2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

資産運用の前にやることチェックリスト (4項目)

はじめに 資産運用について


ABOVE / Lyfetime


資産運用と聞くと、日本の個別株投資や株式投資信託、外貨投資(FX等)を使った運用を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

今日は上記のような比較的リスクの高い(=危険という意味でなく「値動きのブレが大きい」という意味)運用を行う前に行うチェック項目4つをまとめます。



1.負債(借金、ローン等)があれば最優先で返済すること

debt and person
Image: renjith krishnan / FreeDigitalPhotos.net


各種借金やローンなどがあれば、資産運用うんぬんではなく、早期返済、繰上返済に全力を注ぐことです。
住宅ローンももちろん例外ではありません。

負債は、いわばマイナスの利息がついてしまう預金です。元本保証ではないリスク資産での運用どころではなく、まずはマイナスの利息を減らす繰り上げ返済にまさる確実で割の良い運用は存在しません。

住宅ローンを抱えたまま、投資信託などの運用には同意できません。レバレッジをかけて運用を行っていることと同じです。

関連記事

 住宅ローンを返せなくなったときに読む本
 日経記事

 [2016.05.01追記]
 住宅ローン返済と投資信託による投資はどちらを優先すべきかとの質問をいただきました




2.無リスク資産もできるだけ高い金利で運用すること


SHINSEI BANK @ Anytime,Anywhere / MJ/TR (´・ω・)


 資産は、元本保証の無リスク資産と、リスク資産に大別できます。その割合は個人毎に異なりますが、ありがちなのがリスク資産の運用にばかり熱心で、無リスク資産(普通預金、定期預金等)についておざなりにしている場合です。

 無リスク資産のリターンは低いので、それを上回る期待リターンを求めて株式や債券などのリスク資産に資金を投入するべきものです。
預金を普通預金に大量に放置していたり、メガバンクなどの一般的に利率の低い定期預金に資産を寝かしていないでしょうか?

預金については、極限まで少しでも利率が良くなるような金融機関に預けるべきです。
なにしろ1銀行1000万円以内であればペイオフ対象内なので、各種キャンペーンを見逃さず利用すべきです。

リスク資産への資金投入は、その後より高いリターンを得たい場合に、やむをえず行うべきものです。

現時点ですと流動性資金運用としてはSBIハイブリッド預金や楽天銀行の普通預金、新生銀行の2週間満期預金が良いです。定期預金はボーナス時期や銀行開業キャンペーンの特別金利を利用するのがお得です。

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 東日本銀行お江戸日本橋支店 定期預金キャンペーン
 SBIハイブリッド預金 楽天銀行を上回る金利UP
 新生銀行2週間満期預金 1口50万円から利用可能に
 大和ネクスト銀行 開業記念キャンペーン内容判明

 [2011.08.16追記]
 キャンペーン定期預金 金利まとめ(2011年8月)(更新版)




3.プラスサムの資産を利用して低コストで分散投資を行うこと


Funds / HowardLake


負債をゼロにし、預金の金利にも最善を尽くして初めて、元本保証ではないリスク資産での運用を考えることになります。その場合、プラスサムである資産を用いて運用することが基本です。

具体的には、株式や債券の長期運用(リスク低減のため個別株、債券より分散投資できる投資信託での運用がお勧め、ただしぼったくりファンドが多いので、コストと税に注意)がプラスサムの資産運用になります。
 (株式や債券でも短期トレードではただのゼロサムゲームです。取引コスト、税金分期待リターンはマイナスです)

日経平均ミニ先物なども原資産は株式ですが、完全にゼロサムゲームですのでお勧めできません。

為替はゼロサムゲーム(コスト控除前)なので、外貨投資(外貨預金、外貨MMF,FX)は資産運用の主力にはなりません。ヘッジとしての活用方法はありますが資産運用方法ではありません。

また、外貨預金は名ばかりで預金ではありません。現行の制度上、コスト高、税負担大、預金保険機構対象外ですので圧倒的に不利です。手を出さないようにして下さい。

参考 (相互リンク先の吊られた男さんの記事です)

 FX、債券、株式等のリターンの考え方 (回答)

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 日経新聞記事 「不況を乗り切る家計術」


当ブログでは、地球上全体の資本に低コストで広く分散投資するインデックス投資について書くことが多いですが、実はその投資以前の大前提が上記になります。


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 市場平均狙うインデックス型投信 低コストで「勝率」高く 
 日経新聞にインデックス投資の良記事
 アクティブファンドに関する事実 
 CMAM・eMAXIS・STAMインデックス実質コスト分析




4.金融機関のお勧め商品には騙されないこと


Wild duck / majras


金融商品全般に言えることですが、金融機関からのお勧めは選ばないことも大事です。

残念ながら金融機関側と我々投資家側は利益相反の関係にあります。
我々が有利な商品は、金融機関は不利ですし、金融機関が有利な商品は、我々にとって不利です。

例えば、高コストのぼったくりファンドや外貨預金、毎月分配型ファンド、通貨選択型ファンド、南アフリカランド債券、トルコリラ債券、ノックイン型投信など金融機関がおいしく我々に不利な商品はいくらでも存在します。

関連記事

 新光金融リカバリーファンド
 野村グローバル半導体株0905
 インデックス投信は儲からないので売りません by ジョインベスト証券


投資家に有利な商品を金融機関がお勧めするはずもないので、ここは各自がファイナンシャルリテラシーを身につけ、カモにならないようにすることが重要です。

有利な商品を選ぶための情報源としては、金融機関とのしがらみがない個人投資家のブロガーの皆さんの記事が一番参考になります。
(当ブログのサイドバー左下の相互リンク先のインデックスブロガーの皆さんの記事がお勧めです)



終わりに

Blog KEY
Image: Idea go / FreeDigitalPhotos.net


資産運用は、本来エキサイティングなものではないので、つまらないと感じるかも知れません。
ただ、本来資産運用はそういうものだと認識しています。

長期で手間がかからず、日々の株価の値動きにとらわれない分、仕事や趣味や日々の活動に力を入れていくことが重要と考えています。
それが実現できるインデックス投資は、現在なんと月1000円から実施可能です。

インデックス投資を行っていきたい方に本ブログが少しでもお役に立てればうれしいです。


関連記事

 [2011.09.24追記]
 インデックス投資を理解するための6項目
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COMMENTS

2Comments

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rsk

住宅ローンと投資について

初めまして。いつも拝見させていただいています。古い記事にコメントすみません。

住宅ローンを抱えながらセゾン投信にて積み立ても行っております。
住宅ローンが低金利かつ住宅ローン減税中というのもあるのですが、繰上げ返済による将来のキャッシュ不足を不安視し繰上げ返済は行っておりません。投信であれば暴落リスクはあるものの、必要に応じて解約できることがよいと考えています。
もちろん、生活防衛資金は確保した上での投資です。

この判断、どう思いますか?繰上げ返済に関してはいろいろと悩んでいます。

  • 2016/04/10 (Sun) 14:47
  • REPLY

kenz

Re: 住宅ローンと投資について

>rskさん

初めまして、コメントありがとうございます。

遅くなりましたが、私の考えを以下記事にて書きました。

「住宅ローン返済と投資信託による投資はどちらを優先すべきかとの質問をいただきました」
http://longinv.blog103.fc2.com/blog-entry-2130.html

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