ボンバルディア家の孫が考えた「さいきょうののりもの」

1936年、カナダの寒村でスノーモービルを製造することから始まり、いまでは同国の重工業をリードするまでになった一大ファミリー企業、ボンバルディア。創業者の孫でもあるエンジニア、チャールズ・ボンバルディアが考えたのは、SF映画に出てきそうな乗り物だった。
ボンバルディア家の孫が考えた「さいきょうののりもの」
IMAGE COURTESY OF ADOLFO ESQUIVEL

「もっとも現代的な乗り物」といえば、その機能はあまりにも限定されている。自動車は道路から離れられないし、ボートは水に捕えられ潜水艦は海底をさまよう。そこでわたしが考えたのが、この「Libelule」(スペルは原文ママ。1文字違いのlibelluleは、フランス語でトンボの意)だ。球形の乗り物で大きな車輪が2つついていて、ほとんどどこへだって移動できる。

ビーチをぶらつきたいなら、Libeluleを走らせればいい。水面を進みたいなら車輪がパドル・ボートのように水をかき、今日ある水陸両用の航空機よりも速く移動できる。

潜りたいときは、防水仕様のタッチスクリーンでお望みの深さを選択する。バラスト(底荷)として役立つように水ポンプでコックピットに水を満たすので、乗員はスキューバマスクを装着する。スピード、バッテリーの限度、酸素残量、深さ…そういった情報は、タッチスクリーンが常に表示してくれる。

ビーチリゾートなどでの探索ツアーに、ぜひLibeluleを利用していただきたい。Libeluleで湖畔に向かい、1、2日かけて辺りをぶらぶらするのだ。


RELATED ARTICLES

IMAGE COURTESY OF ADOLFO ESQUIVEL

TEXT BY CHARLES BOMBARDIER