くじゅうくり‐はま〔クジフクリ‐〕【九十九里浜】
九十九里浜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/16 19:26 UTC 版)
九十九里浜(くじゅうくりはま)は、千葉県東部の刑部岬から太東崎までに及ぶ太平洋沿岸に面する、日本列島最大級の砂浜海岸である。
注釈
- ^ 1里を近代の尺貫法の36町(1町は約109メートル)とすると17里弱なので、「九十九」は「多い」の意ともされるが、古くから用いられていた長さの単位の1里は6町であり、109メートル×6町×99里=64.7キロメートルなので、実際にほぼ99里である。
- ^ 律令制では5町を1里としていたが実際には条里制の6町が多用されていた。中世以降面積の単位の36町(6町×6町)も長さの単位として用いられるようになり、徳川家康は一里塚を置いてこの36町1里に統一を図るが徹底せず、明治になって36町に統一され1891年の度量衡法によって法制化された[4]。
- ^ 中央の箭挿神社は五所神社が管理している。
- ^ 万葉集巻十四の「夏麻引く海上潟の沖つ洲に船は留めむさ夜更けにけり」は、注に「右一首上総国歌」とあるので上総国の海上郡の歌とされていたが、この注を編者の誤認によるものとし、下総国の海上郡の歌とすべきだとする説も有力である[10]。
- ^ 犬吠埼沖を通過する東廻り航路が拓かれたのは寛文11年(1671年)のことであり、航路を拓いた河村瑞賢は、商人として財を成す以前九十九里浜東端の飯岡で土方していたという経歴の持ち主である。
- ^ 栗山川上流の旧山田町(現・香取市、サケの神社:山倉大神がある)の記録によれば、サケは昭和32年(1957年)までは自然遡上していたとのことである。その後、両総用水と房総導水路の取水堰(横芝堰)のため自力では遡上できなくなっていたが、平成19年(2007年)に竣工した横芝堰の改修に伴い魚道が設置され、堰上流への遡上が復活している。
- ^ 最も希少な大型鯨類の一種とされている。2020年には銚子市の沿岸でホエールウォッチングの最中に親子が目撃されており、日本列島の沿岸では36年ぶりで3件目の確認例であり、観光ツアーが親子に遭遇した世界初の事例であった。また、本種の繁殖海域は過去から現在に至るまで一切が不明であるが、九十九里浜の周辺を候補地の一つとして挙げる研究結果も存在する。
- ^ アジア系の個体群は、一度は絶滅したか、または生存数が200頭前後と危機的な状況に置かれている。
- ^ 近年、銚子近海における目撃が増加している。
- ^ 犬吠埼の地名の由来にもなったという説が存在するなど、銚子の一帯が重要な生息地として知られていた。
- ^ 千葉県のレッドデータブックの重要保護生物に指定されている。
- ^ 千葉県のレッドデータブックの最重要保護生物に指定されている。
- ^ 千葉県では準絶滅危惧種に指定されている。
- ^ 千葉県では重要保護生物に指定されている。
- ^ 『先代旧事本紀』「国造本紀」には「和迩臣祖彦伊祁都命孫の彦忍人命を武社国造に定めた」とあり、『古事記』孝昭天皇の段では、孝昭天皇の第1皇子天足彦国押人命を「牟邪臣」の祖とする。
- ^ 中央部の武社国造の領域には、6世紀中葉から7世紀初頭にかけ、その時代のヤマト王権の大王陵にも匹敵する小池・芝山古墳群、大堤・蕪木古墳群、胡麻手台古墳群、板附古墳群を造営した4つの勢力があったと考えられている。
- ^ 酒井定隆は日蓮宗に帰依して七里法華と呼ばれる宗教政策をとったため、この時代の九十九里浜南部地域では日蓮宗以外の寺院の存在は許されなかった。
- ^ 御成街道の着工した慶長18年12月12日は、グレゴリオ暦では1613年ではなく、年が明け1614年1月21日である。
出典
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- ^ 神話の森 歌語り風土記 房総の頼朝
- ^ 千葉県公式観光物産サイト-まるごとe!ちば- 九十九里浜
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- ^ 釣ヶ崎海岸のご案内 - 一宮町
- ^ 東京五輪サーフィン競技会場が釣ヶ崎海岸に決定しました! - 一宮町
- ^ “『海岸』地名コレクション”. 『海岸』地名コレクション. 2019年10月5日閲覧。
- ^ サーフスポットは九十九里ライフセービングクラブ Beach Information http://www.kujukuri.org/ 及び全国サーフポイント情報 http://www.surf-reps.com/point/chiba.htmlより
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