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和書・マンガの評価と感想の記録。

[本の感想] テーブルはテーブル



名付けることによって物や事から言葉が離れ独り歩きを始める―道に迷った言葉たち。
内容を欠いた言葉の虚構。言葉は変容し、増殖し、すり替えられる。
それは物語の主題でもある児童文学という既成ジャンルに仕掛けられた道化の鏡。
子供は勿論、広く大人にも読み継がれている珠玉の七篇。ドイツ児童文学賞受賞作。(Amazon)

現代文学ってのは,海外のものになるとよく分からない。
最近のドイツ文学ってどんなものがあるんだろうと
思って探していたらたどりついた作品。
厳密に言うとスイスの文学なのだが,
スイスはドイツ語を主にみんな話すので
広義の意味ではドイツ文学となるらしい。
(この事実を私は知りませんでした。スイスは多言語国家。)
それに,作者・ペーター・ビクセルは
この作品ではドイツ児童文学賞をとっているそうだ。

これを児童文学という言葉で表すには,
もったいないと率直に思ってしまった。
(別段児童文学を侮蔑してるのではないです。)
レベル高えなぁ,おい。

何かしら軸・テーマ・目標を決めて書いた小説というのが,私は好みだ。
自分がこんなものを書きたい,そんな内なる葛藤とでも言うようなものを
作品の中に見るのは最近の小説ではなかなか出来ないものだと思う。
詳しくは最後の解説の方が見るべし,かなり面白かった。
私はドイツ語というのを勉強したことがないので,
なんとなくでしか分からないのだが,
母国語というのが(作者にとってはドイツ語),
彼の小説の書く動機となってるというのが分かる。
母国が多言語の環境で生まれた,彼ならではということだ。

どの物語も寓話的な要素が根底にありながらも,
作者による何か新しい試みというものが,
どの短編にも見て取ることが出来る。
本に収められている,7つの短編どれを読んでも面白いと思った。
こういうのは珍しいなぁ。

私も,テーブルはテーブルと言う作品を通して,
読者の一人として感想という物語をつくっている。

☆☆☆☆

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  1. 2013/06/08(土) 23:11:39|
  2. 本 ☆☆☆☆
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

おはようございます

6月9日(日曜日) 午前5時30分
  おはようございます、今日も午前中やるべきことが多いです、
  ホームページ関係のアップと不要ファイルの廃棄が主に
  やることです、毎日更新してると結構未使用になったファイル
  がたまってくるので定期的に清掃します(断捨離です)
  昼からは地域の将棋クラブです、これも参加して8ヶ月
  顔見知りが増えて行くのが楽しいです。

  毎日更新私の作文練習ボケ防止です。

ブログ訪問ありがとうございました。
  1. 2013/06/09(日) 06:10:26 |
  2. URL |
  3. 友遊クラブ #TluyS4YI
  4. [ 編集 ]

ヒメキリンさん
またまた読みたい本に出会いました。『テーブルはテーブル』購入決定です。
ペータービクセルの本は読んだことがないですが
ドイツ文学の流れが色濃く出ているんだと思います。
私はドイツ文学の古典が好きでそこに文学の原点があるように思っています。
トルストイだって寓話を書いているんですから、
児童文学というカテゴリーをなくして哲学にいれてほしいぐらいです。
今回の本紹介で現代のドイツ文学に目を向けるのを怠ってたという気持ちです。
ヒメキリンさんの紹介される本興味を持って見せていただいています。またよろしくお願いします。
  1. 2013/06/09(日) 23:09:42 |
  2. URL |
  3. メロンボール #-
  4. [ 編集 ]

Re: おはようございます

> 6月9日(日曜日) 午前5時30分
>   おはようございます、今日も午前中やるべきことが多いです、
>   ホームページ関係のアップと不要ファイルの廃棄が主に
>   やることです、毎日更新してると結構未使用になったファイル
>   がたまってくるので定期的に清掃します(断捨離です)
>   昼からは地域の将棋クラブです、これも参加して8ヶ月
>   顔見知りが増えて行くのが楽しいです。
>
>   毎日更新私の作文練習ボケ防止です。
>
> ブログ訪問ありがとうございました。

友遊クラブさん コメありがとうございます

私もあげる写真の要領を最近小さくして,
満タンにならないようにしています。
有料化は避けたい。
  1. 2013/06/12(水) 21:02:24 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> ヒメキリンさん
> またまた読みたい本に出会いました。『テーブルはテーブル』購入決定です。
> ペータービクセルの本は読んだことがないですが
> ドイツ文学の流れが色濃く出ているんだと思います。
> 私はドイツ文学の古典が好きでそこに文学の原点があるように思っています。
> トルストイだって寓話を書いているんですから、
> 児童文学というカテゴリーをなくして哲学にいれてほしいぐらいです。
> 今回の本紹介で現代のドイツ文学に目を向けるのを怠ってたという気持ちです。
> ヒメキリンさんの紹介される本興味を持って見せていただいています。またよろしくお願いします。

メロンボールさん コメありがとうございます

海外現代文学ってのも手を出したいなと思ってるんで,
色々とつまんでいこうと思ってます。
お気に入りの作家が見つかるといいなぁ
  1. 2013/06/12(水) 21:03:06 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

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