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Science

謎の天体「暗黒彗星」、新たに7個が発見される

“尾”がなく見た目は小惑星のようだが彗星のような動きを見せる謎の天体「暗黒彗星」が、このほど新たに7個が確認された。発見された暗黒彗星は通算14個になり、その性質がわずかながらも明らかになり始めた。

北極海から氷が消える日が、早ければ2027年にもやってくる

北極海の氷が初めてほぼ完全に融解する日が早ければ2027年にも訪れる可能性が極めて高いことが、最新の研究で明らかになった。北極圏の生態系と地球全体の気候に深刻な影響を及ぼす転換点となるかもしれない。
SUPER-EMITTERS

人工衛星が宇宙からメタンの排出源を特定する──特集「THE WORLD IN 2025」

2機の人工衛星が、宇宙から地球上の温室効果ガス排出を監視している。多量のメタンを排出する施設を抱える事業者らは、いよいよ逃げ隠れできなくなりそうだ。
SMALL LANGUAGE MODEL

AIによる医療は幻滅期の先へ:宮田裕章──特集「THE WORLD IN 2025」

現状のLLMの限界を超えて、より精度の高いAI開発によって個別最適化された医療が社会全体に実装されていくには、「共有」に立脚したデータ生態系を構築することが鍵となる。
GIANT VISTAS

天体望遠鏡の超大型化が加速する──特集「THE WORLD IN 2025」

南米のチリでは超大型天体望遠鏡の建設が進められている。過去に例のない規模と精度を併せもち、天文学に大きな進歩をもたらす可能性がある3つのプロジェクトを紹介しよう。

国際プラスチック条約の合意を阻む3つの課題

世界的なプラスチック汚染を巡る政府間交渉は失速している。しかし、資金調達、有害物質の規制、生産制限について各国が合意できれば、条約の成立は不可能ではない。英ポーツマス大学「Revolution Plastics Institute」の研究者2人が論点を解説する。

AIやブロックチェーンを駆使して森林破壊に歯止めをかけるという挑戦

AIとブロックチェーン、IoTの技術を組み合わせることで、森林資源をリアルタイムに監視して管理できるソリューションを、リトアニアとスウェーデンの科学者たちが開発した。森林保全に革新をもたらす次世代モデルとして期待されている。

“地球外生命”が存在するかもしれない土星の衛星「タイタン」の姿

厚い大気に覆われた土星の衛星「タイタン」は、地表に多数の液体のメタンの海や湖が存在し、地下には液体の水の広大な内部海が広がっていると考えられている。このため生命が存在する可能性が指摘されているが、その姿はいかなるものなのか。

原子炉1基の停止によって、数千人が病院の検査予約を取り消された理由

医療用のラジオアイソトープ(放射性同位体)は、患者の臓器や腫瘍の画像解析に欠かせない重要な資源だ。しかし、この物質は元素としての不安定さに加え、供給網の脆弱さという弱点を抱えている。

髪の毛の200分の1の細さの“スパゲティ”の開発に成功、その使い道は?

髪の毛の約200分の1という驚異的な細さの“ナノパスタ”を小麦粉からつくり出すことに、英国の研究チームが成功した。この目には見えないほど細いスパゲティのような素材は、医療や工業の分野で活用できるナノファイバーとして注目されている。

バハマの高額幹細胞セラピー、有効性が未確認でも人気。倫理面での懸念も

スウェーデンのスタートアップが、健康な人から提供された幹細胞を注入するセラピーの普及を目指している。この施術は1回約250万円でバハマで実施されているが、そもそも幹細胞セラピーの有効性は証明されていない。また、提供者に支払われるのは3万円のみだ。

女性は男性より睡眠時間が短く頻繁に目が覚める:研究結果

女性は男性に比べて睡眠時間が短く、目覚める頻度も高いことが最新の研究で明らかになった。これは動物実験を通した多くの研究において、生物学的変数としての性を考慮することの重要性を示している。

