おもな戦型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 16:03 UTC 版)
△ なし ▲ なし第1-1図 右四間飛車の駒組みの例(船囲い型。先手方が右四間飛車) △ なし ▲ なし第1-2図 右四間飛車の駒組みの例(蟹囲い型。先手方が右四間飛車) △ なし ▲ なし第1-3図 右四間飛車の駒組みの例(左美濃型。先手方が右四間飛車) △ なし ▲ なし第1-4図 右四間飛車の駒組みの例(端玉銀冠。先手方が右四間飛車) △ なし ▲ なし第1-5図 右四間飛車の駒組みの例(銀冠型。先手方が右四間飛車) △ なし ▲ なし第1-6図 右四間飛車の駒組みの例(穴熊型。先手方が右四間飛車) 対振り飛車の戦法としては最古のもので、大橋宗桂対本因坊算砂戦(1607年)の現存最古の棋譜が、そのまま右四間飛車第一号局である(この対戦は右四間飛車の大橋勝ち。局面図は左美濃#囲い方参照)。ただし先手の戦型は腰掛け銀ではなく歩内銀で、飛車も4筋から3筋に移動し直している。 第1-1図の局面と以降の手順は、文化元年(1804年)に福島順喜により出版された『将棋絹篩』(しょうぎきぬぶるい)の四十七番目の解説にある。図から△5四銀なら▲2五桂△2二角(△2四角もある)▲4五歩、がその後の展開。これを△同歩とすると▲2二角成△同飛▲4五銀。△2四歩ならば▲4四歩△2五歩▲4五銀で、△同銀ならば▲同飛で▲2五飛~▲2一飛成~▲9五歩をみている。第1-2図は蟹囲いタイプで、これであると定跡手順として現れる後手の△4九飛成や△4六桂、△4七角が利かないし、上部からの反撃にも舟囲いよりも抵抗力がある。手順中△5四銀▲2五桂に▲1六歩が無いのを活かして△1五角という定跡もある。以下▲1六歩△2六角▲4七飛△2四歩▲1三桂成△同香▲2七歩△3五桂▲同歩△同角▲9五歩△同歩▲同香△同香▲3六歩△9八香成▲7七角がその進行。 なお第1-1図に至る途中で▲3六歩~▲3七桂ではなく、▲3六歩を保留して▲1六歩~▲1七桂という指し方もある。この意味は△1五角の反撃を緩和しつつ、手順が3六歩のケースよりも手得になる。 この戦法では単調な攻めを回避すべく様々な手段が開発されている。例えば第1-3図のような左美濃に囲う展開には、▲2五桂跳ねよりも▲4五歩が多い。一例として山口英夫が振り飛車側で1982年に1月のvs.森けい二戦(十段戦予選)、10月のvs.沼春雄戦(王位戦予選)と二つの棋戦で第1-3図の局面で▲3七桂と△6三金の交換を入れてから▲4五歩と仕掛けられている。以下△同歩▲3三角成△同桂▲7七角△4三飛▲4五桂△同桂▲4四歩△4一飛▲4五銀で、森戦では△3七角▲5四銀、沼戦では△同銀▲同飛△7五歩▲4三歩成△5四角▲7五飛などと進行した。また、右の桂馬を跳ねずに▲3五歩△同歩▲3八飛として▲3六飛型を作りつつ1歩もつ狙いもよく指されている。
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