手軽なWebサイト作成ツールとして、すでに定番サービスとなった「ブログ」。利用ユーザーが増えるに従って、ただの日記ツールではなく、個人の持つ情報を集積する「知のプラットフォーム」としても注目されるようになった。
こうした個人が持つ情報を効率よく収集・解析し役立てるツールとして、ブログ限定の検索サービスやRSSデータを活用するサービスが急速に増加している。今回は、こうした情報収集ツールとしてのブログ検索エンジンやRSSリーダーのほか、ブログ用アクセサリツールなども合わせてご紹介しよう。
●急速に増えたブログ専門検索サービスを使ってみる
ブログ検索サービスは、文字通りブログ記事だけを対象としている。ニュースなどは専門サイトを見た方が早いことが多いが、テレビ番組の感想や新製品の評判など、利害のからまない一消費者である個人が発信する情報を知りたい場合には非常に有効な検索サービスだ。知りたい情報によって、一般の検索サービスとうまく使い分けて効率的に情報を収集しよう。
■ goo ブログ
http://blog.goo.ne.jp/
http://labs.goo.ne.jp/
ブログ作成サービス自体も提供しているgoo。現在公開中の検索機能は、他社ブログの記事も対象とした全般的なサービスになっており汎用性が高い。詳細なオプションを設定可能で、最終更新日を当日限定にしたり、記事タイトルだけを検索することができる。このほか、gooラボでは実験サービスとして、ブログ記事のキーワード検索結果を「トピック」「ブロガ-」「リンク先」「感想」で分類・整理して表示する機能も提供している。
■ livedoor 検索 ブログ
http://sf.livedoor.com/
ポータルサイト「livedoor」によるブログ検索サービス。国内ブログを自動巡回し、検索用インデックスを収集している。また特徴的なのは検索結果をRSS配信していること。後述するRSSリーダーに登録すれば、継続的な新着チェックが簡単に行なえる。
■ テクノラティ
http://www.technorati.jp/
ブログだけを対象とした専門検索エンジン。ブログで話題となっているニュースや、DVDやCDといった情報を独自にランキング化する試みが行なわれている。また国内外のブログを検索できるので、海外の話題を調べるのにも便利だ。
■ Ask.jp
http://ask.jp/
新興の総合検索サービス「Ask.jp」。通常のWebサイト検索に加え、ブログに特化した検索サービスを提供している。キーワード入力後、「ブログ」のボタンを押してみよう。該当するブログ記事を新着順に表示してくれる。
■ Google Blog Search
http://blogsearch.google.com/
検索エンジン最大手のGoogleが手がけるブログ検索エンジン。現在は英語版のベータサービスだが、日本語での検索は可能だ。デフォルトでは適合度順に検索結果が表示されているが、新着順にも切り替えられる。
■ BlogPeople
http://www.blogpeople.net/
ブログ記事とサイト名の検索に加え、ブログ作成者向けの会員サービスを提供している。「リンク集の作成」はその1つで、ブログのサイドバー部分などにお気に入りWebサイトの一覧を表示できる。利用は無料。
■ Bulkfeeds
http://bulkfeeds.net/
ブログの更新情報を配信する方法としてポピュラーな「RSS」を利用。自動収集したRSSを対象に検索を行なえる。ほかにもWebサイト開発者向けに、Bulkfeedsの機能を外部サイトから利用するためのAPIを提供中だ。
■ blogWatcher
http://blogwatcher.pi.titech.ac.jp/
東京工業大学精密工学研究所の奥村研究室で開発され、サービス提供を行なっているブログ検索サービス。テキストマイニング技術によって収集したブログの情報を解析する点で他とは一線を画したサービスとなっている。
■ MARS FLAG
http://www.marsflag.com/
キーワードを入力したら、緑色の「ブログ検索」タブをクリックしてみよう。スクリーンショットとともに結果を表示してくれる。マウスカーソルを重ねると拡大表示してくれるので、画面遷移する前にサイトの雰囲気を確認できる。
■ NAMAAN
http://www.namaan.net/
「速報性重視」を謳うブログ検索エンジン。記事更新から最短の場合、1分で検索結果に反映させているという。検索結果のRSS配信も実施中。
■ maplog
http://maplog.jp/
指定した地域について記述されたブログ記事を検索してくれる。地域指定は「Google Maps API」を利用したスムーズスクロール対応地図で行なえる。なおキーワードによる絞り込みもできる。
■ BlogHeader
http://www.blogheader.com/
