先日紹介した国会での利上げ論議、議事録が出ていたので紹介します。参考まで。
「私はもう一個提案したいのは、金利を上げていってほしいということです。景気がよくないときには、金利を抑えてマネーサプライをふやすというのが従来のやり方であります。消費意欲を喚起して設備投資を促す、これが従来のやり方でした。そして、日本は、この常識に従って低金利政策と超金融緩和政策、これをいたしましたけれども、残念ながらそんなに効果があったとは言えないわけでございます。 多分これは、ケインズ経済も崩壊して、閉じられた国家の中の論理だけではもう通用しなくて、今のようにいろいろな国が行き来する、経済が世界じゅうとリンクしているボーダーレス経済の中ではこういった論理は通用しないということで、やはり金利を上げて、世界からお金を集めて、そして経済的にアップしていく、こういった方法を今後考えていくべきではないかと思います。 特に、日本の場合は、家計から失われた利子所得、これは十四年間で二百八十三兆円と言われております。企業の利子の負担分は二百六十四兆円減少した。ということは、個人の利息分を企業に転化した、そういうような状況になっているわけです。ですから、こんな状況では消費が伸びないのも当たり前でございます。そして、労働分配率を上げるという方法もありますけれども、では、給料を上げろと言っても、これはちょっと今の状態では困難でございます。 そこで、金利を、例えば一%上げれば十五兆円、二%なら三十兆円、四%なら六十兆円の個人資産がふえてくる。そして、利息分ぐらいは使おうか、こういう気持ちになればどんどん経済が活性化してくる、こういう方法があるのではないかと思います」 このブログの読者は、アクセス数(一日平均)から最大読者数を推計すると大体3千人。総人口(1億2千万人)対比で超ゼロコンマ以下のパーセンテージ。その超ミクロな世界で金融政策をめぐって意見が対立するのですが、この対立においても上記のような主張は私はしないし、私に反対する人からも出ない。みなさんも上記の主張は一笑に付すであろうと思うが、国会では上記の内容が堂々と主張される(別にヤジも飛ばない、なんか神妙に聞いているという感じ)ということは、一般的にはうなずける主張なのだろうか。というのが私の疑問であります。 金融政策はめぐる議論は、実はこのブログの外ではまったく別方向(利上げ論)にいっているのではないか、という疑念or不安を持ったりするこのごろです。
by bank.of.japan
| 2008-02-26 21:48
| 経済
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Comments(50)
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tabotaboy at 2008-02-26 21:48
初めまして
風が強く荒れていますね、季節の変わり目の特徴でしょう。 一日の疲れをゆったりお風呂につかって癒しましょうか。 心にゆとりを持てる様に気持ち良く過ごせるといいですね。
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飛車
at 2008-02-26 22:24
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あまり半径50mネタを披露するのもはばかられますが、昨年秋口より得意先の破綻が結構出ておりまして、会社では与信警報発令中です。うちの業界は内需系で客先はデフレ、商品は石油系で仕入れは値上げ中で、今年は色々な意味で業界の構造が変わるだろうと言う話になっています。
景気動向の読みは、自分なりには当たっていたのですが、対策が手を狭めてしまう方向なのが面白くない。与信をしっかりして、値上げに前のめりになって売り上げ減少の覚悟を決めて、そして売り上げが減った分リストラ。場合によっては同業他社と提携して価格支配力を上げたり、メーカーの代理店となり独立性を下げる。生き残ればパラダイスだけど駄目なら地獄。このくらいしかやりようがないんですよね。外野にいる人は、やるべき事がはっきりしているので、簡単に指摘して優越感が得やすいのでしょうけど、正直つまらんw こんな情勢で利上げ主張っすか。再編が加速して楽になるの早いかも知れないなぁ。けど、悪い冗談ですよねorz
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PK
at 2008-02-26 22:36
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とりあえず僕の生きてる間だけ何とかなっていれば良い。
多くの国民の願いは、自民党を罰すること。とにかく罰すること。
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cloudy
at 2008-02-27 00:02
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発言主はこちらの方。同じexcite blogですね。
http://naomitokas.exblog.jp/ 残念ながら、トラックバックは受けつけていないようです。 こういう方はたぶん、「金利を上げる=マネーが増える」という小学生レベルの誤解をしているのではないかと思います。だから単にそれを指摘してあげればすむ話なんですが、たぶん国会議員のみなさんや日銀の人達はそれは失礼な行為にあたると考えているのでしょう(社会の窓おっぴろげで歩いてる人に誰も指摘してあげない状態)。
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bank.of.japan
at 2008-02-27 00:59
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飛車さん、どうもです。身近な景況感の悪化、ご報告ありがとうございます。そうした声が国政の場に届かないものでしょうか。選挙区は景気が良い?のですかね。
PKさん、どうもです。金融政策論議では与野党ともあまり褒められたものではない、という感じです。 cloudyさん、どうもです。まあ、日銀&霞ヶ関にとっては国会議員はモンスター級?のお客様(神様)ですので…。
