ギルティ(Guilty)…英語で「有罪」の意味。
イリヤファン大激怒必至の展開をどうもありがとうございます…。
イケメン無罪は幼女礼賛の前では何の効力も発揮できません。
私、Fate/stay nightの女の子なら断然イリヤ派なので、悲しいです。
作中、唯一の癒しがなくなったので、もうギル様にはがっかりですわ(笑)
いくらかっこつけようと、この人有罪ですわ。
もうね、今週の感想はそれだけ。
(注意)
・ネタバレには気を付けて文字を反転しています。
Fate/stay nightの原作はゲームで、3つルートが存在し、どのルートも全く展開が異なるのですが、他のルートで明かされた謎も一応ネタバレとしておきます。
これからゲームをプレイするので、知りたくないという方はご注意ください。
また、今回のstay nightの10年前のお話を描いた外伝のFate/Zeroに関してはネタバレしてしまっています…。
「誰か戦ってるのか?」
「正面からは上手くないわね。士郎、あっちから入るわよ!」
数時間かけて森を歩いて来た士郎とイリヤは古城を見つけます。
城からは爆発音と煙が…。
「そういうことか」
ギルガメッシュはバーサーカーにダメージを与えるには一定以上の威力を持った攻撃でなくてはならない、と瞬時に判断。
惜しげもなく強力宝具を飛ばしまくってくれます。
ちなみに、この武器飛ばしまくってる「射出」のおかげで、彼はかろうじてアーチャークラスだったようですよ!
何か飛ばせば何でもいいというのか、アーチャー…。
ギルの宝具は面白いほどバーサーカーに当たり、確実に命を削っていきます。
イリヤを剣の雨から守っての防戦はきつすぎます…。
「うっひょー、すげえよ!
うっそだろ、今の全部宝具なのか!?
なんだよ、おまえ!めちゃくちゃ強いじゃん!
それに比べて、こっちは見かけ倒しだったねー。
これだからでかい…」
ワカメさんは、実は自分のサーヴァント強いじゃん!とわかった途端にこれです。
死んだと思ったとは言え、こんな至近距離に近づく
それ、再起動中なだけだから…。
「命が惜しくば下がれ、道化!
笑いをとるにはまだ早かろう」
ワカメは公式で笑い取り要員と認定されました(笑)
この後に及んで一人でギャグを担当する彼は敬服に値します。
もちろん、こんなことでバーサーカーは死なず、即座に復活。
「斬ろうが焼こうが倒れぬ英雄には見飽きたが、よもや本当に死から蘇る輩がいるとはな。
貴様の人生、逸話を宝具として昇華したものだろう。
その宝具だけは我の手にはない。
これは我も分が悪いか」
「業腹だが、その男には最上級の武具しか通じぬらしい。
曰く、ヘラクレスは十二の難行を乗り越え、その末に神の座に迎えられたという。
まさに不撓不屈。人間の忍耐の究極よな」
「だが、我の宝物庫はその真逆。無限にして圧制の究極だ。
この通り、英雄殺しの武器は有り余っている」
全世界の英雄が持っている宝具の原型を所有していることに誇りを持っているギルさんですが、ヘラクレスの宝具はギルも持っていない特殊なものでした。
それにしても、めずらしく饒舌ギルガメッシュ。
10年間のニートを経た後の期待できる敵との死闘なので、超ご機嫌のようです。
「子守はそこまでだ、ヘラクレス。
本気にならねば貴様の試練、全て使い果たすことになるぞ」
すでにバーサーカーの宝具の特性にも気付いているようで、伊達に英雄王してませんね…。
(備忘録)
バーサーカーの宝具「ゴッド・ハンド(十二の試練)」
死亡しても自動に蘇生がかかる。蘇生のストックは11回。
一度うけた技は基本的に二回目は効かない。
ランクA相当の攻撃力がないとやっぱり効かない。
ただし、強力過ぎる技を受けると、一度で複数のストックを失う場合もある。
「バーサーカーは誰にも負けない。世界で一番強いんだから!」
バーサーカーに絶対の信頼を置いているイリヤはバーサーカーの勝利を疑いません。
これ、後で生きる台詞ですね。
ここでイリヤの回想シーンが入ります。
もうね、かわいすぎてね。やばい!\(^o^)/
しかし、戦闘中の回想は往々にして死亡フラグとなるようなので、ちょっと歓迎できないシーンです…。
回想は10年前からスタートしたようで、イリヤの父切嗣と母アイリスフィールを一人で待っているイリヤが映し出されます。
「必ず帰ってくる」と言ってアインツベルンに聖杯をもたらすために日本に旅立っていった父。
いつまで経っても帰ってきません。
そんなときに…。
「おまえの母親は破壊された。誰より愛した男の手で殺された」
「何言ってるの?お母様はちゃんと聖杯になってキリツグが守るんだって」
「裏切られた。おまえは、私たちはあの男に裏切られた。
道具のように捨てられた」
なんと、ホラー展開です。
怨霊のような「お母様」に憑りつかれてしまいます…!
