群馬県伊勢崎市が発注した道路工事をめぐる贈収賄事件で、逮捕された市の元建設部長の金井哲夫容疑者（６１）が、便宜をはかっていた市内の建設会社「日正重機建設」に車検費用だけでなく、車の購入費用４０万円余りも肩代わりさせていた疑いがあり、警察は元部長を収賄の疑いで再逮捕した。

この事件は、金井元部長が、市が発注した道路の修繕工事などで日正重機建設に便宜をはかった見返りに、平成２５年５月から７月にかけて車検などの費用、３０万円あまりを肩代わりさせたとして、金井元部長と社長の田島重雄容疑者（４７）が贈収賄の疑いで逮捕されていたもので、前橋地方検察庁は２人を２５日起訴した。
また、警察の捜査の結果、金井元部長は同年５月中旬、車の購入費用４０万円あまりも田島社長に肩代わりさせていた疑いがあることも分かり、２５日再逮捕した。
警察は、金井元部長が逮捕容疑を認めているかどうか明らかにしていない。

一方、田島社長の購入費用の肩代わりについては、すでに贈賄の時効が成立しているという。
金井元部長が昇進前まで務めていた道路維持課長は、１０万円以下の工事で業者を選定する一定の権限を持っているということで、警察は、金井元部長が課長の権限を使って日正重機建設に工事を受注させ、見返りを得ていたとみて調べている。