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非金融
at 2008-02-27 01:03
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そこまで言われている最中にものすごく恥ずかしい質問かも知れませんけど。
利上げはさておき、さらに利下げって必要なのでしょうか。これだけ低金利でもダメなら、すでに終わっているという気もします。 個人としては、高金利で利息がついて、円高で海外旅行や輸入物が安く手に入るのが喜ばしいのですけど。 高金利の運用をできない銀行と、借金だらけで高金利の負担に耐えない国や自治体が恨めしいです。
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bank.of.japan
at 2008-02-27 01:18
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非金融さん、どうもです。金利が高く、円高で国際的に購買力が高い、というとき、マクロ経済は成長率が高い、という状態であろうと思います。そうなるために、景気が減速しているのに、利上げしてしまえ、というのは本末が転倒でして、景気を良くするために金融緩和(利下げ)するというのがロジカルな発想になると思います。私は、利下げによる効果はさほどはないだろう、という立場ですが、それでも政策運営の方向は利下げであろう、と考えております。いずれにせよ、率直なご意見を頂き、感謝いたします。
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飛車
at 2008-02-27 01:38
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>>本石町日記さん
たぶん、選挙区ではいつでもどんな時でも「景気が悪いから何とかしてくれ」という要望があって、本当の景況感がつかめないのかと。取り巻きしているのは土建がらみが多いので、世間の景況感より公共事業の多寡の方が重要なわけで、「景気が悪い」=「公共事業をまわしてほしい」という意味程度の認識でしょう。まあ、そういう人だから政治家の取り巻きするわけですが。
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飛車
at 2008-02-27 02:17
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>>非金融さん
利子はどこから生まれてくるのでしょうか。想像してみてください。 金利も色々あります。「利上げ」の対象となる政策金利はインターバンクの金利(無担保コールオーバーナイト金利)です。そして政策金利と他の金利との幅(スプレッド)は一定ではありません。 政策金利が0.5%でプライムレート(代表的企業の借入金利)が1%とすると、スプレッドは0.5%です。 政策金利を1%に上げたとき、企業は金利負担増加に見合う利益が見込めなければ借入を減らし、最終的に金利は1%以上1.5%未満のどこかで釣り合います。これをスプレッドが縮まったといいます。逆に景気が良くなると、借り入れを増加し、プライムレートはもっと高いところで釣り合うでしょう。こちらはスプレッドが広がったと言います。 政策金利と預金金利・貸出金利の関係は一定ではありません。実際日銀が政策金利を0.5%に引き上げても、普通預金金利は0.1%程度のままです。そして「企業が借入して投資を行う」「消費者がローンを組んで家や車を買う」といった需要の減少が発生します。預金金利の上昇より借入金利の上昇の悪影響の方が大きいのです。
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憂国の死
at 2008-02-27 04:23
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はじめまして。
そもそも、日銀の「ゼロ金利政策」自体が間違っていたということはないのでしょうか?私は最近そのように思い始めています。 麻薬中毒の患者はクスリを打たないと「禁断症状」を起こします。 金融にとっての麻薬は(過剰)流動性でしょうか。 飛車さんのコメントにあった「再編が加速して楽になるの早いかも」というのは、それほど「悪い冗談」ではないように思うのです。 「利上げ論者」は場違いだったかも知れませんが、コメントさせていただきました。
この「金利を上げれば世界中からマネーを呼び込める」って、某大前氏発の言説だったような。
自民党や民主党は、日銀総裁を誰にするかってワケの分からん主導権争い繰り広げる前に、所得や預金残高毎の世帯数の分布などを詳らかにして、それを中小零細企業や大企業の収益や資金繰りなどを対比させて、1%の利上げがどのような効果を生むのか、国会や新聞上などで論戦を繰り広げて欲しいです。(それぞれのシミュレーション結果を基に)
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元IB現PB
at 2008-02-27 09:38
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利上げ→平行して預金金利上げに結びつかないのでは、という飛車さんのご指摘は一般論としてもちろん正解なのですが、特殊な話として、私の業界(個人富裕層)対象の銀行定期預金等は、金利がスライドして上昇しているものが多いです。仮に全金利が平行して預金金利が上がったとしても、メリットがあるのはやっぱり「純資産の大きい」富裕層ですよね。住宅ローンを抱えた層、および、零細企業の個人経営者には明らかにマイナス。そのあたりを判ってるのかなって気にはなりますが・・・
ところでこの議員さん、私が住んでいる区の区議会議員であった関係で直接話を聞いたことがあるのですが、市民派・弱者の味方スタンスを取りながらも、語らせるとわりとマクロっぽい人なんですよ。実は故意犯、とも思ったりするのですが(^^; 裏読みすぎ?
