「証拠を出せ? 出したらちゃんと自分の目で見るんだろうな?」その13

このシリーズ、久しぶりの更新です。『季刊 戦争責任研究』*1の第83号(2014年冬季号)に「河野官房長官談話(1993年8月4日)後に発見された日本軍「慰安婦」関連公文書等資料」(第12回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議)が掲載されています。といっても、掲載されているのは資料そのものではなく、そのリストと解説、アジア連帯会議による日本政府への提言、並びに内閣総理大臣安倍晋三に対する申入書です。河野談話後に発見された、ということは言葉を変えれば安倍内閣(第一次、第二次)が必死になって「なかったこと」にしようとしている資料群です。アジア連帯会議は昨年6月、ここに掲載されたリストに含まれる資料群を日本政府に提出しました。なんのためか? 日本政府にこれら資料群の存在を認めさせるためです。しかし日本政府は誠意ある対応を未だ見せていません。
これらの資料には、当ブログの読者の方々にはおなじみの「野戦酒保規程改正に関する件」もリストに含まれています。そう、この資料を日本政府は未だ公認していないのです。中曽根元首相が「慰安所」開設に関わったことを示す文書、scopedog さんが発掘された資料についても同様です。
では、そのリスト部分を縮小コピーしてA4一枚にまとめたものの画像をご覧に入れましょう(この雑誌の判型はA4です)。

いいですか、これは資料そのものじゃありません。そのリスト(計538点)だけでこれだけあるのです。また、「慰安婦」問題に関する全資料のリストでもありません。あくまで河野談話発表後に発見された資料のリスト、です。
(念のため:文字が読み取れないサイズにしてあるのはもちろん意図的です。あくまでその量をイメージしてもらうことだけが目的だからです。当ブログのコメント欄で「資料を出せ!」と主張する人は当然購入するか図書館で閲覧したうえ、当該資料にすべて当たってから出直すようにしてください。)

*1:現在は年2回刊になっていますが、誌名は変更されていません。