2015-10-07(Wed)
お任せ 頼りきり 縋りつき からの脱却
野党共闘やら国民連合政府やらに期待している方は多い。
私も、もし可能ならばそれが一番だと思うし、数年で事態をひっくり返すための方法は、それしか無いということにも同意する。
しかし
こうした期待の声を聞いていると、安直すぎるのではないかという思いが強くなる。
70年続いた被占領国である日本。
未だかつて民主主義など経験したこともないのに、自分たちの国は民主主義の国だと信じ切っている日本。
マスコミが煽らない限り、何があっても、どんな悪政にも国民は怒らない日本。
左右を問わず、好戦と反戦とを問わず、関心層も無関心層も問わず、国民の99.999%が、何らかの代行者への「お任せ」 「頼り切り」 「縋(すが)りつき」 から一歩も踏み出せない日本。
任せたり頼ったり縋りついたりする対象が、どんな相手かが問題なのではない。
安倍晋三だったり橋下徹だったりすることもあれば、志位和夫だったり小沢一郎だったりすることもあれば、芸能人だったりシールズだったりすることもあれば、天皇だったりすることもある。
対象が何であれ、「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」 を続けている限り、これまでと同じように圧倒的なチカラに流されていくということだ。
政治家の代行性をすべて否定するわけでは無い。代議制の民主主義を手段とする限り、付託を受ける政治家は必要だ。
それが大変な仕事であることも事実だ。
しかし、どんな政治家であっても、政治家に「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」 である限り、大きなチカラに抗することはできない。ガス抜きに終わるか、潰されて(最悪の場合は暗殺されて)終わるか、二つに一つしかない。
今、日々に追われ、当たり前の日常生活や人間関係に縛られている私たちが、「何ができるか」 を真剣に考えることだ。
■■
野党連合は、たぶんうまくいかない。
なぜならば、民主党というのは「そのために」存在している党だからだ。
「大きなチカラに抵抗する声が大きくなってきたら、それを吸収して無力化する」
そのために、党内には 「イイコト」を言う議員と、「それを潰す」議員がバランス良く配置されている。
これは矛盾なのではなく、最初からこういう目的のために配備されているである。
「イイコト」で不満の声を吸収し、イザとなったら「潰す」。その両方が機能しなくては、民主党の役目を果たせないのだ。
その一見矛盾したような行動を、平然と眺めてジッと何もしない岡田、という鉄壁の布陣だ。
また、共産党だってそうした民主党の本質は分かっている。
分かっていて、つまり、拒否されることが分かっていてあえて公然と国民連合を呼びかけたのだ。
民主党のなかの「イイコト」に期待する票を、ごっそり持って行こうという戦略だ。
以前の記事で書いたように、自公は2500万票、反自公は1800万票を、ほぼ安定してもっている。
3000万はいつも棄権して、残りの2500万が反自公~中間派~棄権を揺れ動く流動票として趨勢を決定している。
(野党大連合の可能性について)
国民連合が実現すれば流動票は反自公に流れるだろうが、分裂すれば棄権するだろう。そうなれば、何をどうあがいても自公が勝つ。2500:1800なのだから、圧勝する。
ただし、反自公の1800の中の分配は変わる。これまで民主に入っていた多くが、共産に流れる。
国民連合を提唱した共産と、潰した民主ならば、民主票の半分は共産に流れてもおかしくない。
つまり、共産党の戦略は、実現すれば儲けものだが、つぶれても民主のパイを食えるということだ。
事前交渉も無しに、いきなり19日に公開したことを考えると、むしろ後者をメインに考えているのではないか。
■■
私自身は、生活太郎 (生活の党と山本太郎となかまたち)にシンパシーを感じているし、応援もしている。
とくに、太郎さんの直感と行動力には、これからの仄かな希望を感じている。
しかし、それが「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」になってはいけないと、常々自戒している。
国会と市井、議員と生活者が、どのように相呼応できるのか。
その道筋をつくる可能性を感じるからこそ、生活太郎に期待するのである。
10月31日に行われる「山本太郎となかまたち」の意見交換会にも、なんとかして行きたかったけれども、このところやたらと仕事が忙しく、どうしても叶わない。
なので、現時点の自分の考えをまとめる目的で、毎日少しずつ書いていきたい。