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一読者
at 2008-02-27 09:44
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利上げ論の方たちの話を聞くと、今のデフレは「需要不足」ではなく「供給過剰」が原因なのだから、経済を絞り上げて供給を減らせばいいといっていた人たちのことを思い出します。それを聞くたびに、そうやって供給を減らしても、労働者は減らせないので、失業が増えるだけなのに、といつも思っていました。
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初心者
at 2008-02-27 10:00
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私の親父(65歳・中卒・大工)は、口癖のように、銀行金利が安い、利上げしろって言ってます。
今金利を上げたら景気が悪くなる、そうなったら廻りまわって生活が苦しくなる、と何十回説明しても理解してくれないです。 まさかとは思いますけど、案外これが国民の多数派の意見なのかもしれません。
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飛車
at 2008-02-27 10:05
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>>憂国の死さん
ちょっとシニカルに書きすぎましたか。それと、比喩は何も証明しないので議論の場では使っては駄目です。相手を丸め込もうとする時に使うものです(笑) 利上げしたら、楽になるの早いですよ。だって、倒産するか寡占化した市場で生き残れるか、いずれにせよ市場に参加する企業が減りますから競争がなくなります。寡占型市場で生き残れれば市場の価格支配者となり、消費者余剰を蝕む事ができます。投資を回避して生産を絞るのが恒常化しますので、失業率も高め。きっとフィリップス曲線が垂直化するでしょうね。国内で利益を上げて海外進出を図ろうとしている勝ち組企業なら、喜んでそうしてもらいたいくらいです。 2000年の利上げもそうでしたが、デフレで新規参入が少ない状態なのに、要所要所で利上げを試みて失敗を繰り返すから、このような篩がかけられて企業数が減って、市場機構が損なわれて回復が遅れていくのだと思います。 繰り返しになりますが、僕はそのほうが楽ですよ。でも、一般の人にとって、それは良い状態ですかね?
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久々に寄らせてもらいました
at 2008-02-27 16:06
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このブログに随分と久しぶりに寄らせてもらいました。
ブログが開かれた直後には良く拝見していました。しかし、ここ2年程は、特に事情があった訳ではないのですが、ご無沙汰となっていました。 引用された議員さんの立論には、勿論、乱暴な面があります。ここにコメントを寄せられる皆さんからご覧になれば、まさに一笑に付すべきものでしょう。 ただ、議論の精緻さはともかく、こうした主張にシンパシーを感じる国民も少なくないのが現実であるように思われます。おそらく「非金融」さんや、「憂国の死」さんも、私と同様に感じられたのでないでしょうか? 申し上げたかったことは、次の3点です。①bank. of. japanさんと意見を異にする方がこのブログから段々と遠ざかっているのでないか? ②その結果として、このブログが「低金利志向同好会」の色合いを強めていないか? ③それがまた、bank. of. japanさんの立ち位置に微妙な影響を与えているのでないか? もし杞憂であったとしたら、strangerの戯言としてお許しください。
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luke
at 2008-02-27 16:53
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金利を上げて(通貨供給を減らして)景気が良くなることはありえないんですけどね。どう言えば理解してもらえるのやら…
初心者さんのお父さんは、何億円も金融資産を持っていらっしゃるんでしょうか。預金金利が1%上がっても、私のような貧乏人では利子収入は微々たるものですが… 実家が零細工務店をやっていた妻などは、売り上げが増えないまま金利が上がったらどうなるか、すぐ理解してくれましたです。 しかし議員さんも含めて「金融緩和してもダメだったのだから引き締めてみろ」と無茶をいう方もいらっしゃるんですね。なんで「緩和が足りなかった・引締めが早すぎた」という素直な解答が浮かばないんでしょうね。
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ハナ
at 2008-02-27 20:41
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米国滞在中に定期預金をいくつか作りました。金利が高かったからです。日本の金利は低すぎるし、現在の様々な問題は金利よりも他の政策や国家戦略で解決すべきではないかと思います。国が借金を抱えて大変なのは分かりますが、何でも先延ばししにするのはどうかな。景気が良くないのは国民の活力が落ちてきているからでは?
