ラッサール【Ferdinand Lassalle】
ラッサール
ラサール
ラッサール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 21:08 UTC 版)
カール・マルクスの友人でその後ライバルとなる全ドイツ労働者同盟の創設者である19世紀ドイツ系ユダヤ人労働運動家のフェルディナント・ラッサールは、現存のブルジョアや地主国家の援助で社会主義を平和的に実現できると主張した。この主張が「国家社会主義」と呼ばれることがある。 国家社会主義は、国家や政府による重要産業の国有化と統制経済を柱としており、改革を手段とする。従来の社会主義は、協同組合や労働組合などの共同体を基本とするものや、マルクス主義など暫定的な政治権力獲得によるプロレタリア独裁を認めつつ「共産主義社会に達すれば国家は死滅する」とするものが多かったが、ラッサールは普通選挙によって国家や政府が労働者階級の権利や利益を反映して社会主義政策を進めることを主張した。なお、バブーフも国家が管理する共産主義社会を主張したが、ラッサールの方法論は議会制民主主義による改良主義である。 マルクスは1875年の『ゴータ綱領批判』でラッサール主義を批判するも、ラッサール派の全ドイツ労働者同盟はマルクス派(アイゼナハ派)の社会民主労働者党(ドイツ語版)と合同して後のドイツ社会民主党となってドイツの社会主義者に影響を与えた。
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