いは‐ふゆう〔‐フイウ〕【伊波普猷】
伊波普猷(いはふゆう)
明治九~昭和二二年。号は物外(ぶつがい)。沖縄の文化を言語学・文学・歴史学・民俗学を通して掘り起こした。昭和二年の『史学雑誌』に寄せた「15世紀末の南島」から琉球焼酎誕生前後の沖縄を知ることができる。那覇西村石門(いしじょう)の士族(ユカツチユ)の家に生まれ、沖縄県尋常中学校五年のとき沖縄に対する差別に抗議した「尋常中学ストライキ事件」の指導者の一人として退学となり上京。旧制三高より東京帝国大学文学科に入り、言語学を専攻。明治三九年、卒業後沖縄に帰り、郷土資料の発掘、収集に携わるとともに伝統文化の啓蒙活動を展開し、『古琉球』や『孤島苦の琉球史』などを著す。大正一四年上京、柳田国男、折口信夫(しのぶ)、河上肇(はじめ)らと交流、『をなり神の島』などの一連の民俗学的著述を残した。昭和二二年、脳溢血のため急逝。
伊波普猷
伊波普猷と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 伊波普猷のページへのリンク