オイルフェンス
英語:Oil fence
水中に流出した石油などの油分の拡散を防ぐ目的で、水面に張り巡らされる、一種の囲い。
オイルフェンスは、石油タンカーの座礁による原油の流出や沿岸の石油コンビナートで災害が発生した場合などに、付近を取り囲むように設置される。これによって、油の拡散と、それによる水環境への深刻なダメージの拡大を食い止めることができる。
オイルフェンスは水面に浮く油を抑えるための用具であるが、工事などで水底から舞い上がった堆積物(シルト)の拡散を防ぐために水面下に垂らされる用具として「シルトフェンス」(シルトプロテクター)がある。
2011年3月に原発事故が発生した東京電力福島第一原子力発電所では、5月31日に取水口付近で重油が海中に漏れているらしいことが発見され、オイルフェンスの設置準備が急遽進められている。
オイル・フェンス
【英】: oil fence
石油類などが、河川、湖沼、海などの水面上に漏洩{ろうえい}・流出した場合に、その拡散を防止する目的で、流出油などの周囲の水面に展張するフロート付きのフェンスである。 使用方法により、浮沈式オイル・フェンスと可搬式オイル・フェンスの 2 種類に大別される。浮沈式オイル・フェンスとは、あらかじめ一定の場所に固定してオイル・フェンスを設置しておき、通常は水面下にあるが、タンカーの荷役時など必要時にフロート部に空気等を注入して、水面上に浮上させ使用する。可搬式オイル・フェンスには、ウレタン、発泡スチロールなどをフロートの材料とする固形式オイル・フェンスと、浮子室を設けボンベまたは送風機によって窒素または空気を送り込みフロートする充気式オイル・フェンスがある。 |
オイルフェンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/25 06:57 UTC 版)
オイルフェンス(oil fence)とは、石油類などが事故等によって河川、湖沼、海などの水面上に漏洩・流出した場合にその拡散を防止する目的で水域に展張する浮体[1][2]。ブーム(boom)とも呼ばれる。
浮沈式オイルフェンス等の特殊なものを除き、異なるメーカーのオイルフェンスでも接続して使用できるよう規格化されており、日本の規格ではA型とB型がある[3]。
種類
- 可搬式
- 固形式(枕型)
- 充気式
- 衝立式
- 浮沈式
- あらかじめ一定の水面下に沈設しておきタンカーの荷役時など必要時に空気を注入させて水面に浮上させて用いるもの[2]。
展張
展張の形状
オイルフェンス展張船
オイルフェンスを展張することを目的とした船舶で、自船内に保管したオイルフェンスを展張するものと、陸上や台船上に保管されたオイルフェンスを展張するものがある[4]。
脚注
オイルフェンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 07:47 UTC 版)
「ビッグ・シェル」下部の外周に敷設されている、原油の拡散を防ぐための囲い。フェンスの各所に設けられたパイル(尖塔)により汚染海水が汲み上げられ、除染作業のためA脚に送られる。「ビッグ・シェル」上部施設からオイルフェンスへ行くには、フェンスの両端にあたる脚から梯子を使って降りる。梯子は脚の支柱部外周を通っており、高さは約40メートルと推定される(雷電の目測)。フェンス上には足場が組まれているが、強度と幅の制約上、一度に1人しか渡ることができない。また、固定されていないため、非常に不安定で揺れやすくなっている。 C-H脚下部オイルフェンスC脚とH脚の各脚の下部を結んでいる。詳細不明。 E-L脚下部オイルフェンスE脚とL脚の各脚の下部を結んでいる。ファットマンによりH脚が破壊され、ハリアー戦でシェル1シェル2連絡橋が破壊されたため、シェル間を行き来する唯一のルートとなる。
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