しゅうわい‐ざい〔シウワイ‐〕【収賄罪】
収賄罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/03 05:56 UTC 版)
2001年に暴力団組員から情報収集で便宜を得たいとの趣旨と知りながら6件(28万円分)にわたって接待を受けた事件。なおこれらの接待は、1998年に大蔵省接待汚職事件が発覚して「接待が賄賂罪を構成する供与に該当する」ということが広く認識され、利害関係者からの接待制限が明記された国家公務員倫理法や国家公務員倫理規程が制定された後に行われたものであった。 三井と弁護側は暴力団との交際を認めた上で一部の接待を否認し、認めた一部の飲食提供も暴力団組員に無利子で200万円貸与したことの返済として飲食提供を受けたものであり、公私の区別はつけており、職務の対価性を裏付ける証拠がなく、利益供与をしていないとして無罪を主張した。一方で贈賄側の暴力団組員は、三井と知り合った経緯や、自分が三井と暴力団組員と検察官であることを相互認識した経緯や、三井が検察官の地位と結びついた接待の状況を供述する一方で、飲食提供が三井から200万円の借金による返済目的であることを否定した。 裁判所は1件の接待(6万円分)は贈賄側の当時の暴力団組員の運転手が記載した運転日報などから不自然であるとして無罪としたが、他5件の接待(22万円分)について、接待は検察官と暴力団組員という互いの立場を知りながら飲食の提供が行われており、職務に関して行われた認識があったと強く推認されるとして、賄賂と認定して有罪とした。また、約半月という短期間に5回も繰り返されたことは規範意識が低下していたことのあらわれであるとして悪質とされた。
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