2013年 03月 08日
『戦略論の原点』重版決定! |
今日の横浜北部は昨日にましてさらに「春」です。というか、暑いくらいですが。
さて、ひとつお知らせがあります。
今回発売した「累積・順次戦略」の解説CDのアイディアの基盤であり、発売以来ロングセラーを重ねるワイリーの『戦略論の原点』が、またまた重版決定しました。
実は今回の重版はいまの体裁(普及版)になってから三刷目なんですが、それ以前にも三回ほどハードカバーで刷っているために、今回は実質的に6刷目(!)になります。
訳した本人が言うのは何ですが、この本は短いながらも本当にエッセンスがつまっておりまして、累積戦略と順次戦略の説明だけでなく、戦略学の理論を全体的に簡潔かつ俯瞰した内容となっており、さらには地政学や独自のコントロール論をベースとした「戦略の総合理論」まで提供しているというすぐれもの。
以下は目次です。
===
まえがき
1 戦略思想家と戦略:“戦略は科学にはなり得ない”
2 戦略研究のための分析法:戦略には道徳的な価値判断は適用されない”
3 累積戦略と順次戦略:戦略を2つのパターンで具体的に分析
4 戦略理論の肯定:戦略の理論的分析は現役の軍人だけの仕事ではない
5 今までの戦略理論:①海洋理論②航空理論③陸上理論④毛沢東の理論
→4つの戦略理論を詳しく解説
6 今までの戦略理論の限界:リデルハートの「間接アプローチ」を高く評価
7 総合理論の根底にある想定:いつでも、どこでも適用できる戦略の総合理論とは
8 総合理論の発展:「戦争のパターン」と「重心の操作」の重要性を史実で説明
9 理論を応用するための教訓:実際に当てはめる時の3つの教訓とは
10 結 論:狭い分野に限定しての議論は危険である
あとがき:二十年後:初版刊行後20年の完全版で付け加えられた
【参考記事A】「太平洋戦線を振り返って」からの抜粋
【参考記事B】海洋戦略について
【参考記事C】なぜ水兵は水兵のように考えるのか
→この3編も完全版で付け加えられた
イントロダクション(ジョン・ハッテンドーフ):1989年の完全版で付け加えられた紹介文
訳者解説・あとがき
===
もちろん細かいことを言えば、使われているクラウゼヴィッツの訳が古くて(ハワード版が出る前に書かれたため)不正確な箇所があることや、劇的に新しい理論を提供しているわけでもない、という点を批判できそうですが、それをもっても余りある「良著」であることに間違いありません。
それはこのロングセラーという実績がそのものが証明しているかと。
ということでCDのほうとも合わせて、今後もぜひご愛顧いただければと思います。よろしくお願いします。
さて、ひとつお知らせがあります。
今回発売した「累積・順次戦略」の解説CDのアイディアの基盤であり、発売以来ロングセラーを重ねるワイリーの『戦略論の原点』が、またまた重版決定しました。
実は今回の重版はいまの体裁(普及版)になってから三刷目なんですが、それ以前にも三回ほどハードカバーで刷っているために、今回は実質的に6刷目(!)になります。
訳した本人が言うのは何ですが、この本は短いながらも本当にエッセンスがつまっておりまして、累積戦略と順次戦略の説明だけでなく、戦略学の理論を全体的に簡潔かつ俯瞰した内容となっており、さらには地政学や独自のコントロール論をベースとした「戦略の総合理論」まで提供しているというすぐれもの。
以下は目次です。
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まえがき
1 戦略思想家と戦略:“戦略は科学にはなり得ない”
2 戦略研究のための分析法:戦略には道徳的な価値判断は適用されない”
3 累積戦略と順次戦略:戦略を2つのパターンで具体的に分析
4 戦略理論の肯定:戦略の理論的分析は現役の軍人だけの仕事ではない
5 今までの戦略理論:①海洋理論②航空理論③陸上理論④毛沢東の理論
→4つの戦略理論を詳しく解説
6 今までの戦略理論の限界:リデルハートの「間接アプローチ」を高く評価
7 総合理論の根底にある想定:いつでも、どこでも適用できる戦略の総合理論とは
8 総合理論の発展:「戦争のパターン」と「重心の操作」の重要性を史実で説明
9 理論を応用するための教訓:実際に当てはめる時の3つの教訓とは
10 結 論:狭い分野に限定しての議論は危険である
あとがき:二十年後:初版刊行後20年の完全版で付け加えられた
【参考記事A】「太平洋戦線を振り返って」からの抜粋
【参考記事B】海洋戦略について
【参考記事C】なぜ水兵は水兵のように考えるのか
→この3編も完全版で付け加えられた
イントロダクション(ジョン・ハッテンドーフ):1989年の完全版で付け加えられた紹介文
訳者解説・あとがき
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もちろん細かいことを言えば、使われているクラウゼヴィッツの訳が古くて(ハワード版が出る前に書かれたため)不正確な箇所があることや、劇的に新しい理論を提供しているわけでもない、という点を批判できそうですが、それをもっても余りある「良著」であることに間違いありません。
それはこのロングセラーという実績がそのものが証明しているかと。
ということでCDのほうとも合わせて、今後もぜひご愛顧いただければと思います。よろしくお願いします。
by masa_the_man
| 2013-03-08 12:42
| 日記