最上級の褒め言葉」としての意味を持つ。インターネット上で「尊い」の言葉が見られ始めたのは2010年代前半頃で、当初はアニメやゲームのキャラクターに対して使われていた。言葉が広まるにつれ、ジャニーズを始めとするアイドルや俳優などの実在する人物に対しても「尊い」が使用されるようになっていった。
尊いの言葉は、実際には「推しが尊い」のように端的な言い回しで使用されることが多い。使用される場面によっては「尊さが臨界点を超える」、「尊みが深い」といったように、若干の変形が加えられて用いられる場合もある。
たっと・い【尊い/貴い】
読み方:たっとい
[形][文]たっと・し[ク]《「たふとし」の音変化。やや古風な語》「とうとい」に同じ。「—・い教え」
「嫂(あによめ)の贈物が…彼には—・かった」〈漱石・それから〉
[派生] たっとさ[名]
とうと・い〔たふとい〕【尊い/貴い】
尊い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/14 16:34 UTC 版)
尊い(とうとい)は、いわゆる「萌え」を超越し、信仰心のような感情を抱いているような状況、またはその感情を指すスラング[1]。転じて、単に「最高」「素晴らしい」といった意味でも用いられる[2]。
またこれらの文脈で使用する場合「とうとい」と表記・発音され、本来の日本語文法における「たっとい」と表記・発音されることは稀である。
概要
語意
本来の日本語としての「尊い」は、「崇高で近寄りがたい[3]」「身分・品位などが高い[4]」「価値が高い[3][4]」などの意味で用いられる形容詞であるが、近年のサブカルチャーにおいては、漫画・アニメ・ゲームといったコンテンツや、その登場キャラクターに対して抱く、いわゆる「萌え」の感情を通り越し、「近寄りがたいほどの憧れ」やそこに見出された「価値の高さ」であったり、非常に強い愛着心、また、キャラクター同士の関係性への称賛としての意味で用いられる。この言葉が広まるにつれ、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ)などのアイドルをはじめとする実在の人物に対しても用いられるようになっていった[1][2]。
用例
前述の通り、ある種の強い好意として用いられる「尊い」だが、「尊み[2]」や「てぇてぇ[5][6]」といった活用系の他、「尊死(とうとし)[2]」や曲名を捩った「仰げば尊死」、豊臣秀吉を捩った「尊み秀吉[2]」といった言葉も存在する。
歴史
いつどこでこの用法が生まれたのは不明だが、一説によるとネットスラングとして現れたのは2007年にmixiの創価大学コミュニティに創価大学でしか通用しない言葉として書き込まれたのが最初だとされている[1][7]。2012年にはすでに散見され、2014年にはかなり一般的に用いられるようになった[1]。
2018年に三省堂が発表した「今年の新語2018」では「映える(ばえる)」、「モヤる[注 1]」、「わかりみ」に次いで4位にランクインするなど、広がりを見せている[8]。
派生語
前述の用例で挙げたとおり、いくつもの派生語が生まれている。この項ではその一部を列挙する。
- てぇてぇ
- 「尊い」が訛って変化したもの。語源には諸説あるが、ファンアート上でドラゴンボールの孫悟空が話した台詞からとくにVTuber界隈で広まったという[5][6]。
- イー・ガーディアン発表の「SNS流行語大賞2023」の30ワードのノミネートに含まれた[9]。
- 尊死(とうとし、たっとし)
- 尊さが度を超えて天に昇りそうな感情になること。「仰げば尊し」をもじった「仰げば尊死」という言葉も存在する。
- 尊み秀吉(とうとみひでよし)
- 「尊み」を戦国武将・豊臣秀吉に引っかけた言葉。声優の松井恵理子のツイートによって広まった[10][11][注 2]。また、ロックバンド・超能力戦士ドリアンは「尊み秀吉天下統一」という楽曲をリリースしている。
- 尊みザウルス(とうとみザウルス)
- VTuberの届木ウカが動画内で使用し[12]、Twitterを中心に広まった[要出典]。
脚注
註釈
出典
- ^ a b c d “二次元キャラやコンテンツに対して使われる「尊い」ってどういう気持ち?”. ねとらぼアンサー (ねとらぼ). (2015年2月26日) 2020年8月13日閲覧。
- ^ a b c d e ターバン美津子 (2019年11月19日). “「推しが尊い」「尊みが凄い…」 結局『尊い』ってどういう意味?”. 日刊ビビビ. 2020年8月13日閲覧。
- ^ a b "尊い". デジタル大辞泉. コトバンクより2020年8月13日閲覧。
- ^ a b 『大辞林』(第三版)三省堂、2014年、1785頁。
- ^ a b いしばしいちろう (2020年9月4日). “今話題のVTuber(ブイチューバー)って何? バ美肉・ガチ恋距離・スパチャ・てぇてぇの意味は?”. オトナライフ. メディアソフト. 2020年10月5日閲覧。
- ^ a b @natanakane (2018年3月18日). "1日1本4コマ( #みとあーと #でろあーと )". X(旧Twitter)より2020年10月5日閲覧。
- ^ “mixiの創価大学コミュニティがやばいwwww”. 2020年9月16日閲覧。
- ^ 『今後の辞書に載るかもしれない今年の新語を三省堂が発表!「ばえる(映える)」「モヤる」「わかりみ」「尊い」が堂々のランクイン!』(プレスリリース)三省堂、2018年12月6日 。2020年8月13日閲覧。
- ^ “『SNS流行語大賞2023』ノミネートワード発表 「それは流石に嘘だよ」「サトシ引退」など30ワード”. ORICON NEWS (2023年11月21日). 2023年11月21日閲覧。
- ^ @ErikoMatsui (2017年11月27日). "尊み秀吉、よかったら尊い時使ってください。他の人が前から言ってたらすみません、私は見たことはないんだけども( ˘ω˘ )". X(旧Twitter)より2020年8月13日閲覧。
- ^ “尊み秀吉(とうとみひでよし)とは?(意味)〜用語集”. numan (2018年12月14日). 2021年1月23日閲覧。
- ^ 「【Uka017】僕の宝物を見せてあげる♪」届木ウカ Todoki Uka Channel、2018年2月26日。YouTubeより。
関連項目
尊い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 08:51 UTC 版)
好きなキャラクターに対する最大級の賛辞として2014年ごろに使われるようになった。本来の「尊い」とは異なる用法。
※この「尊い」の解説は、「腐女子」の解説の一部です。
「尊い」を含む「腐女子」の記事については、「腐女子」の概要を参照ください。
「尊い」の例文・使い方・用例・文例
- あなたは私にとって尊い存在です。
- 彼の目から見て私たちの命は尊いものだ。
- 収量が多いからといって尊いとは思わないが、ドカンと発生していると、毒菌でもうれしいもんだ。
- 川は美しいからといって尊いわけではない。
- 愛より尊い物はない。
- ご友情は私にはたいそう尊いものです。
- こんな尊い物を見ると目がつぶれるぞ
- そんな尊いお方の前へ出たことが無い
- 相手がそんな尊いお方とは存じませんでした
- 神の道に従う尊い人だ
- 天皇の尊い御身体
- 尊い本
- 尊い教え
- 非常に尊い言葉
- この上なく尊いこと
- この上なく尊い人
- 女を尊いとし,男を卑しいとすること
- 尊い位
- 身分が高く尊いこと
- >> 「尊い」を含む用語の索引
- 尊いのページへのリンク