傳とフロリレージのトップシェフ2人が組んだ「デンクシフロリ」
ミシェランの2つ星をとり続けている人気シェフ2人が手を組んだ、
いま最も注目を集めているフュージョンの店「デンクシフロリ」に行ってきました。
和食の最先端をいく「傳」長谷川在佑シェフ、フレンチの最先端「川出寛康シェフ、
どちらも国際的に名をとどろかせ、海外から一度食べたいという美食家が押し寄せる人気店。
傳とフロリレージを櫛でつなぐという「デンクシフロリ」、
2020年オープン、ミシェラン★もとったことのある人気店に。
今回は昼の時間に、ディナーと同じメニューをいただきましたが、
ネットで海外で話題になっているようで、7割が外人客なのにビックリ。
いまは、ウエブ情報で海外旅行客が押し寄せる時代というのもうなずける。
アミュズは、クッキーシュー。
温めてあって、チーズクリームが入ったやや甘めのクッキー。ふつう。
まずは「蕪のテリーヌ」
蕪のシャキシャキ感が新鮮なテリーヌ。 これは美味しいぞ。
オマール海老の出汁にエビイモの串焼きがのっかった、斬新な一品。
海老の濃厚な出汁の利いたスープと芋の揚げ物の組み合わせは新鮮だが、だから?という味。
もったいぶっているけど、いわゆる「マグロのぬた」。
白みその酢味噌はぬたの定番。ポロネギは洋葱。 普通に美味しいが驚きはない。
ほぐし鱈のベアルネーゼソース添え、カラスミかけ。
ベアルネーズソースはバターと卵黄を基本に、エシャロットとワインヴィネガー、エストラゴン等を加えた
ソースらしいのだが、カラスミとのシナジーでなかなかオツな味で、今日イチかな。
蝦夷鹿のソテーとミンチのハンバーガー。白菜添え。
クセのない鹿肉は文句なしに美味しい。 ハンバーグはちょっと獣臭、もっと炙ってほしかったな。
月光百合根の茶碗蒸し。 黒トリュフ添え。
トリュフの香りが豪華だが、百合根はこんなものかという印象。
シラスの土鍋御飯。 トッピングに白子のアヒージョ。
炊きあがると釜ごとカウンターでデモストレーションも愉しい。
さっぱりしたシラス御飯に、ガーリックバターの利いた白子はナイスな組み合わせ。
お替わりに、土鍋の底にできたお焦げをサービスしてくれるのもうれしい。
ただし、ちょっとお焦げが硬すぎたかな。
デザートはお餅のアイス。 ギュウヒにアイスで餅仕立て。
近頃はコンビニでも売っていそうで、驚きはなし。 当然飲み物は、ほうじ茶。
「和」と「フレンチ」の融合を謳っていますが、どちらかといえば「和」が勝っているような。
率直に言って、アイデア倒れのような皿もあって、それなりに美味しいけれども、
フロリレージのような新鮮な驚きや、2人の人気シェフのコラボ感も少ない。
まして、先日「懐食みちば」で本格的な和食を超格安で味わったばかりだったので、
その3倍以上の価格設定は、コスパがあまりにも悪すぎの印象。
まあ食い歩きを重ねていると、こんなこともあります。