というのは冗談として…。
これは、イリヤに切嗣が裏切り者だと信じさせるためにアハト翁がわざわざやってくれてるってことなんですよね…。
悪質すぎる…。
なんて手の込んだ手段。
でも、これ「この世全ての悪」のアンリさんがまたアイリの形を借りてそそのかしたようにも見えますね。
正直、どっちなのかすごく迷いました。
そもそも冬木の聖杯がドイツまで遠征できるのか謎ですが。
なんだか、原作通りにアハトのイリヤ洗脳作戦なのか、新展開で聖杯の愉悦活動なのかどっちにも取れるなー、って思えます。
「うそ、うそ、うそよ!こんなの全部うそに決まってる!」
信じていたお父さんはアインツベルンの悲願だった聖杯を自ら破壊。
Zeroでイリヤを今回の聖杯戦争に巻き込みたくないと願ったアイリさんの願いもついでに潰えることになってしまいました…。
ホラー展開その2ですかね。
突然ぬっとあらわれた生気のないおっさんはアインツベルン当主のアハト翁さんでした。
「キリツグは?」
無言で去っていくアハトを前に、おそらく切嗣がもう帰ってくることがないと悟ったイリヤ。
ネタバレ反転↓ ↓ ↓
最強サーヴァントを見繕って、外部から魔術師殺しに特化した殺し屋を雇って「この戦い勝った!」とぬか喜びしたこのおじいさんも絶望です(笑)
↑ ↑ ↑
「大丈夫、一人でも生きていける。大丈夫、一人でも」
イリヤは一人で生きていくことを決意しましたが、そこに…。
粘着質な黒アイリさんはまだ放っといてくれません。
ご丁寧に切嗣が日本で亡くなったことをお知らせしてくれます。
ということで、5年前の回想のようです。
ネタバレ反転↓ ↓ ↓
あれ、でもイリヤって切嗣が死んだこと知らなかったように記憶していたのですが…。
記憶違いでしょうか。
確か桜ルートで切嗣を殺しに来たのに、その相手がもういないことに涙していたシーンがあった気が…。
↑ ↑ ↑
「あの男が死んだそうよ。裏切り者が死んだそうよ。
私たちを迎えることもなく、最後まで自分勝手に死んだそうよ」
Zeroによると、切嗣が何度もイリヤを助けにこの城に向かっていたのは事実。
でも自分勝手に死んだのは偽りとも言い切れないのかもしれません…。
それはそうと、黒アイリさん楽しそうだな。
「知らない、私には関係ない。
もう一人で生きるって決めたんだから」
「関係はあるわ。だって子供がいるもの。
あの男は家族を持ったのよ。私以外の家族を」
父が自分を捨て、日本で新しい家族を持ったことまでお知らせしてくれます。
「家族、私の弟…?」
「そう、きっと殺し合える。あと少しで殺し合える。
だって大聖杯の火は消えていない。
不完全に終わったからすぐに戦いは再開される」
「楽しみね、楽しみね、イリヤスフィール。
人間のあの人らしい、生きる理由ができるわね」
イリヤに黒すぎる「生きる理由」を与えてくれました。
これで、イリヤが士郎を付け狙った理由が明かされました。
今回の金髪のせいで、イリヤと士郎のエピソードは全て終わってしまうので、悲しいですが。
なんで妹でも姉でも兄でもなく、弟だとわかった…。
これがアインツベルンのホムンクルスの成せる技か…。
ネタバレ反転↓ ↓ ↓
あっさり士郎が兄ではなく弟であることも明かしましたね、ここ。
↑ ↑ ↑
「何で毎日、体を開かれなくちゃいけないの?