超新星爆発が迫る、死につつある赤色超巨星の姿

太陽のおよそ2,000倍の大きさがある赤色超巨星「WOH G64」が、いま超新星爆発によって“死”を迎えつつある。ヨーロッパ南天天文台(ESO)の観測装置が捉えた、その姿を紹介しよう。
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月の裏側に史上最大の望遠鏡を建設──スタートアップLunar Resourcesの挑戦

太陽系で最大の電波望遠鏡「FarView」を月に建設する目的は、ビッグバンや暗黒物質の研究のような、天文学のためだけではない。月面での資源採掘と物資製造という、まだ前例のないふたつの活動の実証も兼ねているのだ。

思考のみでロボットアームを操作できるか? ニューラリンクが新たな臨床試験へ

イーロン・マスクの脳インプラント企業「ニューラリンク」は、新たな研究でワイヤレスのデバイスがロボットアームを操作できるかどうかを検証していくと発表した。

古代シリアの墓から発見された遺物に、“世界最古のアルファベット”が刻まれていた

このほどシリア西部の遺跡で発掘された墓から、アルファベットのような文字が刻まれた遺物が見つかった。化学分析で世界最古のアルファベットである可能性が示されたことから、その起源に関する考古学の常識が覆されるかもしれない。

火星探査車「パーサヴィアランス」が見た、“火星の日食”の神秘的な光景

米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサヴィアランス」が撮影した「火星の日食」の動画をNASAが公開した。一見すると巨大なギョロ目が宇宙から火星を見下ろしているようにも見える、この神秘的な現象について紹介しよう。

COP29、気候変動対策資金で合意も「負担の不明確さ」が課題に

途上国の気候変動対策を支援するため、先進国は年間3,000億ドルを拠出することで合意した。しかし、具体的に誰がどのように負担するのかについては、合意文書に明記されていない。

水素で飛ぶ航空機は実現可能なのか? 専門家がシミュレーションしてみた結果

航空業界の脱炭素化を目指し、液体水素を利用した燃料の研究が進んでいる。低炭素で生産可能で重量あたりのエネルギー密度が高い水素燃料を実用化できれば、航空業界の二酸化炭素排出量を最大で90%削減できる可能性があるという。
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AIが創薬にもたらした革命と、残された人間の役割

ノーベル化学賞を受賞したデミス・ハサビスらが手掛ける「AlphaFold」をはじめ、人工知能による革命的な変化は身近な医薬品でも起こりつつある。10の60乗と推定される、理論的に有用な薬物になりうる化学物質の探査が飛躍的に加速しているのだ。

地表に放たれたレーザー光線が、地雷を高精度で見つけ出す

地表にレーザー光線を照射して土壌の振動の強弱を可視化した画像を生成することで、遠距離から高精度で地雷を検出できる技術を米国の科学者たちが開発した。地雷検出だけでなく、さまざまな構造物の検査にも応用できる可能性が期待されている。

スタンディングデスクには健康上の利点がある。それでも、運動は欠かせない

長時間の座りっぱなしは不健康であるという理由から、スタンディングデスクの導入が始まった。しかし、その効果をはっきりと裏付ける研究は多くなかった。最近発表された2つの研究で、立位作業の利点とリスクが明らかになってきた。

太陽系で最も火山活動が活発、木星の衛星「イオ」の姿

太陽系で最も活発な火山活動が存在していることで知られる木星の衛星「イオ」。その火山ガスは宇宙空間にまで広がり、木星の周りに巨大なナトリウム雲などを形成している。その構造や火山活動の状況などについて、探査機が捉えた画像に基づいて解説しよう。

ネズミは運転を習得できる──しかもそれを楽しんでいるようだ

ネズミが運転を通じて新たなスキルを習得する過程を研究した結果、運転に対して前向きな感情を抱いている可能性が示された。こうしたポジティブな感情が、ネズミの脳の機能や行動に影響を与えていることも明らかになっている。この研究を実施した行動神経科学者よる寄稿。

