ユミル_(衛星)とは? わかりやすく解説

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ユミル (衛星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/02 01:11 UTC 版)

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ユミル
Ymir
仮符号・別名 Saturn XIX
S/2000 S 1
分類 土星の衛星
軌道の種類 北欧群
発見
発見日 2000年8月7日[1]
発見者 B. グラドマン[1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 23,128,000 km[2]
離心率 (e) 0.3338[2]
公転周期 (P) 1315.13 日 (3.601 年)[2]
軌道傾斜角 (i) 173.497°[2]
近点引数 (ω) 21.352°[2]
昇交点黄経 (Ω) 192.937°[2]
平均近点角 (M) 228.673°[2]
土星の衛星
物理的性質
半径 9 km[3][4]
アルベドを0.06と仮定した場合)
質量 4.9×1015 kg[3]
平均密度 2.3 g/cm3[3] (仮定値)
自転周期 11時間55分20秒[5]
アルベド(反射能) 0.06[3] (仮定値)
Template (ノート 解説) ■Project

ユミル[6]またはイミール[7] (Saturn XIX Ymir) は、土星の第19衛星である。逆行軌道で土星を公転する不規則衛星で、北欧群に属する[4]

2000年8月7日にブレット・J・グラドマンが率いる観測チームによって発見された。観測が行われたのはチリにあるヨーロッパ南天天文台ラ・シヤ天文台である[1]。発見は同年10月25日に国際天文学連合のサーキュラーで公表され、S/2000 S 1 という仮符号が与えられた[8][9]

2003年8月8日に、北欧神話天地創造に登場する、霜の巨人たちの祖先である原始巨人ユミルに因んで命名され、Saturn XIX という確定番号が与えられた[10]

ユミルのアルベドを 0.06 と仮定すると直径は 18 km と推定され、軌道周期が3年を超える土星の衛星の中では最も大きい[4]。土星からの平均距離は約 23,128,000 km で、大きな軌道離心率の軌道で1315日ほどかけて土星を一周している。2013年3月に土星探査機カッシーニによって自転周期が測定され、11時間55分20秒であることが判明している[5]。またスカジと共に、イアペトゥスヒペリオンの表面に降り積もった暗い物質の供給源である可能性が指摘されている[1]

出典

  1. ^ a b c d NASA (2017年12月5日). “In Depth | Ymir – Solar System Exploration: NASA Science”. アメリカ航空宇宙局. 2018年12月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Jet Propulsion Laboratory (2013年8月23日). “Planetary Satellite Mean Orbital Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月25日閲覧。
  3. ^ a b c d Jet Propulsion Laboratory (2015年2月19日). “Planetary Satellite Physical Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年12月25日閲覧。
  4. ^ a b c Scott S. Sheppard. “Saturn Moons”. Carnegie Science. 2019年11月2日閲覧。
  5. ^ a b Irregular Saturnian Moon Lightcurves from Cassini-ISS Observations: Update”. DPS meeting #45. アメリカ天文学会 (2013年10月). 2018年12月25日閲覧。
  6. ^ 衛星日本語表記索引”. 日本惑星協会. 2019年3月9日閲覧。
  7. ^ 太陽系内の衛星表”. 国立科学博物館. 2019年3月9日閲覧。
  8. ^ Brian G. Marsden (2000年10月25日). “IAUC 7512: S/2000 S 1, S/2000 S 2”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。
  9. ^ Brian G. Marsden (2000年12月19日). “MPEC 2000-Y15 : S/2000 S 1, S/2000 S 2, S/2000 S 7, S/2000 S 8, S/2000 S 9”. 小惑星センター. 2018年12月17日閲覧。
  10. ^ Daniel W. E. Green (2003年8月8日). “IAUC 8177: Sats OF (22); Sats OF JUPITER, SATURN, URANUS”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年12月17日閲覧。



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