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dell
at 2008-02-27 20:51
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ぶっちゃけ、国民投票で金融政策を決めるのだとしたら、現状は利上げという結果になるのでしょうね。
逆に大幅な金融緩和に踏み切れば、いっそうの経済成長が享受でき、年金、社会保障などの財源も充実、起業のチャンスも広がり、良い職も増えるのに、本当に本当にもったいない話しです。
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dell
at 2008-02-27 20:56
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>景気が良くないのは国民の活力が落ちてきているからでは?
まさにその通りです。 しかし、利上げは国民の貯蓄を奨励することになる一方、投資を抑制します。すなわち、利上げは「国民の活力」を下げるのです。必要なのは利下げであり、金融緩和です。
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植田日銀総裁
at 2008-02-27 21:04
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私の父(68歳)も叔父(73歳)も(サラリーマン退職後年金生活中)2人とも、もう何年も前から金利が低いと嘆いています。借金がなく、国の予算や法人経営、投資からも距離がある人ならば、そう考えるのが自然なのかなあと思います。年齢別、性別、職業別にアンケートとったら面白いでしょうね。「金利が低いか、高いか。利上げが必要か、利下げが必要か。」 ちなみに私の妻は、「金利を上げると景気が悪くなる。なぜなら金利が高ければみんな預金してお金を使わなくなるから。」と理解しています。いろんな人がいます。
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bank.of.japan at 2008-02-27 22:05
憂国の死さん、どうもです。90年代以降の日銀は低金利のマクロ効果が乏しく、まさに「流動性の罠」という認識で、私もまあ同じ見方をしていますが、効果がない=麻薬にもなっていない、という感じでしょうか。ただ、多くの方々が麻薬的である、という見方をされるのは理解できます。ご指摘、ありがとうございます。
名無之直人さん、どうもです。家計人は資産超過であっても労働者であり、働く会社の負債が多いと、利上げのダメージは所得低下を通じて受けるものなのですが、間接的で分りにくいのかもしれません。 元IB現PBさん、どうもです。与野党とも家計の味方として利上げ論を主張しても、実はメリットあるのは富裕層であり、弱者の味方になっていないのがアイロニカルな構図です。まあ、老齢層が票田になっているのかもしれませんが…。
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bank.of.japan
at 2008-02-27 22:24
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一読者さん、どうもです。供給過剰か需要不足か両面あるとは思いますが、供給過剰に焦点当て過ぎると不況が強まり、失業率は上がるでしょう。
初心者さん、どうもです。人々は置かれた立場によって受け止め方が変わるので、預金を持つと金利は上がった方がいいと思うものでしょう。そういう人がそれなりに多いのが現実であろうと思います。 久々に寄らせてもらいましたさん、どうもです。ブログの特性によって読者が絞り込まれていくのはやむを得ない面があります。マーケット中心に書いているので、どうしてもそこから遠い方々は距離を置かれるのでしょう。一連のエントリーは、距離感を知るうえで意味があったと思います。
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飛車
at 2008-02-27 23:28
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>>ハナさん
地元の某銀行に口座つくりに行った人が「預金だけしかしないお客さんはいらないんですが・・・」と露骨に嫌な顔をされたという噂を数回聞きました。現在日本ではお金を預ける人は余っていて、お金を借りる側が不足しているようです。
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久々に寄せてもらいました
at 2008-02-27 23:34
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「距離感を知るうえで意味があったと思う」と率直に受け止めて頂き、ありがとうございました。私は、意識して距離を置いていたのではなかったつもりですが、常連らしき方々と私自身の物の見方に、ギャップを感じざるをいられませんでした。
願わくば、ギャップの拠って来るのが「マーケット中心だから」ではない点に思いを馳せていただければ、と存じます。マーケットにおける同好の一部有志のエール交換の場に堕しているのでないか?ーーこれが2年ぶりにお邪魔しての偽らざる印象でした。 お気に障ったかもしれません。strangerの戯言と聞き流してください。
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Polly
