なるほどこういう人たちなのですね。
若い頃サッチャーの改革に思想的影響を受けた世代ですね。あの頃のような高インフレではないのに。小泉改革を支持した中心世代。それが民主党に流れ、失望し、今橋下。 https://t.co/2OnAvGcYMR
— 秋田紀亜 (@akita_kia) 2015, 5月 12
1969年生まれっていうことは、橋下さん、小中は「ソ連と共産主義の脅威」の元で育って、高校で冷戦終結、大学時代はバブルで、社会に出てから改革熱、30代で新自由主義一色…っていう世代だよなあ。
— るまたん (@lematin) 2015, 5月 12
「カイカク」が好きというのは、「強い指導力を発揮する」とか、
「なにかを変えてくれそうだ」という「期待感」だけで、
どんな政策を行なうかは関係なく、政治家や政党を選ぶ人のことです。
「期待感だけで選ぶ人たち」
彼らは支持していた政治勢力が期待できなくなると、
早々に「失望」してべつの政治勢力に乗り換える、
いわば「カイカク政党わたり歩き」をする人たちなのですね。
具体的には2000年代前半はコイズミカイカクに期待し、
2000年代後半は民主党に期待、民主党政権がほどなくして頓挫すると、
今度は橋下・維新に乗り換えた人たちです。
世代的には30-50代の男性に多いです。
先日の大阪都構想に賛成するような人たちです。
彼らは都構想によって行政サービスがどうなるかにはさほどの関心はなく、
都構想によって「なにかが変わりそうだ」という、
期待感が大事なのだろうと思います。
都構想賛否を年齢性別でみると30〜50代男性に顕著に賛成が多い。これ年寄りが騙されてるとか若者が変な期待持っちゃってるとかじゃないよ。ど真ん中のオッさん連中がイカれてるんやで。
— モナーカ (@djarum1973) 2015, 5月 10
「カイカク」の親分とでも言えそうな橋下徹は現在45歳です。
「カイカク」世代のちょうど真ん中というのが象徴的です。
橋下徹はそういう意味では「時代の子」なのでしょう。
彼ら「カイカク」世代の人たちは、30代のときに
コイズミカイカクの時代、ということが大きいと思います。
30代といえば、社会的にはまだまだ若造とされますが、
すでに社会に出てひとかどの活動を始めていて、
政治や世の中のことも、20代とくらべるとずっとわかるようになっています。
そういう時期にコイズミカイカクの影響を受けたわけです。
わたしが思うに「カイカク」にはまる人というのは、
むかしなら全共闘にはまっていた人ではないかと想像します。
「カイカク」が好きな人たちの精神構造は、
おそらく「全共闘」の人たちに近いものと思います。
「カイカク政党わたり歩き」の人を、メディアに流されやすい
「B層」の精神構造で説明することがよくあります。
これはじつはあまり正確ではないのかもしれないです。
むかしなら「サヨク」にはまっていたとされる人たちは、
いまなら「ネトウヨ」にはまると言われることが多いです。
それ以上に「カイカク」にはまる人が多いのではないかと思います。
実際、「ネトウヨ」よりも「カイカク」のほうが、
選挙結果にも反映されて、ずっと影響が大きいと思います。
(2014年12月の衆院選の、次世代の党と維新の党の獲得議席が、
これらの影響力の差を表わしていると思います。)
「カイカク」の人はゲバ棒を振り回したり、ヘイトスピーチを
垂れ流したりしないし、なまじ偏った思想ではないだけに、
さほど問題視されないのも注意するところだと思います。
なぜ「カイカク」の人は男性に多いかという問題があります。
ひとつ考えられるのは、男性のほうが女性よりも
「世の中を変える」という夢を見がちということがありそうです。
ほかに考えられるのは、彼らは道楽のレベルで
政治をやっているからではないかと、わたしは思います。
ようは「本気度」がたりないから、すぐに「失望」して
「カイカク政党わたり歩き」をするのだと思います。
本気で社会を変革しようというなら、じっくりと腰を据えて
粘り強く長丁場をくぐり抜ける覚悟が必要でしょう。
このあたりは、自分の生活に関する苦労がなく、
本当に社会を変えないと自分の生活がやばくなるという、
切実さがないことの現れだと思います。
そういうことをしていられる余裕がある人は、
社会的強者である男性のほうが多い、ということです。