TOPページでは新着サイトをスクリーンショット付きで紹介。また、検索結果に対して関連性の高いキーワードをリストアップしてくれる「キーワードPlus検索」機能を搭載しているので、絞り込みが簡単。
■ fresh feed
http://freshfeed.jp/
指定キーワードの検索結果をRSS配信してくれるサービス。特徴的なのは、各種ブログ検索サービスの情報を一括検索できる点。Googleやlivedoorなどの複数サイトを、1回のキーワード指定で検索できてしまう便利サービスだ。
●お気に入りサイトをRSSリーダーで管理~Webブラウザ利用型
お気に入りのブログが増えてきたなら、ブログが配信するRSSデータを定期的かつ自動的にチェックするツール、RSSリーダーを使ってみよう。いちいちブラウザでアクセスする必要なく、最新かつ多数のブログ情報を収集できる。
RSSリーダーは、は利用形態によっていくつか種類がある。初めて利用するなら、まずは、Webブラウザさえあれば利用できるWeb型のRSSリーダーを試してみよう。以下では、基本的に会員登録をするだけで利用できる無料サービスをご紹介している。
なお、Web型のRSSリーダーサービスは、ISPでも提供されている場合がある。@niftyが力を入れているほか、BIGLOBEやSo-netなどでもベータサービスを提供中だ。利用しているISPのサービス情報もチェックしてみるといいだろう。
■ goo RSSリーダー
http://reader.goo.ne.jp/
gooでは、Web型とアプリケーション型両方のRSSリーダーを提供している。ブラウザで利用するWeb型では、「goo BLOG」をワンクリックでRSS登録するなど、goo BLOGとの連携機能を搭載。また、Web型で登録したRSSサイトを携帯電話でも閲覧できる。
■ My Yahoo! RSSリーダーを使ってみよう
http://my.yahoo.co.jp/promo_jp/rss_reader/
ニュースや天気予報など、自分好みのコンテンツを集めてオリジナルページを作れる「My Yahoo!」サービスに、RSSリーダー機能が加わった。さらにYahoo!メッセンジャー6.0からでもRSSリーダー機能を利用できる。
■ Google パーソナライズド ホームページ
http://www.google.co.jp/ig
Googleが11月に提供開始した個人用ホームページサービスでもRSSの登録が可能だ。ページ左上の「コンテンツを追加」をクリック後に表示されるフォームへRSSを入力すれば、あとはページにアクセスするだけで新着記事をチェックできる。
■ はてなRSS
http://r.hatena.ne.jp/
Webブラウザから利用できるRSSリーダー。RSS登録は手動入力のほか、「はてなアンテナ」から一部引き継げる。またはてなツールバーをインストールした環境からも簡単に行なえる。
■ ドリコムRSS
http://rss.drecom.jp/
これまでドリコムがブログポータル「Myblog Japan」で提供していた各種サービスに加え、ajaxベースのRSSリーダーを統合した新機軸のサービス。ソーシャルブックマーク的な機能も備えている。
■ FEEDBRINGER.net
http://feedbringer.net/
アルファテスト中のWeb型RSSリーダー。体験用のアカウントを用意しており、比較的簡単にインターフェイスなどの利用感を試せるのが嬉しい。ヘルプも充実しているので、RSS未体験の人は気軽に試してみよう。
■ Bloglines
http://www.bloglines.com/
米国のサービスだが、現在は日本語表示にも対応。ブックマークレットによるRSSの取得、ホットキー操作に対応したインターフェイス、更新通知ソフトとの連携など特徴的な機能を数多く揃える。ちなみにブログそのものの作成も可能だ。
■ PAIPOREADER
http://paipo.jp/
無料ブログサービスの「JUGEM」や、低価格レンタルサーバーサービス「ロリポップ!」を提供するpaperboy&co.が提供するRSSリーダーサービス。RSSは200件まで登録可能で、1件あたり200までの記事を保存できる。
■ cybozu.net
http://cybozu.net/
グループウェアで知られるサイボウズが提供する、ビジネスユーザー向けのサービス。ブログとWeb型のRSSリーダーが利用できる。利用は無料だが、現在は招待制となっている。
●お気に入りサイトをRSSリーダーで管理~専用ソフト編
続いては一般的なアプリケーションソフトのようにインストールして使う、専用ソフトウェアタイプのRSSリーダーをチェックする。外観に応じて「メーラー型」「ティッカー型」などいくつかに分類できる。なお別途記述がない限り、いずれもWindows用となっている。