at 2008-02-28 00:36
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経済学は高校の政経で止まっているトーシローです。出遅れましたが書いてみます。
なんか皆様の議論が「俺様の言う通りにすれば、経済は常に順風満帆だ」に聞こえることがあるんですよ。をいをい、あなたはそんなに賢いの、それ以前に経済学ってそこまで精密な学問なの、と思うのですね。日銀があの時xxしたから今xxで、みたいなことを言いつのられると、そんな気分になります。 特にそのxxが利上げ・利下げだと、思うのです。金利は重要です、でも経済に影響を与えるのは日銀の金利以外にも色々あるでしょ、とね。海外の動向とかは何の意味もないの?少子高齢化は?なぜ日銀の利上げ・利下げだけで世の中が決まるような議論をするのかなあ?と思います。そしてそのうち、思うのですね。どーしてコンマXXばかり拘るの、どーして金融緩和しか言わないの、他に能はないの、この人たち。頭から冷水ぶっかけたろか。そうだ、いっそ利上げしちゃえばぁ?
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bank.of.japan
at 2008-02-28 01:13
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lukeさん、どうもです。政策運営の方向がいっしょである、ということでよろしくお願いします。
ハナさん、どうもです。金利以外の部分にいろいろ問題がある、というのはうなずけるところです。ただ、その部分はあまりこのブログでは論じてはおりません。手に余る面もあります。今後、努力してみたいと思います。 dellさん、どうもです。大幅な緩和の効果についてはややスタンスは違うのですが、政策運営の方向はいっしょということでよろしくお願いします。 植田日銀総裁さん、どうもです。私の親父も多分いっしょの発想であろうと思います。聞いたことはないですが(苦笑)。立場違えば、考えも違うものだと思います。
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bank.of.japan
at 2008-02-28 01:23
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久々に寄せてもらいましたさん、どうもです。ご指摘の件、察するところは大きいです。オープンブログの宿命的な面もあり、まあもうちょっと違った取り組みも検討中ですので、よろしくお願いします。
Pollyさん、どうもです。私は日銀(or金融政策)が有能か、無能か、のどちらかを選べといわれたら、まあ後者を選ぶような者でして、ご指摘されることはかなり受け入れられます。もっとも、あまり無能説に立ってしまうと、BOJウォッチを否定する面もあって、効果はともかくも方向性を論じるしかない、という感じですね。この問題、結構深いです。
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TOE
at 2008-02-28 10:23
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Pollyさん、経済学って私やあなたもふくめて一般の人の思っているより精緻な学問なんです。少なくとも私やあなたの人生経験よりははるかに長い数百年という年数を多くの人数で、実際の経済運営で実証してきているわけですから。
なぜここにいる人たちが日銀の利上げ利下げのコンマ××にこだわるのか、それがあなたのあげる他の要因と比べても強烈に経済に効くからです。おそらく金利の数字が小数点以下だから小さい数字だと思うんでしょうけど、実際の経済への効き方はどちらかというと逆数、つまり1割るコンマ××なんです。
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ホント?
at 2008-02-28 10:56
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TOEさんの指摘された前段には大きな異論ありません。
でも後段、とくに「1割コンマXX」には呆れます。 本当に、そうお考えですか? 揚げ足取りする気はありません。 ただ、この種の暴論がブログ自体の品格を下げてしまうのでないかと心配になり、思わず手が動いてしまいました。
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luke
at 2008-02-28 14:53
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たとえば、株価の理論式は
http://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/Yamazaki/V_TOP_Yamazaki_20050701.html にあるとおりですが、簡単のために将来の一株当り期待剰余利益を一定(Eps)とすると、株価は Bps + Eps/ (rf + rp) となります。Bpsは1株当り資本、rfは国債金利、rpはリスクプレミアムです。
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osome
at 2008-02-28 15:11
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金利引き上げ歓迎の人で、ご自分が受け取る利子のこと以外の理由を上げてくださる方は、それを教えてもらえませんか?
