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Best Movies Of 2020

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今年劇場と配信で鑑賞した映画の中から私的TOP5を選びました。以下の通りです。

《My Best Movies Of 2020》
『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』
『ジョジョ・ラビット』
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
『mid90s ミッドナインティーズ』
『マザーレス・ブルックリン』



こういう年間ベストを考えるときには順位をつけるのは個人的にあんまり好きじゃないんですが、それでも今年はもうダントツで『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』が大好きです。配信で観た映画がNo.1というのもアレだけど、それもコロナ禍で映画業界に激震が走った2020年を象徴している気がしないでもない。とにかくLGBTや移民、文学や映画の引用、男女の友情のありかたもふまえた「今の時代の青春映画」として僕にとってかけがえのない一作。これを観るためだけでもNetflixに加入する価値は十分あると思います。


なにかとギスギスして生きづらい世の中。今の時代に最も足りないもの、それは”優しさ”だと思います。そして『ジョジョ・ラビット』はそんな”優しさ”に満ち溢れた傑作。ヒトラーがイマジナリー・フレンドという良くも悪くも純粋無垢な10歳の主人公ジョジョ。そんな彼を頭ごなしに否定せずに見守る母親(演じたスカーレット・ヨハンソンが素晴らしい!)やキャプテン・K(サム・ロックウェル最高!)をはじめとした周囲の大人たちの優しい眼差し、そんな優しさに守られて真理に目覚めていくジョジョの姿にグッときました。


現代のインディー映画界を代表する才媛グレタ・ガーウィグが古典的名作『若草物語』を映画化したら?『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は原作の魅力をベースにしつつ、グレタらしいソリッドな視点で「女性としての生き方」を力強く示してみせました。主役のジョーを演じたシアーシャ・ローナンはますます凄い女優さんになってきたし、グレタ作品とは特に相性が抜群。あと個人的には四女エイミー役のフローレンス・ピューがよかったなぁ。主演を務めた『ミッドサマー』も評判だったし、今一番ホットな女優さんですよね。



90sに多感な時期を過ごした僕としては演技派俳優ジョナ・ヒルの監督デビュー作『mid90s ミッドナインティーズ』も忘れがたい逸品。ヒップホップ、オルタナ、スケート・カルチャー、そして憧れのパイセン。目一杯背伸びしてカッコつけようといきがっていた10代の頃の自分を思い出して懐かしかったり気恥ずかしくなったり。そんな苦みも含めて青春なわけで。


名優エドワード・ノートンが監督・脚本・製作・主演まで務めた『マザーレス・ブルックリン』はジャジーでスタイリッシュな世界に没入できるノワールの快作。ノートン大好きな僕としては彼の味わい深い演技を2時間に渡って堪能できるだけで至福。劇中で流れるトム・ヨークの書き下ろしの新曲も物語の世界観に絶妙にマッチしていてナイスでしたね。



てなわけでTOP5はこんな感じ。それにしても今年ほど映画館から足が遠ざかった年はなかった。コロナ禍の影響もあるとはいえ、映画館が営業を再開してもなかなか気が乗らなくて。そんなこともあって鑑賞した作品の数は例年に比べて相当少ないので大して参考にならないTOP5かもしれません(´∀`;)
その一方で今年は満を持してNetflixに加入しました。来年1月に『コブラ会』のシーズン3が配信されるから今のうちに契約しておこうと思ったわけですが、いやぁ、これ最高ですね。正直もっと早く加入しとけばよかったと後悔しました(・Θ・;) いまやNetflixオリジナル作品がオスカーの主要部門にノミネートされる時代だし、アメリカのNYやLAといった大都市ではいまだに映画館が開かない状況。今後は業界としてもますます配信に重きが置かれそうな予感がします。
まぁそんなこんなで2020年は映画ファンにとってはなかなかしんどい一年でした。それでもこの胸が強く締めつけられる得難い感動があるかぎり、僕は映画を観るのをやめない。



Thom Yorke & Flea "Daily Battles"



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Jerry Sunborne

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