唐突に血塗れのイリヤさん…。
ここで、メイドが担架で誰かを運ぶのを目撃したイリヤはそれについて地下へと向かいます。
イリヤの魔術回路は他のホムンクルスから引き抜いて移植していたということなのですね…。
「聖杯戦争なんて、止めちゃえばいいのに」
目の前に大量のホムンクルスが打ち棄てられているのを見たイリヤ。
「止められないの、だってそれが私たちの役目だもの。
千年前に起きた奇跡。その再現のために私たちは作られたのよ」
「魔法?人間の救済…」
「それで幸せになるのは人間だけ。私たちは何のために生きているの?」
「私たちに幸福の概念はないわ。だって道具だもの。使われる側のものだもの。
あのアハト翁でさえ、楽しいなんて思ったことはないはずよ」
当初は人間、魔術師には手の届かない「人間の救済」を求めていたアインツベルン。
そのためにホムンクルスを造って、聖杯獲得にやっきになっていたようです。
今ではすっかり聖杯獲得そのものが目的になっているようですが…。
これ、他のホムンクルスは人間に逆らうことなく「道具」として殉じていたのに対し、イリヤが「そんなのはおかしい」と反発するのはイリヤが人間のハーフとして愛を受けて育ってきたという面があるからなのでしょうね。
「そう皆聖杯を起動させるための道具そのために専念も苦しんできた。
そしてあなたにやっとたどり着いた」
「ええ、あなたはアインツベルンの道具たちで、私たちの技術の結晶。
この先、どんなに時間をかけても、あなた以上の作品は作れない。
だからもし、あなたが敗れることになれば、みんなみんな諦める。
アハト翁は自分から電源を切るでしょう。」
「だって結論が出たんですもの。私たちは時代遅れだと」
電源…。
「そんなのおかしい!みんな生きてるじゃない!
何で死ななくちゃいけないの!?
死ぬのは戦いに出る私だけでしょ!?」
「悲しまないで、優しい子。無価値であってもかまわないの。
救いはなかったけれど、私たちはこの債務からようやく解放されるのだから」
ああ、この辺は先週のギルの言葉にも重なりますね。
「所詮人間では、おまえたちの純粋さに報いられん」ってやつ。
ホムンクルスの純粋さによる犠牲があったから、今までアインツベルンはこんなことをやって来られたんでしょうね。
「役目、役目、役目ばっかり!
何がアインツベルンよ!私たちには自分なんてもの、一つもなかったんじゃない!」
イリヤが「自分」に芽生えた瞬間かもしれません。
イリヤが聖杯戦争にアインツベルンの聖杯を持ち帰ることよりも、自分のために士郎に会おうとしたり、復讐しようとしたりするのも自分を優先した結果のように思えます。
(もちろん、良い意味で。)
胸の格差社会とかとよく言われていますが…。
セラいいですね。
なんだか人間味があって。
「どうでもいい。挨拶とかどうでもいい。
どうせ貴女たちも一緒だもの。
それで、サーヴァントは?」
そして、回想シーンは二か月前へ。
セラの挨拶を遮ったイリヤはすっかり暗黒面に落ちてました…。
純真だったイリヤの少女時代にも終わりを告げたようです。
…ドMのお兄さん方が喜びそうな目ですね(笑)
セラさん、これが神々しいだと?
私、禍々しさしか感じないのですが。
「これほどの英霊が召喚されたのなら、勝利は確実です!
微力ではありますが、私どもも一命を賭して…」
「いらない。そういうの、いらないから。
サーヴァントなんてただの道具よ。
中身なんてどうでもいい。」
セラがこんなにかわいいと思いませんでした。
このアニメで一気に株が上がってしまいますね。
「私は一人でやっていける。一人で聖杯戦争に勝利してみせる」
「それ、違う。バーサーカー、必要。
バーサーカー絶対、イリヤ、守る」
強がり発言につっこみに定評のあるリズは反論します。
この子、いつもずばっと確信を突いてきますね。
「笑わせないで。サーヴァントなんてルールに縛られているだけの使い魔よ。
令呪がなければすぐに裏切る。
私はもう、誰も信じないんだから」
アハトさんと黒アイリさんの英才教育により、イリヤはすっかりスレた女の子に。
信じていたのに裏切られた反動は大きいものです…。
「何よこれ、何をしているの。しっかり動きなさい、バーサーカー!」
「動きなさいって!
