動物の安楽死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:34 UTC 版)
「動物の倫理的扱いを求める人々の会」の記事における「動物の安楽死」の解説
The Virginia Department of Agriculture and Consumer Services(VDACS)の2012年の調査によれば、90%近くが PETA のアニマルシェルター(英語版)(捨てられた動物や迷子になった動物たちを一時的に預かる施設)で安楽死されているという。2012年に保護した犬や猫1843頭のうち、1647頭は安楽死処分となった。また、1998年以来、31,190頭の動物が PETA の手によって安楽死された。 しかし、犬や猫の安楽死を認めないノーキル運動(no-kill movement)には、多くの動物保護団体が反対している。 世界小動物獣医師会、世界動物保護協会、英国王立動物虐待防止協会らからなるINTERNATIONAL COMPANION ANIMAL MANAGEMENTCOALITION (国際コンパニオン・アニマル管理連合)は「人道的な犬の個体数管理に関するガイダンス」を出しており、その中で「病気であったり、負傷していたり、攻撃性などの重大な問題行動がある場合、安楽死が最善の選択である場合もある。新しい引き取り手が見つからない場合、重篤な苦痛を与えずに長期間犬に犬舎生活をさせることは困難、かつ多額の費用がかかるため、動物福祉の観点から、長期間の犬舎生活よりも安楽死のほうが好ましい場合もある。」としている。 PETAもまたノーキル運動に反対しており、安楽死を行わずに生かすことが、動物たちにとって殺されるよりもひどい場合があるとしている。PETA は野良猫が猫エイズや猫白血病ウイルス(英語版)などの伝染病にかかって苦しむよりは、捕まえて安楽死させることが思いやりのある行動だと主張する。2014年に PETA は安楽死させたものは年老いていたり、病気を持っていたり、攻撃的だったりする引取り手が見つからない動物たちだったと報告した。 しかしノーキルを主張する側からの非難の声もある。2008年、ファーストフード、食肉産業などに支援される非営利法人消費者自由センター(CCF)は VDACS に PETA の区分を屠殺場とするよう正式に要請した。CCF はプレスリリースで「新しい飼い主を探すために引き取られたほとんど全ての動物が殺されていることは、2006年に PETA 自身が提出した公式報告により明らかである」と述べている。2012年に VDACS の広報官は「PETA は他の団体と違い何でもかんでも受け入れてしまう。PETA はアニマルシェルターというよりも安楽死病院と見ている。」と述べた。People Eating Tasty Animals(英語版)もまたPETAの安楽死を問題視している。
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