S:ize ”文学少女”と飢え渇く幽霊

posted with amazlet on 07.02.22

野村美月竹岡美穂
エンターブレイン
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毛色かわるなぁ。

そんなで2巻目。
とりあえず個人的なことを言わせてもらうと”道化”よりも読みにくかったなーと。
まー”道化”のときは自分でも驚くくらい一気に読めた作品ですし、”幽霊”も他のラノベを読むときとそう大差なかったですね。

で”道化”と比べると話の進め方が変わっていましたね。
今回は心葉サイドと遠子サイドで問題解決に挑む。
という感じなんだけどずーっと心葉サイドのことしか書かれません、遠子サイドは「何かやっている」くらいの表現しかないです。
このように二手にわかれて、というか二手にわかれる理由というか確執があるのだけどここで泥沼にならない。
何ていうかここが今回のキーポイントのように思えるんだよね。
理由はあとで書くけどここでの心葉の対処の仕方、君子危うしに近寄らずな性格というものが表されている。
だけどある事柄に対しては…

んで今回はミステリーというよりもホラーな要素が多く含まれていました。
だけど最終的にはミステリーだったなーと。

それで今回の怪文書。
一発でわかったのですがどんなもんだろう。
だって文字のアレが50以下という時点でかなりのヒントだと思ったし。
まーアレと文字の相関がちょっと違っていましたけど基本的には当たってたなぁ。
あとはあの人がその人だったというのも予想できたし。
何ていうか前回もそうだったけどどことなく金田一少年シリーズを思い出すつくりだよね。

さて内容だ。
今回は前回よりも探偵的要素が多かったですね。
そして心葉じゃなくて流人の方が主人公っぽい動きだったなーとｗ
あとは序盤から中盤に賭けて遠子の出番がほとんどない。
一応名前とか回想みたいなので出てくるのだけど彼女が今何を言って何をしているのかということはそんなに出てこない。
ですがラストはやっぱりこの人がいないと締まらないね。
この物語最大の魅力である遠子の推理じゃなくて想像。
ここでのある物語をなぞりながら問題を解決するさまは斬新過ぎて面白い。
しかもいろいろな作品の名前が出てくるしその解説っぽいのも出てくる。
それだけを読むだけでもかなり楽しめますよね。
そしてその例え方がとても面白い。
また今回の話は心葉の過去というかいろいろな伏線を散りばめた話のように思えました。
そして例の作品に対する心葉の考えとか向き合い方、これが今回の肝だと思いました。
これが上で書いている基本的な心葉の性格と比べてみたときにその作品の存在がどれくらい特異なのかということがわかります。
とこういう感じで心葉自身にもスポットライトが当たっていた印象がありました。

んで前回別に名前載せなくてもいいんじゃないかなーと思っていた人が今回のキーパーソン。
つか黒幕。
それで思ったのはこの作品に出てくるキャラクターってみんなどことなくおかしいよね。
おかしくないと言えば…そうだね、琴吹だねｗ
今回の琴吹は作中でもツンデレだと書かれたりしてますｗ
んでツンデレのタイプ的には自滅型という感じでしょうか。
とてもたまりませんねｗ
あと琴吹というキャラクターがこの作品で言うところの日常にあたるんでしょうね。
何ていうか他のキャラクターのアクが強くてどことなく非日常っぽかったりしますしね。

今回は最初からミステリーだろという気分で読んでいきました。
なので前回ほどの衝撃は受けませんでした。
まー当然かｗ
あとは個人的に言うと前回の方が好きです。
だって前回の方が日常なところが多かったから。
だから後半のテンションが際立つ。
ま、そんなこと言っても面白かったから問題ないんだけどね。

んでドグラマグラが使われるのはいつですか？ｗ

[2007/02/22 13:23] ラノベの感想 | トラックバック(4) | コメント(0)