弁天橋のバブル塔「オーク200」637億円支払いで決着 弁護士の橋下市長も歯が立たず
14日大阪市は、大阪市の所有地に立つ複合ビル「オーク200」(同市港区)を、土地信託事業として運営するりそな銀行など3行が、バブル崩壊で膨らんだ負債計637億円の支払いを市に求めた訴訟の控訴審は、大阪市が負債分を支払うことで和解が成立する見通しとなった。
訴訟は、銀行が市に負債を請求できるかが争点。2013年3月の一審大阪地判は「市は銀行側と交わした覚書で、契約満了時に市が債権や債務を引き継ぐと確 認していた」と判断した。「請求権を除外する合意があった」とする市側の主張を退け、637億円の支払いを命令し、市が控訴していた。
「ORC200」は、大阪市が弁天町駅前に広がる3ヘクタールの市有地を開発するために公有地信託制度を導入し、弁天町駅前開発土地信託事業として1993年2月竣工。
弁天町駅とは連絡通路で結ばれている。名前の ORC は「大阪リゾートシティ」の頭文字、200 は最高部の高さが 200m あることに因む。敷地面積は 30,067 平方メートル。
事業は、りそな銀行などが請け負ったが、バブル崩壊で収益は計画を大きく下回り、りそな銀行を含めた3つの銀行に600億円以上の債務が発生した。
3行は銀行の不手際がない場合には、土地の所有者に損失の補填を請求できるとの当時の法律から、大阪市に対して債務の負担を求め裁判をおこした。
大阪市側は2012年に事業から利益を得る権利を放棄したため、負担の必要はないとしていたが、2013年3月に大阪地裁は、当時の市議会における職員の答弁から市が損失補填の可能性を認識していたことは明らかであるとして、大阪市の責任を認め637億円を支払うよう命じる判決を下していた。
(ORC200、真中奥のクロスオーバービルは別)
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