逆に、景気が一段と冷えてきたと思われる昨今、金融緩和に反対とおっしゃっている方で、ご自分が受け取る預金利子が減ること以外を理由に挙げてくださる方も是非。 是非よろしく。
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dell
at 2008-02-28 20:42
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>経済学は高校の政経で止まっているトーシローです。
その高校では利上げはどんな時に行うと習いましたか? インフレを抑える時と習ったはずです。 しかるに、日本はインフレとは反対のデフレです。 このような状況で利上げをするというのは正しい政策の真逆をやっているということです。高校の教科書レベル以下の金融政策が先進国であるはずのわが国で公然と行われているのが現実なのです。 行うべきことの真逆をやれば、その悪影響は極めて甚大なものとならざるを得ません。今回の例で言えば、早すぎる金融引き締めによりより高まるはずだった経済成長が抑制されています。 サブプライム問題の悪影響を受けていることも事実ですし、建築基準法改正の悪影響ももちろんありますが、日銀が正しい政策を採れば(=もっと金融緩和をすれば)、その悪影響を最小限にとどめることはできるのです。サブプライム問題は政策的に防げませんが、その悪影響を最小化することは金融政策で可能なのです!やれることをやる、人事を尽くして天命を待つ、これが当然の態度ではないでしょうか。
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憂国の士
at 2008-02-29 00:53
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osomeさん
>逆に、景気が一段と冷えてきたと思われる昨今・・・ この「逆に」という部分は、「すなわち」の間違えであるという認識でよろしいでしょうか? 私は(将来的に)金利引き上げ歓迎ですが、その理由は金利は企業(起業)活動に対するリスクであり、リターンでもあるわけですから、現在の低金利状態というのは、結局のところ、日本に対する投資意欲を減じているのではないかと考えているためです。 もちろん、来月に金利を上げるということになれば、日本経済はそれこそ大変なことになるでしょうが、長期的に見れば金利は上昇してゆくという認識をもったほうが良いと思うのです。 昨年話題になった「円キャリートレード」やその巻き戻しに伴うコストというのも考える必要があると思います。 確かに景気はあまり良くありませんし、今後良くなるという兆しも薄いです。こういった時に金融政策に頼りきってしまうのはどうなんでしょうか。
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憂国の死
at 2008-02-29 00:54
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逆に
コアコアCPIがマイナスだという人もいますが、エネルギー価格の上昇はトレンドとなっており、「コアコア」にこだわると、物価情勢をつかみ損なうおそれはないのでしょうか。 日銀が実施したアンケート(これ自体がバイアスのかかっているものであるという指摘は除いて)では「今後物価が上がると思う」「現在の金利は低すぎる」が過半数を占めましたが、これを見てもまだ「デフレマインド」が継続しているといえるのでしょうか。 http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/ishiki/ishiki0801.pdf このあたりにも是非回答していただければと思います。
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飛車
at 2008-02-29 01:15
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なんか色々な人がよってたかって反論しているみたいでちょっと居心地が悪い感じになっちゃうけど、ごめんね。
長期的には金利は上がっていくのは当然です。というか、コアコアCPIが2%超えたら利上げしてよいと思っています。3%超えたら、「早く利上げしやがれ」と騒いでいるでしょう。1%切りそうになったら、「とっとと利下げしろ」です。よその国の金融政策も大体こんな感じです。 それと、コアコアCPIというのは、生鮮食料品(天候などによる単年度のノイズが大きすぎ)、エネルギー(輸入資源の価格の代表)をはずしたもので、要するに内需の指標です。 CPIを見るのは、内需の動向を速報性を持ってそこそこの精度で知る事ができるからです。より正確にはGDPデフレーターとかのほうが良いのですが、こちらは速報性が低いので。 というわけで、内需の動向を見る際には、総合CPIよりコアコアCPIの方が適切であるのは、自明であると思います。 ところで、アンケートで金融政策を実施すべきだというのであれば、日銀の独立性は不要ですよね。少なくとも国民のチェックを経て役割を担っている国会議員が決定すればよいということになります。
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憂国の死
at 2008-02-29 01:59
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飛車さん、勉強になるのでいいです。(本石町日記さんには申し訳ありませんが)
>内需の動向を見る際には、総合CPIよりコアコアCPIの方が適切であるのは、自明であると思います。 疑問なのはエネルギー(輸入資源の価格の代表)をはずしてしまって内需が弱い=「デフレ」という事なのかということです。総合CPIよりもコアCPI(生鮮食料品を除く)を採用した方が良いというのには異論ありません。 >アンケートで金融政策を実施すべきだというのであれば・・・ 質問は「デフレマインドは継続しているといえるか」です。(分かりづらくてすみません)日銀はそのような認識をもっていないようですが、忌憚のない意見をいただければと思います。
