今年のレッドフラッグ 政治的な意義とFX予備調査の一環?
今年のレッドフラッグへの参加がアナウンスされています。
「米空軍演習への参加及び米国における日豪共同訓練の実施について」(航空自衛隊発表)
規模、期間、場所など、概要は昨年度と同等で、あまり注目する所はありません。
注目すべきなのは、レッドフラッグとは別に計画されている日豪共同訓練です。
期間は2日間、規模はF-15が4機で、内容は戦闘機戦闘訓練となります。
規模等を考えれば、大した訓練ではありませんが、アメリカが加わらない2国間訓練をオーストラリアと実施するという点が重要です。
今後、日米の対中国関係が悪化した場合、中国を南から扼すことができるのがオーストラリアです。
オーストラリア空軍が下地島に展開して共同して戦争するとは思えませんが、オーストラリアが南から圧力をかけてくれれば、それだけで中国が第1列島線への戦力集中をすることは阻害できますから、効果は大なるものがあります。
共同戦闘能力を高めるという実施的な意義は大した事ありませんが、日本とオーストラリアが接近することを中国に見せつけるという政治的な意義は大きいです。
それとともに、憶測めいた話になりますが、空自は空軍でスーパーホーネットを運用するオーストラリア空軍と模擬空戦を行う事で、FX選定予備調査の一環と考えている可能性も考えられます。
スパホとの模擬空戦は、米空軍や海兵隊とも行えるので何もオーストラリアとやらなくてもできる訳ですが、日本周辺の制約条件の多い空域で実施するよりも、自由度の大きいアラスカで存分に行った方が、スパホの評価もより現実的にできると考えたのかもしれません。
なお、昨年のレッドフラッグ記事はコチラ
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