【メーラー型】
■ goo RSSリーダー
http://reader.goo.ne.jp/
3ペイン構成のメーラー型RSSリーダー。あらかじめ登録したキーワードに関連した記事をニュースサイトやブログから自動的に収集する機能などを備える。現在のバージョンは「2.5」で、gooブログへ投稿する機能などが新たに追加された。
■ Headline-Reader Lite(InfoMaker)
http://www.infomaker.jp/readerlite/
InfoMakerが公開中の無料版RSSリーダー。高機能の上位製品「Headline-Reader」(シェアウェア 1,500円)から一部機能が省略された簡易版ともいえるソフトだが、レジストリを使っていないため、USBメモリ内に保存して持ち歩けるという面白い特徴もある。
■ glucose 2 ベータテスト
http://glucose.jp/
2006年3月にリリースを予定している「glucose 2」のベータ版を配布中。画面インターフェイスを1クリックで切り替えられたり、キーワード指定でブログ記事を自動的に収集する機能などが搭載されるという。無料で試せるが、使用条件の事前チェックはお忘れなく。
■ Thunderbird
http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/
Mozillaプロジェクトでリリースしている無料のメーラー。迷惑メール処理機能やカスタマイズ性の高さといったメーラーとしての高機能ぶりに加え、RSSリーダー機能も搭載している。Windows用のほか、Linux、Mac OS X用の日本語版が公開されている。
【ティッカー型】
■ Rabbit Ticker
http://www.work-at.co.jp/rabbit/
うさぎのイラストが目印のRSSリーダー。デスクトップ状に小さなウィンドウを表示し、ニュースヘッドラインなどを電光掲示板風に表示してくれる「ティッカー型」のソフトだ。ウィンドウの外観を変えるためのスキンが公開されているほか、OEM供給もされているので、デザイン主体で選ぶこともできる。無料で使える。
■ RSS Sticker Collabo
http://www.rss-ad.jp/sticker/collabo2005/about/index.html
ティッカー型RSSリーダー。RSSデータに含まれるinfo情報とfeed情報を区別する機能を有しているため、広告的な情報とニュースヘッドラインなどを明確に切り分け表示できるという。フリーウェアにつき、無料で利用できる。
■ Headline-Deskbar(InfoMaker)
http://www.infomaker.jp/deskbar/
専用ウインドウを持たず、Windowsのタスクバー上にニュースヘッドラインを表示できるRSSリーダー。また、タスクバーから切り離し、独立したツールバーとして表示することも可能だ。無料で公開中。
■ レッドクルーズ eクルーザー
http://www.redcruise.com/
レッドクルーズが開発・配布している無料RSSリーダー。新規RSSの取得方法は複数有り、ティッカー上へのドラッグ&ドロップ、あるいはブックマークレットのいずれかで行なえる。「GyaO 便利ツール」など、他社サービスへRSSリーダーをOEM提供するサービスも請け負っている。
【RSSリーダー機能搭載ブラウザなど】
■ Sleipnir
http://www.fenrir.co.jp/sleipnir2/
開発環境の盗難という不慮の自体から、新バージョン公開が危ぶまれていた人気タブブラウザ「Sleipnir」。だが現在は開発も再開され、順調にバージョンアップが行なわれている。RSSダイナミックフォルダ機能により、登録したRSSデータの要約をブックマーク内に表示できる。無料で公開されている。
■ Lunascape
http://www.lunascape.jp/
Internet Explorer用ツールバー、Geckoエンジンへの切替などに対応する高機能タブブラウザ。RSSリーダー機能を標準で備えるほか、ティッカー表示が可能など、RSSへの対応度は高い。無料で利用できる。
■ Firefox
http://www.mozilla-japan.org/products/firefox/
最近知名度を高めつつある新興Webブラウザ。RSSが含まれたページを開いた場合、ウィンドウ右下に表示される専用アイコンが点灯して知らせてくれるほか、ヘッドラインをブックマーク内に表示できる。Windows、Linux、Mac OS X用の各バージョンが無料で利用可能。
■ Opera
http://www.jp.opera.com/
