2007-11-07(Wed)

小沢一郎を責めるのは簡単だが・・・

党内はもとより、有権者への不信感を、わざわざ自作自演で作り上げてしまった小沢一郎。

ロックフェラーやCIAの影響などを言う意見、ネベツネにはめられたと言う意見、壊し屋小沢の体質だというもの、党内求心力のための大芝居だというもの、本気で大連立をするつもりだったというもの、実にいろんな意見が飛び交っている。

■■
他の野党勢力は
共産党 「参院選を「反自公」を掲げてたたかった民主党が、自民党と手をくもうというのは、国民の民意を裏切るものであり、有権者との関係でも小沢氏がとった行動は党首として失格だと思う。」(志位委員長)
社民党 「この間の小沢氏の動きは理解に苦しむ。野党らしく(自公政権に)切り込んでいくべきだ。(小沢氏の今後の対応を)見極めるが、しっかりしないと(野党共闘は)難しい」(福島瑞穂党首)
などと言っている。

しかし、考えてみれば、小沢一郎という人間に、この国と我々の将来を賭けなくてはならないような、今のこの状況を作ってきた主体的な責任は、共産党にも社民党にもある。
どんなに勢力を減らしても、決して自らを振り返ることのない共産党。
自民党と組むという裏切りの大先輩、社民党。

もちろん、一個人としての私にも責任はある。
だから、一つの反省として、一点だけ確認しておきたいと思う。

■■
アフガン給油に反対し続けた小沢に対する、アメリカの圧力は凄まじいものがあっただろう。とっくに田中角栄の二の舞になっていてもおかしくはない。

たぶん、アメリカ民主党はアフガンから撤退するだろうという読みで、小沢も給油反対作戦に出て、見事にはずしてしまったというのが真相だろうと想像してはいるが、少なくとも、この数ヶ月間アメリカの圧力を一手に引き受けていたのは小沢一郎だ。

志位和夫でも福島瑞穂でもない。

大事なことは、読み違いだろうが何だろうが、とにかく侵略への荷担に反対して小沢がアメリカの圧力を受けているのだから、社民党も共産党も、反戦を言うものは、とりあえず小沢を支えるべきだった、ということ。

他人事のように、外野席からISAF参加を批判するのは簡単だ。しかし、国連中心主義の是非よりも先に、今現在の堤防が小沢一郎しかなくなってしまった、という事態を直視すべきだった。

むしろ、野党共闘の盟主としてトコトン持ち上げて、嫌でも給油反対の看板を下ろせなくするべきであったし、すこしでも圧力を分担するべく協力をするべきであった。

文句を言う国民自身も、侵略荷担の給油活動にこぞって反対していれば、小沢はここまで孤立することはなかったはずだ。

■■
私は、決して民主党の支持者ではないし、まして小沢一郎のシンパではさらさらない。
そうではない私が、このように言う意味。

これからも、いろんな局面があるだろう。そのとき、小沢一郎だからとか、志位和夫だからとか、そんな理由でものを判断してはいけない、ということが言いたい。

その局面で、誰が矢面に立っているのか。よくよく見極めて、そのときの態度を決めないと、絶対的な力を振るうものたちに一泡吹かせることなど、夢のまた夢になってしまう。


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世論は冷静だった。連立「望ましくない」56% 福田支持47%に低下、小沢氏代表辞任反対58・4%で、適切だった30・5%。

 買弁マスゴミは民主党へのネガティブ揶揄であふれていて、日共系ブロガーは喜び面白がっているが、世論の反応は冷静である。小泉2005・9・11郵政インチキ選挙の時とはだいぶ様変わりしているようだ。(笑) この調査結果は福田の心胆を寒からしめるものだろう。

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負け犬の遠吠え小沢一郎越年の恨みが募る!

麻生で来年9月解散らしい、9月けつのけつ。渡部恒三や藤井裕久が衰えたら塩崎恭久や中川昭一や安倍晋三でやるむたいよ来年は野党は福田康夫総理にまんまと填められたね。公明党もあきらめ民主党に手を貸さないみたいだし打倒は失敗した

米軍再編 再編交付金

昨日の岩国市議会で4度目の庁舎建設予算案が否決という事態になった。
既にご存じと思うが、岩国市役所は芸予地震で大きな被害を得て、修繕にも多額を要すため、建て替えることとなった。
その際、現・井原市長になって初めて建設基金を始めるほど、市には対応策が乏しく、防衛の補助(KC-130空中給油機の沖縄からの受入SACOの手当)で、建設がスタート。
その際、初年度二年目は防衛は計画通り補助したのだが、米軍再編計画は岩国市民への負担が重すぎると市長は見直市を要望。米軍再編に反対したと見なし3年目の本体工事35億をいきなり0ゼロに。
仕方なく合併特例債を活用した70%交付税処置される予算を議会に提出するも、合併特例債はぜったいダメだとあくまで厚木基地の空母艦載機を受け入れるよう求める容認派(保守系17名)+公明党の4人も加わるなどして、昨日も先月末同様、22対11で賛成少数の否決となってしまった。
合併特例債は、11月中旬が締切であり、今回が事実上最後のチャンスだった。
合併特例債70%補助が露と消え、市長憎しなら不信任を、予算が気にくわなければ、修正案を出せばよいのに、相変わらず丸ごと否決・・・
早く容認を・・・と、まるで踏み絵のようなやり方が、どうしてもやり切れず、結局全額市民に覆い被さり、事実上の夕張へ議会が進める形となる。
再編交付金ももちろんゼロ、試算もされない。
小沢さん同様、カラダを張っている市長に対して、何党かではなく、投げやりになっている市民は目を醒まし、全国からの支援で12月1日2時からの錦帯橋での『国の仕打ちに怒りの一万人集会in錦帯橋』を開催するので、ぜひ参加して欲しい。

プロ野球と政治を同等に考えちゃうボケ老人とホコリのかかった大勲位に小沢さんはまんまとはめられちゃいましたね。今日の会見でもアメリカに脅されましたとはっきり言えばよかったんです。なんなら湾岸戦争のときの暴露話からはじめれば良かったんです。読売は完全なイエロージャーナリズムだと思います。「自ら真実を語れ」とはテメェらの方だろうと思っているのは私だけではないと思います。
一番置き去りにされたのは康夫ちゃんですね。大連立話で一番苦い思いをしているのは「政局を打開する」という理由でフェードアウトした安倍さんでしょうね。公開中の「三丁目の夕日」でもみて現実逃避したい気持ちでしょうなぁ
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