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2017年2月10日 (金)

「社員だけが非公開の内部情報にアクセス」と自慢するあさくらトンコツ氏の見栄

前に福島第一排気筒問題で一部作業員、偽科学関係者が振りまいた安全神話を書いた時にもこの方観察して思ったのだが、11人の部下を率いて1F廃炉現場にいると称しているあさくらとんこつ氏って、身内でもバカにされてるんじゃないだろうか。

あんまり使いたくない表現だけど、地頭が絶望的に悪い。

【1】論文で勉強しろ。でも本当に重要な情報は教えないよ。
相手の皮肉は勿論、連ツイの矛盾にすら気づかない愚かさ。分からないなら、勉強する意味は無いだろう(新発見狙いの研究者やクレムノロジーとかは除く)。

この話を聞いて思い出したのは、私も勉強しようと思って電力会社や電力中央研究所の図書室に問い合わせしたところ、外部からの閲覧は受け付けていないと冷淡に回答された経験だった。あさくらトンコツ氏が居た研究所というのは、大方そういう所だろう。彼の主張は見せないと断言している図書室に来いと言ってるのと同義だが、一体何を考えているのか。

【2】ネットの喧嘩如きで守秘義務のある話を持ち出す
一般産業界を含めてほぼマナーだと思われるが、守秘義務の直接当事者なら、黙るのが普通である。内部告発や批判的研究が例外扱いされているのは、密室でのインモラルな行為を晒す事に公益があるからだ。意味も無く社内で研究中の開発品についてペラペラ喋ったり、図面の存在などを誇示するのはアホのやることだ。

勿論、分野によっては日本の情報公開のレベルが低くて、中国などの方がしっかり開示していることや、以前は詳しく説明していたが、今は表面的な発表に留まると言った時期による差もあるだろう。

規制の厳しい業界だと契約によっては、その仕事をしてることも話すなという文言もあるようだ。かつて、シャープ亀山ディスプレイに市場価値が認められていた時にも、そんな話を聞いた。

ていうか、私もサラリーマン(非原子力業界)の端くれだけど、職場にこんなのいたら…だなぁ。研究所で重要なデータへのアクセス権を持っていた人が廃炉の現場に回ってるという事は、懲罰人事を想起。口が軽いので外されたのでは?

余談だけど全体が見えない人って、細かいことでは器用って結構あるんだよね。国の言うことには何でもヒラメな一部のマニア向きの表現だけど、『レッドサンブラッククロス』にスターシステムで出演した真田中将もそういう台詞を与えられてるよ。

ある意味現場向きの楽天家。絶望の職場と思ってないのだから、雇う側からすれば使い易いのだろう。

【3】お手製企業広報の罠
「自分で語ろう」と煽っていた東電のような例外(コロラド氏のtogetter参照)はともかくとして、推進陣営の構成員をやっているなら、企業プロパガンダは広報に任せておくのが筋。意味の無い愛社精神の発露は内輪でもドン引きである。

もっと言えば、広報の外注先にしても企業の担当が決めているので、わざわざ井上リサとか、アゴラ御一行様の垂らす釣り針に食いつくのはアホだろう。原発プロパガンダにもピンキリがあり、公式系は嘘を入れたり、不都合な情報を教えないことはあっても、普通は他者への直接的な悪口は入れない。東電が嫌われる理由の一つが「慇懃丁寧だが、内容は冷淡」という態度だが、そのことを良く表している。勿論、公式系が問題無いという事では無く、彼等も原発事故の戦犯であることは、「テロ対策を言い訳に反対派を追い出して爆発した福島第一原発」で論じた。

ネットで営業してるPA業者は公式系より更に悪い。感情に任せた悪口が山盛りで、紙にも残し、広報請負人としてクオリティは最低と言って良い。在特会や日本会議のような反社と同レベルである。

【4】本質的に詐欺師の話法
「詳細は知っている。教えないけど、大したことは無いんだ」

あの事故の後、初めて会った人間にこんなこと言われて信じる人いるのだろうか(笑)。

そんな話を聞かされても「本当に見れないか試してやるから文書名教えろ。開示請求するから」で終わりである。特に原発のコストの話など、機密に指定しやすい技術の話では無く、お金がメインの話である。経済産業省お得意のモデルプラントなどという空想は止めて、各社の収支見通しをあさくら氏が見たというレベルまで細かく開示するのが筋だろう。それが出来なければ消費者や株主に対する背信である。

彼を見ていて救い難く馬鹿だなと思うのは、社員として一定のアクセス権を付与されたり、学会誌を購入していれば事足れりと思っている能天気さ。私の経験から言うと、学会誌は学会員を肉屋の豚として扱う事もあり、思ったほど有益な情報が得られない。クロニクルに並べたブログ記事を見直して思ったが、津波想定にせよ、地震想定にせよ、本当に重要な話は学会誌以外から発掘したし、他人の学会誌論文を鸚鵡返しするだけでは無理だった。

大きな本屋の科学コーナーに何冊か置いてある企業研究者向け論文の指南本を読めば分かるけど、経営判断に係わったり現状の方針を否定するような研究は社内の審査で跳ねられる。企業技報の論文がバイアスかかっていたり、深みに欠けているのは機密だから、と言うだけではない。そういうことを見越して社会への問題提起はブログなどで私的に行なえとアドバイスする本もある(例:石田秀人『はじめての「技術報告書」』工学社 2008年)。

もっとも、業界の現状を肯定するだけのあさくらトンコツ氏や、勤め人系の原発推進オタクには縁の無い話だろう。彼等が会社の方針に合わせた話を企業を通じて発表出来ないのは、憎たらしい外部の連中に自慢話が出来ないからである。企業技報は私的な自慢も禁止だから。

【追記:いい年して「ジオン軍の階級章だぞ!」】

ユーキムさんとあさくらトンコツさんの原発のコストについての議論 - Togetter

一連の流れを推進派自らがまとめている。どう読んでもあさくらトンコツ氏は「ジオン軍の階級章だぞ!図が高い」以上のことを言えてないのだが、いい年して小学生のように信じ込む奴輩が集まっている。

ま、後ろから指差されてても外向けなら「俺はエースパイロットだ。階級章大事にしろよw」位の法螺は吹けるからね。揃いも揃ってアニメ大好きな割に肝心なことが何も学べてない様で何よりだ。

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