ニトリルとは? わかりやすく解説

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ニトリル【nitrile】

読み方:にとりる

炭化水素基炭素原子シアノ基-C≡Nが結合した化合物カルボニトリル

一価の基、NO2のこと。

「ニトリル」に似た言葉

ニトリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/19 14:33 UTC 版)

ニトリルの一般構造式

ニトリル (nitrile) は R−C≡N で表される構造を持つ有機化合物の総称である。カルボン酸やその誘導体と、炭素の酸化数において同等とされる。なお、手袋などの家庭用品によく使われるニトリルは、ニトリルゴム(ブタジエンアクリロニトリル共重合体)のことである。

シアノ基

ニトリルが持つ、−C≡N と表される 1価の官能基はシアノ基、またはニトリル基と呼ばれる。炭素がsp混成をとっており、直線形分子構造を持つ。シアノ基は強い電子求引基である。

命名法

IUPAC命名法では炭素数の等しいアルカンの語尾に -ニトリル (-nitrile) をつけて命名する。または、母体となるカルボン酸の語尾 (-oic acid または -ic acid) を (-onitrile) に置き換える。または、接頭語として「シアノ-」(cyano-) を用いる。

性質

シアン化水素は別名をメタンニトリルというものの、極性溶媒ではプロトンとシアノ基が電離するため、化学的性質が異なるので一般にはニトリルには含まない。従って最も単純なニトリルはエタンニトリル(アセトニトリル)である。

シアン化水素や金属シアニドは電離してシアン化物イオンを放出するが、ニトリルは通常の条件では分解してシアン化物イオンを放出することはない。

合成

ニトリルはハロゲン化アルキルシアン化カリウムを反応させることで合成できる。トシラートなど、スルホン酸エステルを基質としても良い。ハロゲン化アリールをシアノ化する場合はシアン化銅を加えて加熱する(ローゼンムント・フォンブラウン合成)。

また、アルドキシム (R−CH=NOH) やカルバモイル基 (R−CONH2) にトリホスゲン五塩化リンなどの脱水剤を作用させても得られる。

2016年理化学研究所より、四つのチタンを含むチタン化合物から特殊な試薬を用いずに窒素分子を切断し、切断した窒素種と入手が容易な酸塩化物から含窒素有機化合物であるニトリルを直接合成する手法が、発表されている。[1]

反応

ニトリルを強い酸性条件あるいは塩基性条件下で加水分解するとカルボン酸となる。加水分解の条件を適当に調整して、1級アミドへと導くことも可能である。


ニトリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/09 02:08 UTC 版)

求核付加反応」の記事における「ニトリル」の解説

ニトリルへの求核付加反応には以下のようなものがある。 アミンまたはカルボン酸への加水分解有機亜鉛求核剤付加させるブレーズ反応アルコール付加させるピナー反応。 ニトリル同士縮合させるソープ反応

※この「ニトリル」の解説は、「求核付加反応」の解説の一部です。
「ニトリル」を含む「求核付加反応」の記事については、「求核付加反応」の概要を参照ください。

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