地質構造とは? わかりやすく解説

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地質構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 06:20 UTC 版)

断層

地質構造(ちしつこうぞう、英語: geological structure)とは、地球上に形成された、あるいは地殻変動などによって生じた様々な岩石地層形態構造などの総称である[1]。以下に示す整合・不整合・断層・貫入などの相互関係は、地層や岩石の産出状況と共に「産状(さんじょう)」と呼ばれる[2]

褶曲・断層

地層の側方から大きなが掛かった際に、地層が曲がりくねるように変形する現象のことを「褶曲(しゅうきょく)」という[3]。地下の地層もしくは岩盤に力が加わって割れ、割れた面に沿ってずれ動いて食い違いが生じた状態を「断層(だんそう)」という[4]

整合・不整合

地層は、堆積する速度に変化はあるものの、おおむね連続して堆積している。これを「整合(せいごう)」と呼ぶ[5]。これに対し、地層と地層の境界に非常に長い不連続があり、侵食により一部の地層が欠落しているものを「不整合(ふせいごう)」という[6]。堆積が止まっている間に、地層が侵食されたり、傾いたり、褶曲したりといった変動があることも多い。そのようなところに、再び水平に地層が堆積したりする。下の地層と上の地層が平行なものを「平行不整合(へいこうふせいごう)」と呼び[7]、上の地層と下の地層が傾いていたり、下の地層が褶曲したりしているものを「傾斜不整合(けいしゃふせいごう)」と呼ぶ[8]。傾斜不整合は地層欠如が大きく、大規模な地殻変動の証拠でもある[2]。また、下の地層が火成岩からなる場合は、「非整合(ひせいごう)」と呼ぶこともある[9]。不整合の関係にある地層境界は「不整合面(ふせいごうめん)」と呼ばれる[2]

貫入

既に形成された地層などを別の岩石が切って貫いていることがあり、これを「貫入(かんにゅう)」と呼ぶ。例えば、マグマが地層や岩石内を貫いて固まり、新しい火成岩体を生み出すことがある[10] (貫入岩) 。

脚注

  1. ^ ブリタニカ国際大百科事典地質構造』 - コトバンク
  2. ^ a b c 在田一則、竹下徹、見延庄士郎、渡部十重『地球惑星科学入門 第2版』北海道大学出版会、2015年3月10日、129-130頁。ISBN 978-4-8329-8219-2 
  3. ^ 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉,百科事典マイペディア,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,精選版 日本国語大辞典,世界大百科事典. “褶曲とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  4. ^ 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉プラス,百科事典マイペディア,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,精選版 日本国語大辞典,知恵蔵,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “断層とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  5. ^ 日本国語大辞典,岩石学辞典,デジタル大辞泉,百科事典マイペディア,ASCII.jpデジタル用語辞典,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,精選版. “整合とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  6. ^ 第2版, 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉,岩石学辞典,百科事典マイペディア,精選版 日本国語大辞典,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,世界大百科事典. “不整合とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  7. ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, 岩石学辞典,ブリタニカ国際大百科事典. “平行不整合とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  8. ^ 小項目事典,岩石学辞典, ブリタニカ国際大百科事典. “傾斜不整合とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  9. ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, 岩石学辞典,ブリタニカ国際大百科事典. “平行不整合とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。
  10. ^ 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),精選版 日本国語大辞典,岩石学辞典,ブリタニカ国際大百科事典. “貫入とは”. コトバンク. 2021年5月3日閲覧。

外部リンク


地質構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/05 04:54 UTC 版)

眉丈山」の記事における「地質構造」の解説

能登半島北部は旧汀線高度の測定から宝立山地、鉢伏山地、猿山山地塚山地、眉丈山地、邑知低地帯6つ地塊区分される。これらの地塊形成されたのは日本海拡大期である新第三紀中新世前期から中期で、これらは地殻伸張することで形成される正断層であったとされる眉丈山地質は主にこの時期堆積岩であることから、この当時眉丈山地は、現在とは逆に、邑知低地帯に対して沈降した北側低下正断層であった考えられている。 日本海拡大停止すると、逆に能登半島中新世後期南北圧縮され始め、また第四紀鮮新世後期以降日本列島全体東西圧縮されるようになった。この地殻変動に伴い、これらの正断層今度逆断層となって再活動し、眉丈山地は隆起し邑知低地帯沈降する現在の地形作られたとされている。現在、眉丈山地と邑地低地帯断層眉丈山断層帯呼ばれる活断層となっている。

※この「地質構造」の解説は、「眉丈山」の解説の一部です。
「地質構造」を含む「眉丈山」の記事については、「眉丈山」の概要を参照ください。

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