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luke
at 2008-02-29 03:20
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原油価格の高騰がデフレ要因であることについては、最近いくつか良い解説が出ています。
要は、高騰しているのは「日本の外に対する支払い価格」であって、それを外さないと内需の状況は見えてこないということです。 消費者物価上昇でもデフレ脱却はまだ先(新家義貴氏) http://bizplus.nikkei.co.jp/keiki/body.cfm?i=20080226kk000kk 一見インフレの現在の状況は、デフレである! 森永 卓郎氏 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/121/index.html インフレになるとデフレになるの怪 飯田泰之氏 http://wiredvision.jp/blog/iida/200802/200802020013.html 定義なくして政策なし 飯田泰之氏 http://wiredvision.jp/blog/iida/200802/200802100039.html
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飛車
at 2008-02-29 13:30
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前半はlukeさんが適切な引用をされているようなので、後半だけ。
人の話す「インフレだ!」という言葉は、色々な知識の結果何らかの理由で選ばれた言葉です。言葉そのものを信用してもたいした意味はなく、その後の行動にどう結びつくのかを考えるべきだと思います。ひとつ具体例を挙げてみます。 今インフレを「心配している人」は、実質所得の低下を心配しています。つまり、所得(≒内需)が低下する事を予測しています。考えられる行動は消費抑制でしょう。一方、バブルの頃は「どうせ所得が増えるから借り入れしてでも今買っちゃうべし」と言っていました。 「インフレ期待が高まった」というのは後者のような現象を指します。スタグフレーション的な状況への危機意識というのは、まさに「デフレマインドの継続」だと思います。 僕は、このように考えています。一瞬、資源インフレでインフレ期待が発生する事を願望してたんですが、やはり皆さん合理的な方ばかりなようで、資源インフレが内需にマイナス影響な事はお見通しのようです。
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システム5.1
at 2008-02-29 15:00
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完全に切り分けられるわけではないですが、「川上のインフレ、川下のディスインフレ」と言える状況でしょう。しかし、川下のそれがグローバリゼーションの代表国の中国でも生産者物価が上がり(主因は原油価格ですが)、欧州では賃金上昇が懸念され、継続が少し怪しくなっているという状況でしょうか。
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PK
at 2008-03-01 12:13
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要するに、インフレかデフレかというのは、キャッシュへの選好の強さで、気持ちの問題です。
デフレを脱するには、強い気持ちが必要で、庶民を痛めつける田中派系の自民党ではどうにもならないし、朝日系のメディアのネガティブな報道では自画像が歪みます。(朝日を潰すか罰するのが最高の景気対策) 強気が必要だとしても、そのためには、納得できる文脈の形成が必要です。円高になっても企業の設備投資が落ち込まなければ、家計の所得が維持できるのでデフレを強化することにはならないと思う。個人的は円高は望ましいと考えます
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bluecrayon
at 2008-03-01 12:28
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利上げ利下げの議論で国民の中で大きく議論が割れるのは、世代間の利害対立の一環だと私は捉えています。
金利上昇は国内の銀行預金や債券投資に重点をおいている人にプラスです。一方で法人の経営にマイナスなのを通じて事業所得、給与所得にはマイナスです。株式・不動産等資産価格にもマイナス。住宅ローンの支払額はコンマ数パーセントの金利上昇でかなり上昇します。(私は今これにやられています。) 国内銀行・債券の利子所得の効果<->事業、勤労所得、資産効果、住宅投資等固定資産投資の効果 を比較して、利子所得の効果の方が多い人が多数いるというのが、今金利引き上げ論のパワーの背景なのだと思います。それだけ、資産効果や勤労所得の重みが薄いということ。
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bluecrayon
at 2008-03-01 12:31
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(すみません、続きます)