携帯電話用フルブラウザとしても人気のOpera。パソコン向けのバージョンでは、同梱されているメーラーなどにRSSリーダー機能が搭載されている。基本的に無料でダウンロード・利用できる。
●ブログを飾る便利ツール(ブログパーツ)
ページの端のほうに可愛いイラストが描かれたバナーや特徴的なアイコンを並べているブログを目にする機会が増えてきた。これらは「ブログツール」「ブログパーツ」などと呼ばれ、ブログに便利かつ面白い機能を後から追加できるため、数多くのユーザーが利用している。自分のブログを持っているならば、一度はチェックしてみよう。
■ BlogPet
http://www.blogpet.net/
バナーの中にいるペットがブログに書かれた言葉を覚えて、みずから記事投稿もするという面白サービス。バナー貼り付け期間が長いほど、さまざまな言葉を話すようになるという。ペットの背景になるイラストなどもカスタマイズできる。無料で使える。
■ Harbot(ハーボット)
http://www.so-net.ne.jp/harbot/
架空のキャラクター「Harbot」を対話形式で育てるサービス。それと同時にアクセスカウンターとしても機能するほか、訪問者にメッセージを表示してくれたりもする。ミニゲームなども楽しめるという。基本的に無料だが、有料オプションも用意されている。
■ feed meter
http://feedmeter.net/
星の数とグラフの伸び率で、当該ブログの人気度や更新頻度をアピールできるというもの。訪問者側にとっても、ブログの活性度を推し量る目安になるだろう。feed meterの画像をクリックすれば、人気ランキングもチェックできる。無料。
■ track feed
http://trackfeed.com/
自分のブログへのリンクを把握することは、評判をリサーチする意味でも運営者にとって大事なことだ。track feedを使えば、指定バナーをあらかじめ設置しておくことで、別のWebサイトから自分のブログ宛のリンクがはられたことを検知できる。メールアドレス登録すれば、無料で使える。
■ フォト蔵
http://photozou.jp/
フォト蔵は、最大1万枚の写真をインターネット上で共有できる無料サービス。専用ソフトやWebブラウザを使って閲覧できるが、自分のブログに掲示することも可能だ。
■ モビゾー
http://www.movizo.com/
携帯電話で撮影した動画を、メール添付で送信することで、動画が登録できる無料サービス。登録された動画には個別にHTMLタグが発行され、タグを貼り付けることで、ブログやホームページで動画再生が可能になる。
■ ウェブリシール
http://webryseal.biglobe.ne.jp/
ウェブリシールは、多目的に使えるのが特徴。音声合成で文字を読み上げたり、画像を表示させることができる。また「ウェブリメッセンジャー」と連携して、訪問者からのメッセージをリアルタイムに受け取ることも可能だ。BIGLOBEカフェの会員登録をすれば無料で利用できる。
■ 夕刊フジBLOG記事タイトル一覧配信
https://www.yukan-fuji.com/titlelist.html
情報サイト「夕刊フジBLOG」に掲載された最新記事10件分のタイトルを、自分のWebサイトに一覧表示してくれるサービス。記事カテゴリごとにも表示できるので、ブログのテーマに併せて選ぶこともできそうだ。
■ ちず窓
http://chizumado.jp/
ブログ記事の中に「地図」を挿入できる。作成も比較的簡単で、まずは、ちず窓のサイト上で目的となる場所を指定。その上で出力されたHTMLをブログ記事内に貼り付けるだけだ。利用には無料の会員登録が必要。
■ 占いモンキーナビ
http://uramon.uki2.ne.jp/
性別・世代を問わず人気の占い。占いモンキーナビは、ブログに貼り付けることで運営者の運勢を占ってくれる無料のサービスだ。訪問者側も生年月日などを入力すれば占ってもらえる。
■ My Xbox ゲーマーカード
http://www.xbox.com/ja-JP/myxbox/mygamercard.htm
12月10日に発売された家庭用ゲーム機「Xbox 360」。ネットワーク連動機能が用意されており、ゲームの腕前をアピールするための「ゲーマーカード」を、自分のブログなどに表示できる。Xbox Liveを利用されてる方はお試しを。
■ Web拍手
http://www.webclap.com/
ページ訪問者からのリアクションを手軽に送ってもらうためのサービス。手順としてはまず、自分のブログに専用ボタンを設定しておく。訪問者は専用ボタンをクリックすることで、メール送信や掲示板書き込みの必要なく、開設者への賛辞を送れるという仕組みだ。登録・利用は無料。
(2005/12/21)
[森田秀一]
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