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当たり前?/乱歩奇譚9話他2015/9/4感想

<記事内アンカー>
アクエリオンロゴス 第10話「届け!本当の声」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第9話「恐ろしき錯誤」


 安倍吉俊デビュー20周年記念自選画集「祝祭の街 明 -Lightness-」「祝祭の街 暗 -Darkness-」を購入。小説の挿絵や企画ものの絵などがふんだんに収録されていて、アニメ化されている代表作+リューシカ・リューシカ、ですぺらくらいしか知らない僕大興奮。タイトル通り明暗のテーマに分かれて収録されているのがとても見やすいです。ご本人が書かれているように「明」の絵でもどこか暗さを感じさせる画風ではあるのですが、この構成のおかげで集中して見られるというか。一足遅れて発売となる素描集も楽しみ。
 しかしこの画集に関するつぶやき2件、ご本人に拾っていただけた結果、携帯がしばらくリツイート&お気に入り登録通知マシンと化して「なんじゃとて!?」な状態に。ありがたや恐縮((((;゚Д゚))))




アクエリオンロゴス 第10話「届け!本当の声」
©2015 SHOJI KAWAMORI,SATELIGHT/Project AQUARION LOGOS
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 能楽殿での野外公演で、歌うのではなく演じたいと役を志望した心音。しかし歌と違って思うように声を出すことができず……
 劇がダメならミュージカルにすればいいじゃない、第10話。音のない恐怖がモノクロ映像による視覚化も含めて端的に表現されていて印象深い。ロボットバトルも相変わらず動きそのものは地味なのだけど、キャラ自身が歌うことに意味のある挿入歌を引き立てるには今回のうさぎピョンピョンはむしろ適切かな。テーマと合体形態がマッチした回だったなという印象。
 ただ、その重要な要素である「歌」を心音がどう思っているのか触れる部分がないので、それを使って心を伝えることに対する感慨はちょっと湧きづらかったのも正直なところではある。志望する演技は全然ダメで歌だけが評価される……というところに葛藤がありそうなものだけど。陽の作った草の兎も「当人としては」どういうつもりで兎にしたのか分かりづらく、なんとなく心地いいのにあと1歩足りない感じがもどかしい回でした。あと舞亜はなんでアドリブでお菓子のことばっかり喋ってるんだ。SHIROBACO弁当のくだりからそういったものに目が無くなりそうだし、本心で陽達と一緒に戦う決意をしたことで天然ボケに更に磨きがかかってかわいくはあるが。

関連:
アクエリオンロゴス 感想リスト

創勢のアクエリオンEVOL
アクエリオンロゴス 第1話「叫べ!創声合体」
アクエリオンロゴス 第2話「照らせ!意志の光」
アクエリオンロゴス 第3話「響け!私だけの夢」
アクエリオンロゴス 第4話「放て!心射る矢」
アクエリオンロゴス 第5話「取り戻せ!俺たちの夏」
アクエリオンロゴス 第6話「灯せ!己の強さ」
アクエリオンロゴス 第7話「燃やせ!救世の炎」
アクエリオンロゴス 第8話「貫け!虫の一分」
アクエリオンロゴス 第9話「晴らせ! 誘いの影」




乱歩奇譚 Game of Laplace 第9話「恐ろしき錯誤」
©乱歩奇譚倶楽部
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 ナミコシの遺した数式の解明に没頭するアケチ。コバヤシもまたその手伝いにのめり込んでいく。ついに完成した数式が指し示すものとは……
 第9話にして正式にジャンル変更のお知らせ。これまでも推理ものの皮を被った……というよりは破れた皮を引きずっているような状態だったのだけど、最後の事件にあたって明確にそれをかなぐり捨ててきたのが印象的。その1つはもちろん、ミナミ検視官の二十面相化。死因を説明してくれる彼女が役割を放棄してしまっては、死人が出た後の解説のスタイルが維持できない(解説できなくはないが)。もう1つは、「世界の全てが収まっている数式」とやらの実用性がムナカタ死亡で容易に証明されてしまったこと。「殺したな」「事故死だよ」というアケチとナミコシのやりとりに象徴されるように、風が吹いたら桶屋が死んだようなこの殺害はおそらく立証することができない。少なくとも、一般的な推理もののの域を超えた連鎖でなければ「世界の全てが収まっている 数式」の存在する意味が無い。本作は4話にして協力者たるカガミを失うという一般的な推理ものスタイルの危機を迎えていたわけですが、今にしてみれば、この最後の事件で推理もの以外の「何か」に変わるための準備だったようにも思えます。