思うには、一番利上げで恩恵を被るのは、ライフサイクル的に定年後、ないし定年間近で、あるていど預金があり、リスクをとって資産を増やす必要性を感じない(ないしできない)、家もあり住み替え予定もない層。私の両親なんかそうですが。 一方で、ライフサイクル的に勤労・給与所得上昇をあてにしたり、住宅を購入したり、資産を構築中の人にとっては、(かなりの銀行預金がない限り)痛みの方が大きいでしょう。私の世代では、給料が微減、銀行預金の利子が微増という状態で消費を増やしそうな感じはしません。 個人的には、預金のような低リスク資産の金利をあてにしている層を投資・事業・勤労所得を期待する層より優遇する国は、活力を失って将来的に勤労層の流出を招くことにつながると思っています。
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dell
at 2008-03-01 17:01
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>預金のような低リスク資産の金利をあてにしている層を投資・事業・勤労所得を期待する層より優遇する国は、活力を失って
その通りです。そのような政策は勤労層の流出以前に勤労層の活力低下を生み、経済成長率を低下させます。経済成長率の低下は税収の低下につながり、税収の低下は国の財政を圧迫して社会保障の低下につながります。今問題になっている医療崩壊なども、国の低医療費政策の帰結です。年金財政もこのままでは持たないでしょう。預金のような低リスク資産の金利をあてにしている層も、いざという時に救急搬送を断られて命を落としたり、年をとってから年金をカットされて経済的に困窮するようでは、はたして本当にメリットがあったと言えるのかどうか。 長期的に、利上げで本当に恩恵を蒙る人はほとんどいないのではないかと私は思います。多くの人は洞察力に欠け、こうしたことに思いが及ばないのでしょう。
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憂国の死
at 2008-03-02 15:25
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>利上げで本当に恩恵を蒙る人はほとんどいないのではないか
全くその通りですね。ただ、0.5%の世界一の低金利状態をいつまで続けるのか?さらなる低金利政策を進めて投資の増大効果はどのくらいあるのか、キャピタルフライトはどれくらいあるのかといったことも考えるべきだと思うのです。
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憂国の死
at 2008-03-02 15:32
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>bluecrayonさん
余計なお世話ですが、今からでも固定金利型に変えた方がいいと思いますよ。現在が「異常な状態」というのは、「金利正常化」という言葉からも明らかではないですか。 金融政策に期待すると後々痛い目にあいます。
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bluecrayon
at 2008-03-03 09:55
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憂国の死さん、ご忠告ありがとうございます。タイミングを見計らってやるつもりです。
ただ、前に書いた私の住宅ローンに対するコメントは、私自身をどうまもるかということだけでなく、経済政策としての観点---金利引き上げがこれから住宅を購入する人の資金計画をより困難にすることを通じて新規住宅投資を冷え込ませる効果があり、それをどう考えるかという点により重きを置いたものだとご理解いただければ幸いです。
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bluecrayon
at 2008-03-03 10:00
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dellさん
まったくおっしゃるとおりで、将来の成長力への影響をもっと考えないと、社会保障の手当てもできない訳で、そういう観点の議論がもっと増えればなあ、と思います。お年寄りだって、自分の孫の世代が貧しくなるのは望まないと思うのですが。
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パットメセニー
at 2008-03-03 18:12
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3月3日、クラブ「本石町」にて。会話の主は不明・・・
「知事、県民のアンケートが集計されましたよ、どうぞご覧下さい」 「どれどれ、預金金利は高い方がいい、なるほどね」 「選挙も近いし、何かひとつブチ上げましょうか?」 「じゃあ、県民銀行を作ろう。普通預金金利は思い切って5%、でどう?」 「これで老人票は確保ですね。で、集めた金はどうするんです?」 「外部からプロを集めりゃどこかに高金利で貸すだろう」 「でもデフォルトが多発する恐れはありますね」 「そん時は税金投入すりゃいいんだよ」
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bank.of.japan
at 2008-03-03 21:51
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みなさん、いろいろと議論していただきありがとうございます。参考になります。
パットメセニーさん、どうもです。 預金取り扱い公営ヘッジファンド?ですかね。そういう金融機関は本来は預金保険料を引き上げないといけないですが、まあ公営なので保険料なしかも。
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