温度差で発電できる“スマートな絹糸”、スウェーデンの研究チームが開発

導電性をもつ有機ポリマーを絹糸にコーティングすることで、温度差から電力を生み出せる布素材をスウェーデンの研究チームが開発した。軽量かつ柔軟性に優れているうえ稀少な金属を使用しないことから、ウェアラブル技術の新たな機能材料として期待されている。

夜間に強い光を浴び続けると死亡リスクが高まる:研究結果

夜間に強い光に当たると体内時計が乱れ、早期死亡リスクが高まることが最新の研究で明らかになった。一方で日中に明るい光を浴びると体内時計が安定し、長期的な健康維持につながるという。

ゲノム編集技術「CRISPR」を使った初の治療が始まっている

ノーベル賞を受賞した遺伝子編集技術「CRISPR」を使った治療法が、英国や米国で承認されてから約1年。この画期的な治療が本格的に始まり、多くの患者に希望をもたらしている。一方で、長期入院や不妊リスクのある化学療法が必要なことから、普及への課題も浮き彫りになってきた。

ソーラーセイルで太陽光が宇宙船を動かすしくみを解き明かす

にわかには信じられないかもしれないが、光は間違いなく、物体に対して物理的な力を及ぼす。深宇宙探査に向け、太陽帆(ソーラーセイル)が新世代の宇宙船の動力になることが期待されているのも、それが理由だ。
FASHION

バイオデザインでファッションの脱炭素化を後押しする:Normal Phenomena of Life

生命体に秘められた力を活用して素材や製品を開発する──そんなバイオフィリックな未来を思い描くデザイナーのアイデアをかたちにしたのが、バクテリアの力で染色したジャケットやバイオコンクリートをつくり出すオンラインプラットフォーム「NPOL」だ。

希少な羊のクローン作成、新技術の普及で広がる懸念

密輸した「マルコポーロヒツジ」のクローンを違法に作成し、その子どもを販売した容疑で、米モンタナ州の男性が実刑判決を受けた。当局は身近になりつつあるクローン技術が突きつける新たな課題に直面し、その対応に追われている。

マイクロプラスチックで発生した雲が、気候変動リスクになる可能性:研究結果

大気中のマイクロプラスチックが、雲を形成する能力を持つことが実験で判明した。研究チームは、この現象が気象システムに影響を与え、気候変動を加速させる可能性があると指摘している。この論文を執筆した科学者2人が寄稿した。

愛犬のクローン作成に高まるニーズ。顧客の窓口担当者が語ったこと

深い喪失感からペットクローン企業に問い合わせをする飼い主たちに、担当者は同じペットとまた一緒に暮らせるとは思わないでほしいと告げるという。遺伝的にはつながっていても「初めて会うあなたのことをまだ何も知らない」から、と。

「シュレーディンガーの猫状態」を23分維持── 量子物理学で新記録報告

量子の「重ね合わせ」と呼ばれる状態を長時間維持したという実験結果が発表された。中国の研究チームによるこの成果は、量子技術を利用した機器開発の進化につながるかもしれない。

植物の葉の構造に着想。霜の発生を完全に防げる表面加工、米国の研究チームが開発

植物の葉のうねり構造をヒントに、1週間以上にわたり霜の発生を完全に防げる表面加工の技術を米国の研究者たちが開発した。自然環境下での耐久性にも優れているといい、幅広い分野における防霜対策として期待されている。
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花粉媒介生物と太陽光発電──生物多様性と気候変動の危機に同時に対処する方法

ひとつの土地を農業と太陽光発電の両方に利用する「アグリボルタイクス(営農型太陽光発電/ソーラーシェアリング)」のなかでも、花粉媒介生物に着目した取り組みが米国の15の州で進んでいる。

動物細胞に光合成機能を移植、日本の研究チームが成功

藻類から分離した葉緑体を動物細胞に取り込ませて一時的に光合成機能をもたせる技術を、日本の研究者たちが開発した。生体組織工学や持続可能なエネルギー供給技術に革命をもたらす可能性があるという。

きらめく星空に潜む漆黒のオオカミ「ダークウルフ星雲」の正体

ヨーロッパ南天天文台(ESO)が、ハロウィンに合わせて不気味な画像を公開した。そこにはカラフルな星空を背景に“ダークウルフ”と呼ばれる星雲がシルエットになって浮かび上がっている。そのダークウルフの正体とは?