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私も、もし可能ならばそれが一番だと思うし、数年で事態をひっくり返すための方法は、それしか無いということにも同意する。
しかし
こうした期待の声を聞いていると、安直すぎるのではないかという思いが強くなる。
70年続いた被占領国である日本。
未だかつて民主主義など経験したこともないのに、自分たちの国は民主主義の国だと信じ切っている日本。
マスコミが煽らない限り、何があっても、どんな悪政にも国民は怒らない日本。
左右を問わず、好戦と反戦とを問わず、関心層も無関心層も問わず、国民の99.999%が、何らかの代行者への「お任せ」 「頼り切り」 「縋(すが)りつき」 から一歩も踏み出せない日本。
任せたり頼ったり縋りついたりする対象が、どんな相手かが問題なのではない。
安倍晋三だったり橋下徹だったりすることもあれば、志位和夫だったり小沢一郎だったりすることもあれば、芸能人だったりシールズだったりすることもあれば、天皇だったりすることもある。
対象が何であれ、「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」 を続けている限り、これまでと同じように圧倒的なチカラに流されていくということだ。
政治家の代行性をすべて否定するわけでは無い。代議制の民主主義を手段とする限り、付託を受ける政治家は必要だ。
それが大変な仕事であることも事実だ。
しかし、どんな政治家であっても、政治家に「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」 である限り、大きなチカラに抗することはできない。ガス抜きに終わるか、潰されて(最悪の場合は暗殺されて)終わるか、二つに一つしかない。
今、日々に追われ、当たり前の日常生活や人間関係に縛られている私たちが、「何ができるか」 を真剣に考えることだ。
■■
野党連合は、たぶんうまくいかない。
なぜならば、民主党というのは「そのために」存在している党だからだ。
「大きなチカラに抵抗する声が大きくなってきたら、それを吸収して無力化する」
そのために、党内には 「イイコト」を言う議員と、「それを潰す」議員がバランス良く配置されている。
これは矛盾なのではなく、最初からこういう目的のために配備されているである。
「イイコト」で不満の声を吸収し、イザとなったら「潰す」。その両方が機能しなくては、民主党の役目を果たせないのだ。
その一見矛盾したような行動を、平然と眺めてジッと何もしない岡田、という鉄壁の布陣だ。
また、共産党だってそうした民主党の本質は分かっている。
分かっていて、つまり、拒否されることが分かっていてあえて公然と国民連合を呼びかけたのだ。
民主党のなかの「イイコト」に期待する票を、ごっそり持って行こうという戦略だ。
以前の記事で書いたように、自公は2500万票、反自公は1800万票を、ほぼ安定してもっている。
3000万はいつも棄権して、残りの2500万が反自公~中間派~棄権を揺れ動く流動票として趨勢を決定している。
(野党大連合の可能性について)
国民連合が実現すれば流動票は反自公に流れるだろうが、分裂すれば棄権するだろう。そうなれば、何をどうあがいても自公が勝つ。2500:1800なのだから、圧勝する。
ただし、反自公の1800の中の分配は変わる。これまで民主に入っていた多くが、共産に流れる。
国民連合を提唱した共産と、潰した民主ならば、民主票の半分は共産に流れてもおかしくない。
つまり、共産党の戦略は、実現すれば儲けものだが、つぶれても民主のパイを食えるということだ。
事前交渉も無しに、いきなり19日に公開したことを考えると、むしろ後者をメインに考えているのではないか。
■■
私自身は、生活太郎 (生活の党と山本太郎となかまたち)にシンパシーを感じているし、応援もしている。
とくに、太郎さんの直感と行動力には、これからの仄かな希望を感じている。
しかし、それが「お任せ」 「頼り切り」 「縋りつき」になってはいけないと、常々自戒している。
国会と市井、議員と生活者が、どのように相呼応できるのか。
その道筋をつくる可能性を感じるからこそ、生活太郎に期待するのである。
10月31日に行われる「山本太郎となかまたち」の意見交換会にも、なんとかして行きたかったけれども、このところやたらと仕事が忙しく、どうしても叶わない。
なので、現時点の自分の考えをまとめる目的で、毎日少しずつ書いていきたい。
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