オンライン辞書は、デスクワーカーや学生に限らず、あらゆる人にとって便利なサービス。分厚い辞書を手元に置くことなく、多くの場合無料で利用できるのが最大の魅力だ。外国語サイトを身近にする翻訳サービスと一緒に紹介していこう。
●ポータルサイトのオンライン辞書
国語・英和・和英といった基本的な辞書は、ほとんどのポータルサイトで標準的なサービスとして提供されている。Web検索と辞書検索をタブ操作で簡単に切り替え可能な形で提供するなど、使い勝手の面でも工夫されてきている。
■ Yahoo!辞書
http://dic.yahoo.co.jp/
国語・英和・和英辞書に加え、言い換え例や同種表現を調べるのに適した類語辞書を引くことが可能。合計7つの辞書を用意しており、国語辞書では大辞泉・大辞林の2つを切り替えることもできる。なおYahoo! JAPANのトップページからでも辞書検索は利用可能。
■ goo 辞書
http://dictionary.goo.ne.jp/
大辞林 第二版とEXCEED 英和・和英辞典、さらにデイリー 新語辞典+αを利用可能。英単語のスペル入力を補助してくれるスペリングアシスト、検索履歴機能など、各種サポート機能も搭載している。
■ Infoseek マルチ辞書
http://dictionary.www.infoseek.co.jp/
Infoseekのオンライン辞書サービスは、国語・英和・和英の3つに加え、カタカナ語・漢字辞書も検索可能。特に漢字辞書では総画数や部首名から調べることができる。書籍などに書かれた読み方不明の漢字をチェックするときなどに便利だろう。
■ エキサイト 辞書
http://www.excite.co.jp/dictionary/
最大の特徴は中国語辞書の提供。ベータ版サービスながら、三省堂のデイリーコンサイス日中・中日辞典を引くことができる。もちろん国語・英和・和英の各辞書も利用可能だ。
■ Ask.jp 辞書検索
http://ask.jp/dichome.asp
Ask.jpでは研究社の新英和・和英中辞典、英和コンピュータ用語辞典を提供中。キーワードを1回入力するだけで、複数の辞書を一括検索してくれる。単語によっては用例なども参照できる。
■ livedoor 辞書
http://dic.livedoor.com/
デジタル大辞泉、プログレッシブ英和中辞典第4版、プログレッシブ和英中辞典第3版、さらに「亀井肇の新語探検」の合計4種類を一括検索可能。各単語の詳細ページがトラックバックに対応している点にも注目だ。
■ MSN 辞書
http://dictionary.msn.co.jp/
三省堂発行の大辞林 第二版とEXCEED 英和・和英辞典をもとにしたオンライン辞書サービス。キーワード検索方法を前方一致・後方一致・完全一致・解説本文の4種類から切り替えられる。
■ @nifty 辞書
http://tool.nifty.com/dictionary/
三省堂の提供による国語・英和・和英辞書を検索できる。キーワードを1回入力するだけで複数の辞書を同時検索し、単語の詳細を一括して表示してくれるのが特徴。見出し語に加えて各単語の解説文に検索対象を拡大することも可能だ。
■ BIGLOBEサーチ Attayo 辞書検索
http://search.biglobe.ne.jp/dic/
三省堂発行の国語・英和・和英辞書を検索可能なオンラインサービス。3辞書を一括検索できる。また過去に入力したキーワードを履歴として自動保存していくのも特徴。履歴の消去や自動記録機能をオフにすることももちろん可能だ。
■ @OCN辞書
http://www.ocn.ne.jp/dictionary/
OCNでも三省堂による大辞林、EXCEED英和・和英辞典をもとにしたオンライン辞書機能を提供中。キーワード検索方法を前方一致・後方一致・完全一致から切り替えられるなど、標準的な機能を一通り備える。
■ Google
http://www.google.co.jp/
http://www.google.co.jp/intl/ja/help/features.html
Googleの検索フォームでは特定キーワードを併記することで、特殊な検索ができる。「英和 blossom」や「和英 残業」などの形でスペースアルクの英和・和英辞書「英辞郎」の検索結果が一番上に表示される。Googleツールバーをインストールしているユーザーにお勧めの機能だ。
●専門辞書でもっと詳しく
ポータルサイトの辞書サービスに飽き足らない人は、より専門的なWebサイトのオンライン辞書を参照してみよう。著名出版社からは最新版辞書なども有料公開されている。