太陽エネルギーを10倍の効率で貯蔵する手法、ドイツの研究チームが考案

植物の光合成に似た仕組みを構築することで、太陽エネルギーを効率的に貯蔵できる技術をドイツの研究者たちが開発した。化石燃料に代わる持続可能な熱エネルギーの供給源として、大きな可能性を秘めている。
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地球滅亡の日に備えて、科学者は月面に貯蔵庫をつくろうとしている

気候変動が地球の生物多様性を脅かしている。月の凍結領域は生命を「バックアップ」するのに適しているのだろうか?

マヤ文明の古代都市、レーザー測量データから偶然発見される

メキシコの密林地帯から、古代マヤ文明の都市が新たに見つかった。研究チームのメンバーである博士課程の大学院生が、環境調査用のLiDARデータをインターネット検索中に「偶然」発見したことがきっかけとなった。
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寄生虫を使って脳に薬を届ける研究が進行中

トキソプラズマのような有害な寄生虫が、いつの日か脳に薬を届けてくれるようになるかもしれない。血液脳関門を通過できるこの微生物を活用し、宿主の細胞内にタンパク質を分泌する機構を「ハイジャック」することに科学者たちが成功した。

温暖化で加速する「暑さ」が、日本の人々の健康にもたらす3つの脅威:『Lancet Countdown』報告書から見えてきたこと

地球温暖化による気候変動は全世界の人間の健康にかつてない脅威となっている──。世界的医学誌『The Lancet』が10月30日に公表した『Lancet Countdown 健康と気候変動に関する2024年報告書』は、そう警鐘を鳴らしている。その「日本版データシート」を読み解くと、日本の人々の健康にもたらされる3つの脅威が浮き彫りになってきた。
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空から宇宙カプセルが落ちてくる場所

写真家のアンドリュー・マコーネルはカザフスタン郊外で、宇宙飛行士が地球に帰還する場所を写真に記録してきた。

未来の都市に提案したい「リジェネラティブな技術」は? 大阪・関西万博の参加企業に訊いてみた

世界人口の約70%が都市で暮らすことになるという未来においては、自然本来の生成力を生かして都市を再生する「リジェネラティブ」 の視点が重要になる。そこで未来社会のショーケースとしての役割を果たす大阪・関西万博の参加企業に、それぞれが提案する「リジェネラティブな技術」について訊いた。
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AIにロボットの身体を与える──グーグルが7年の歳月を費やしたミッションの内幕

グーグルの親会社アルファベットでAIロボットを開発するムーンショットの責任者を務めたことで、わかったことはたくさんある。ひとつは、ロボットをすぐに完成させるのは不可能なこと。もうひとつは、ロボットは人間と同じ姿をしていなくてもいいということだ。

失明状態の人が網膜インプラント手術で「本を読めるようになった」──ニューラリンクのライバル企業が発表

Scienceは、2mm四方のチップを網膜下に埋め込む臨床試験で、法的に「失明」状態にあるとされる人たちが、文字を読んだり、人の顔を認識できるようになったと発表した。

動物由来の栄養素を植物に生成させる手法、中国の研究チームが考案

動物由来の食品にしか含まれない特定の栄養素を植物に生成させる技術を中国の研究者たちが開発した。まだ概念実証の段階ではあるが、将来的に持続可能なかたちで栄養素を生産できるバイオファクトリーとなる可能性を秘めている。