二十面相は死なない/乱歩奇譚5話他2015/7/31感想
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アクエリオンロゴス 第5話「取り戻せ!俺たちの夏」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第5話「芋虫」
空が白い、目も白いorz
アクエリオンロゴス 第5話「取り戻せ!俺たちの夏」
©2015 SHOJI KAWAMORI,SATELIGHT/Project AQUARION LOGOS
七夕祭りの特別賞で海に行けることになったものの、人数は3人のみ。厳正なじゃんけんの結果、チケットを手にしたのは……
水着が見たい第5話。噛ませ犬役を果たした野郎どもに陽の目を!女性陣には水着を! 性別で置かれた状況を分けることで他ではできない状況をやってのけるシチュエーション×2が楽しい。水着で目が血走る土聞もスク水好きと叫ぶ翼人も女性パイロット陣がいればドン引きものなのだけど(というかショウコ以外もオペ陣はいた筈だが、今回華麗にスルーされてたな)、いないからこそこの欲望まみれのカミングアウトができる。一方の女性陣は3人が水着を見たいと熱望している時に全裸で4人で押しくらまんじゅうとか、これまた男性陣がいたら絶対できないことをしてるし……! これの後だからオチの夕日に水着男3人も夢の跡っぽくて笑えるんだよなあ。
陽も今回は直接的な出番は他のキャラに譲りながら、かたや舞亜と心音の認識のズレた修羅場の対象、かたや彼が水着に執着するという力技のロジックそのものでそれぞれ存在感を失っていないのが印象的。救世主台詞も言っている(筈の)回数なら今回はむしろくどいくらい多いにも関わらず、途中でカットすることで飽きさせないのが実に楽しい。アクの強いキャラクターデザインもパーツに集中して描くにあたってムッチリさ加減が相性がよく、色々な意味ではっちゃけた回だった印象。
<審査>
肉体美:+50点
水着:+30点
スク水:+-0点
名札:+10点
眼鏡外し:-100点
合計:-10点
チェンジ。司令じゃなくて店長で。せっかく眼鏡のフレームが普通になったのにこの仕打は酷い。
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アクエリオンロゴス 第2話「照らせ!意志の光」
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アクエリオンロゴス 第4話「放て!心射る矢」
乱歩奇譚 Game of Laplace 第5話「芋虫」
©乱歩奇譚倶楽部
二十面相の模倣犯だったカガミ。彼が凶行に及んだその経緯とは……
カガミ独壇場の第5話。初見時は4話から続くあらすじの意外性のなさにガッカリしたのですが、そうした内容ではないことを念頭に見返してみると、そのことに意味があるように感じられました。むしろカガミが犯人であることに意外性、すなわち話の焦点が合ってはいけなかったのではないかなと思います。
前回書いたように、カガミには類例のキャラに見られるような下積みの時間は用意されていませんでした。1~3話で描かれた人物像にしても「正義感の強い良い人」という薄味のもの。これはカガミという「1人のキャラ」を浮き上がらせてはくれないわけですが、逆にその曖昧さ故に彼は容易に視聴者と感情を共有する存在になれる。その感情とはもちろん、「罪を犯しても裁かれない犯罪者への憤り」。これがカガミが犯人であることを突き止めるまでに意外性があればそちらに目を奪われてしまうのですが、実際には1~3話の時点で「カガミが犯人であると思える伏線」が露骨なのでそこに目が向くことはありません。本物の二十面相に唆されるといった新たな驚きなどはない。殺されるために出てきたとしか思えない妹は殺される。今回視聴者は何をどうやっても、ドラマとして唯一残されたカガミの感情と向き合う以外の選択肢がないのです。
それに加えて、実際のところ1~3話の彼はどこまでも誠意に満ちた行動をしている。4話のナカムラの「休んだほうがいい、こんな時ぐらい」という言葉と着信のない携帯電話、そして「妹を殺されたことで不眠不休で断罪に走った」ことから、スガによる妹の殺害は3話のBパートとCパート(二十面相の仮面を取る手)の間に起きたことが分かります。すなわち、何度か描かれた「顔の見えない妹からの電話」は別に既に死んだ妹の声を幻聴したり演じていたわけではないし、3話のワタヌキの再犯に対する言及もあの時点では彼に私刑を加えようと思っての言葉ではない。いかにも胡散臭げな伏線は、全て彼の嘘偽りない本物の言葉だったわけです。今回の話に意外性があるとするならむしろ、「カガミが犯人であると思える伏線」が実は「カガミが犯人に変化する伏線」だったことにあると言えるでしょう。
そうしたこれまでの組み立てと、独自の視点を持てるコバヤシやアケチの今回は沈黙を守る姿勢、そして30分かけて描かれていくカガミの過去によって、視聴者は更にカガミの憤りに感情をのめり込ませていく。ワタヌキへの「断罪」を喝采する人の心には、既に二十面相の欠片が滑り込んでいる。単純なあらすじと裏腹に、感情を動かす事に長けた作りが印象的な回でした。
ただこの扇情的な作りからは、作中で提示されたものを鵜呑みにすることの危険も感じます。「医療観察法」「再犯率と再犯者率」……などなど、憤りを感じる人は色々と調べてみると良いのではないでしょうか。
しかしこれ、二十面相が本物の影がほとんど見えない内に概念と化しちゃってるがどう決着付けるのかしらん。
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