 この最後の舞台を作るための人物配置もけして突飛なものではない。「今回の二十面相」であるミナミ検視官は「すぐ側にいる人間」でありながらドラマ的にはもっともどうでもいい位置にいるキャラです。これまでの行動は3分間ショッキングであまり必要を感じない死因解説をやってきただけ。アケチ達と直接の関わりを描かれてこなかった彼女はむしろ「視聴者の側」に近い存在として意外性はあるし、一方でカガミの時のようにのめりこませるものがない。すなわち視聴者は、オリジナルの二十面相である再登場したナミコシにすんなりと目移りすることができるわけです。
 またナミコシについては1人では「二十面相という概念」のまとめ役を押し付けられた存在となりかねないところ、「アケチとナミコシ」「ハシバとコバヤシ」と2人組を重ね合わせることでキャラクターとしての必然性を付与されているし、彼自身は復讐者といったものではないことに独自性もある。こうした人間関係がどう収束していくかがこの最後の「事件」の見どころとなることでしょう。

 ただ、最初に述べたように本作は推理ものとしては皮を被れてないような状態だったわけで、知恵比べなどを期待するものではなさそうだし「途中経過」である次回が楽しめるかは正直不安の方が大きいかな。これまで描かれてきた「事件と聞いて人々が想像する悪人」を形にしたような犯罪者像(誰もが二十面相になり得るという性質も関係しているとは思われる)をどう処理するのかなという気もするし。はてさて、終わってみたらどんな物語になっているんだろうか。

関連:
乱歩奇譚 Game of Laplace 感想リスト

乱歩奇譚 Game of Laplace 第1話「人間椅子(前編)」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第2話「人間椅子(後編)」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第3話「影男」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第4話「怪人二十面相」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第5話「芋虫」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第6話「地獄風景」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第7話「パノラマ島綺譚(前編)」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第8話「パノラマ島綺譚(後編)」


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  •  乱歩奇譚 Game of Laplace フジ(9/03)#09
  • 第9話 恐ろしき錯誤 ナミコシとアケチが考えた、この世の森羅万象を 解き明かす数式、暗黒星。ナミコシはアケチが去った後も一人で改良を続けた。この数式が完成できればに十面相事件も終結できる。今はアケチにとっても未知な部分が多い。 他人を完全に理解できる人なんて誰もいない。3人で分担すれば早く完成できる。最近の二十面相事件の情報もサンプル化して取り込む。学校を休んで没頭するコバヤシ。 あらゆる事...
  • 2015.09.05 (Sat) 06:34 | ぬる~くまったりと
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  •  乱歩奇譚 Game of Laplace 第9話 「恐ろしき錯誤」 感想
  • 何だか微妙な展開になって来ましたね。 二十面相拡大のドミノ。 まるで定められていたことのように、二十面相のフォロワーが 増え続け、社会問題となっていました。 その日、アケチ探偵の元に、二十面相の『後継者』を名乗る 人物から挑戦が届きました。 後継者は相当に狡猾な人物のようで、予告はSNSに拡散されて しまい、アケチと後継者との対決は注目を浴びることになって しまうのです。...
  • 2015.09.05 (Sat) 07:07 | ひえんきゃく
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  •  【乱歩奇譚 Game of Laplace】 第9話『恐ろしき錯誤』 感想 (キャプ付)
  • 乱歩奇譚 Game of Laplace 第9話『恐ろしき錯誤』 感想(画像付) 遂にハシバまで、モブ認識になったコバヤシくん。 コバヤシくんが心変わりしたのか、ハシバが興味ない対象に落ちたのか(^^; 生きていたナミコシ。 20面相は死なないからね…(笑)  
  • 2015.09.05 (Sat) 16:20 | 空 と 夏 の 間 ...