固化備蓄
読み方: こかびちく
【英】: solid-phase stockpiling
【英】: solid-phase stockpiling
高流動点原油を備蓄する方法の一つ。 一般に高流動点原油(インドネシアや中国から輸入される原油の多くは、ワックス分の多い高流動点原油である)は、常温では固体化するため、常時 60 ℃前後に加熱、保温して貯蔵するのでコスト高となり、長期貯蔵には不向きであるとされていた。そこで、受け入れた原油を加熱、保温せず、自然冷却、固化するにまかせ、払出しに際して必要な量を加熱して流動性を与え、搬出するシステムが考えられた。これが固化備蓄と呼ばれるもので、タンク浮き屋根下部に加熱用のヒーターを設け、浮き屋根とヒーターの間の固化油を上部から連続して溶融し、ポンプで引き出すトップ・ヒート方式が開発された。固化した状態で貯蔵するので、蒸発ロスが少なく、スラッジ生成がないなど貯蔵・ロスが小さい。さらに、スロッシング現象、流出の危険、タンク腐食などが小さいことなど、安全面においても多くのメリットを有する方式である。 |
- 固化備蓄のページへのリンク