■ 言語工学研究所 シソーラス(類語)検索
http://www.gengokk.co.jp/thesaurus/
入力したキーワードの類語を検索してくれるサービス。「見る」という言葉を指定すると、同義語として「目にする」、狭義語として「目撃」などを提示してくれる。語彙を増やすのにうってつけだ。
■ スペースアルク
http://www.alc.co.jp/
英語教材の販売などを手がけるスペースアルクによる。TOPページからオンライン英和・和英辞書「英辞郎」が検索できる。プロの翻訳者・通訳者で構成されるプロジェクトチームが執筆にあたっており、スラングなどもサポートされているという。例文も豊富だ。
■ 敦煌辞海
http://www.onlinedic.com/
無料で利用できる日中・中日辞書。日本語と、対応する中国語を一覧表示してくれる。収録語数は26,000語を超えるという。
■ 和独辞典
http://www.wadoku.de/index.jsp?lang=jp
こちらは日本語での検索に対応したドイツ語辞典。対応するドイツ語とともに、品詞名も表示してくれる。ページ左ペインからは新着用語などもチェックできる。
■ JapanKnowledge
http://www.japanknowledge.com/
デジタル大辞泉、ランダムハウス英和大辞典、プログレッシブ和英中辞典などを閲覧できる有料サービスで、小学館グループのネットアドバンスが運営している。月額利用料金は1,575円。
■ 三省堂 Web Dictionary
http://www.sanseido.net/
三省堂によるオンライン辞書サービス。デイリーコンサイス国語・英和・和英辞典が無料で検索できる。さらにスーパー大辞林、グランドコンサイス英和辞典、クラウン仏和辞典などの有料閲覧サービスも提供中。1名分のIDが発行される個人会員の料金は年額3,150円。
■ 研究社Online Dictionary
http://kod.kenkyusha.co.jp/service/
研究社による有料オンライン辞書サービス。利用できる辞書の種類によって料金が異なり、リーダーズ英和辞典など7つの辞書が閲覧できる個人スタンダード会員は6カ月3,150円。すべての辞書が閲覧できる個人アドバンスト会員は6カ月6,300円。
■ 三省堂デュアル・ディクショナリー
http://www.dual-d.net/
三省堂の書籍辞書購入者を対象に、同内容のオンライン辞書を提供するサービス。ユーザー登録にあたっては、当該辞書を購入したユーザーしか解答を知り得ない質問に答えなければならない。同サービスに現在対応している辞書は、大辞林第三版、ウィズダム英和辞典第2版など。
■ 日国.NET
http://www.nikkoku.net/
小学館が発行する“日本最大の国語辞典”、「日本国語大辞典」全13巻の公式サイト。2007年夏から、オンライン版サービスの提供が予定されている。個人向けサービスの予価は月額1,575円。
■ Weblio
http://www.weblio.jp/
言語系に限らず、各種辞書・専門用語辞典などを一括検索できるサービス。収録ジャンルは歴代総理一覧 、カクテルレシピまで各方面におよぶ。用語辞典リンク集としても秀逸だ。
●翻訳サービスで外国語サイトも身近に
外国語サイトを頻繁に利用する人は、翻訳サービスを活用しない手はない。URLを指定してWebページをまるごと翻訳してくれる機能は特に便利だ。なお、より精度の高い翻訳結果が期待できる有料サービスもピックアップした。
■ Yahoo!翻訳
http://honyaku.yahoo.co.jp/
最大手ポータル「Yahoo! JAPAN」では、英語・中国語・韓国語から日本語への翻訳サービスを提供中。入力した文字列を検索する「テキスト翻訳」、Webページをまるごと翻訳する「ウェブ翻訳」、キーワードの翻訳とWeb検索を同時に行なう「翻訳検索」の3種類が利用可能だ。
■ エキサイト 翻訳
http://www.excite.co.jp/world/
英語・中国語・韓国語から日本語の翻訳に対応。また日本語から対応3言語への翻訳もできる。Webページ翻訳も可能だ。さらにMicrosoft Officeに翻訳機能を追加する有料サービスを月額525~735円で提供中。
■ Infoseek マルチ翻訳
http://translation.infoseek.co.jp/
Infoseekの翻訳サービスは、対応言語の豊富さが魅力。英語・中国語・韓国語に加え、フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語をサポートしている。いずれもWebページのダイレクト翻訳が可能だ。
■ livedoor 翻訳
http://translate.livedoor.com/
英語・中国語・韓国語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語の8カ国語から日本語への翻訳サービスを提供中。URLを指定してWebページをまるごと翻訳する機能も搭載する。
■ フレッシュアイ 翻訳
http://mt.fresheye.com/ft_form.cgi
英語・中国語から日本語への翻訳が可能。原文と翻訳文の対応をセンテンスごとに区分表示してくれるのが特徴。なお英語と中国語間の翻訳機能も利用できる。
■ Google 言語ツール
http://www.google.co.jp/language_tools?hl=ja
フォームに入力した文字列の翻訳、URL指定によるページ翻訳が可能だ。日本語と英語間の翻訳だけでなく、英語からスペイン語などの翻訳もできる。またGoogleのWeb検索で外国語サイトがヒットすると「このページを訳す BETA」というリンクが追加表示され、ダイレクトに翻訳することもできる。
■ enjoy Korea 翻訳ツール
http://www.enjoykorea.jp/translation/translation_main.html
日本語-韓国語の翻訳サービス。300文字までの翻訳に対応したテキスト翻訳と、Webページ翻訳に対応する。そのほか日本語キーワードで韓国語サイトを検索する機能も便利だ。
■ e翻訳ドットネット
http://ehonyaku.net/
パッケージ版翻訳ソフトの販売などを手がけるクロスランゲージによる、有料翻訳サービス。月額525円から。専門辞書などを使用することで、翻訳精度を高めているという。中国語・韓国語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語に対応する。30日間限定で全サービスを無料体験することもできる。
■ LogoVista e-Trans
http://e-trans.logovista.co.jp/
韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語に対応した有料翻訳サービスで、利用料金は月額525円から。長期契約による割引サービスもある。
■ 訳してねっと
http://www.yakushite.net/
沖電気工業が運営するコミュニティ型の翻訳サイト。翻訳の肝といえる辞書管理を参加ユーザー同士で協力して行なえるのが最大の特徴だ。英日・中日翻訳の2種類をサポートする。
●百科事典で知識を深める
最後に言語系辞書から一歩踏み込んで、百科事典のWebサイトをチェックしてみよう。有料あるいは書籍購入者特典として提供中のサービスがほとんどだが、無料体験できることも多いので、試してみよう。
■ MSN エンカルタ 百科事典 ダイジェスト
http://jp.encarta.msn.com/
マイクロソフトが発売する百科事典「エンカルタ」のオンライン版。パッケージ版購入あるいはMSN Premium(月額1,344 円)を契約することで全文を閲覧できる。なお収録項目を4,000程度に限定したダイジェスト版は無料で利用可能だ。
■ ネットで百科@Home
http://www.kn-concierge.com/netencyhome/
百科事典「マイペディア」をオンライン検索できる有料サービス。1回のログインで6時間まで利用できる「ときどき利用コース」は100円。「年間利用コース」は5,040円。なお、お試しサービスとして3分間は無料で試用できる。
■ イミダスeライブラリー
http://imidas.shueisha.co.jp/info/digital/
集英社が毎年発行している最新用語辞典「イミダス」の関連サービス。2007年版書籍購入者向けに、2003~2006年発行分のオンライン版閲覧サービスを無料提供中。なお2007年オンライン版は、月額210円の有料閲覧サービスとして公開されている。
■ ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/
誰でも編集できる、無料のオンライン百科事典。誰でも編集できるため、信頼性は有料サービス・書籍に劣るものの、読み応えは抜群というほかない。用途を考慮のうえ、上手に利用したい。
(2007/04/20)
[森田秀一]
|
|
|
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|