どうして動かないの?この、動け!
それでも最強の英霊なの!?
この、動け!」
契約を開始しても、バーサーカーは動いてくれません。
イリヤちゃんは動かないポンコツブラウン管テレビとかバーサーCARとかの家電を叩いて直す派ですか、そうですか。
これ、バーサーカーがポンコツなのではなく、動くとイリヤに絶大なダメージが及ぶとわかっていたんでしょうね。
強力な英霊を召喚した場合、マスターにかかる負荷が大きくなりますが、大英雄で格が高い上に暴れまわるバーサーカーはイリヤの力を以てしてもダメージは甚大でした。
さらに、イリヤは人体の7割が魔術回路(byセラ)とのことなので、もう大変なことに。
「これくらい、何ともない。すぐに乗りこなすから、黙って見ていなさい。
私は負けない!
私は世界で一番強いマスターなんだから!」
それでもイリヤは踏みとどまります。
この時点で「世界で一番強い」のは自分なことに注目。
「そっか、最終試験の途中だった。
生きて城に帰れば、私は冬木に行けるんだっけ」
Zeroの第二期EDでアイリさんもやっていましたが、アインツベルンはマスター卒業試験にとんでもない虐待という名の試験を与えているようです。
「でも、バーサーカーを捨ててきちゃった。
いいよね、別に。城に帰って新しいサーヴァントを召喚すればいいんだもん。
次はもっと痛くなくて怖くないサーヴァントを…」
捨ててきた(笑)
大人しく捨てられるバーサーカーを想像すると笑ってしまいます。
きっとこの山のどこかに野良バーサーカーが彷徨っているに違いありません。
一人になったイリヤに襲いかかったのは野生の狼。
絶体絶命なところに…。
「バーサーカー、どうして?私はあなたを見捨てたのに…」
「何で戦わないの?私のため?私を苦しめたくないから…?」
現れたのはヒーローでした。
このシーン、どこかで見たな…。
ああ、ディズニーの「美女と野獣」か。
もはや完全に”凶化”されているとは思えない目でイリヤを見つめるバーサーカー。
ところで、この血はひょっとして狼のかな。
きっと固すぎて狼の歯は大変なことになっているでしょう…と疑ってしまいます。
「やっとわかった。あなたは命令だから、サーヴァントだから私を守っていたんじゃなくて、あなたは自分の意志で私を守ってくれてたんだね」
「バーサーカーは強いね」
バーサーカー陣営の絆は全陣営中一番だと思います。
大変綺麗なシーンでした。
このえげつないアニメで貴重な胸キュンシーンです。
「負けない。バーサーカーはあんなやつになんか負けない。
バーサーカーは誰よりも強いんだから!」
ということでCMを挟んで15分以上やっていた回想シーン終了。
一瞬何をやっていたのか忘れてましたが、そういえば「あんなやつ」と戦っている途中でした。
「士郎。分かってるわね?何が起きようと絶対に手を出さないで。
今の私たちに戦う手段はない。
いい、誰かを助けるなんて、まず自分を助けてから考えることなんだから」
士郎が何をするかは容易に想像できます。
凛は士郎に釘を刺しますが…。
士郎さん、絶対何言ってるんだこいつって顔に見えて仕方ありません(笑)
凛を助けたときも戦う手段なんてなかった士郎なので、こんな言葉が士郎に響くわけありません。
当然了解せず、無言でスルーする士郎。
「貴様の敗北は決定した。
どうだ?どうあれ死ぬのなら、最後に荷物を下ろすというのは?
裸の貴様なら、まだ我を仕留める余地はあるぞ」
「そうか、では主ともども死ぬがいい」
ギルさん、そろそろやめてー。
バーサーカーはイリヤを守る為に屈せず黙して戦います。
アインツベルン、逆らわないサーヴァントが欲しかったからと言え、ヘラクレスをバーサーカーで召喚して弱体化させるとは、またアハト翁の思惑が裏目に出ましたね…。
でもヘラクレスがアーチャーとかで召喚されてたら、イリヤを犠牲にする気満々のアインツベルンには従ってなんかくれないか…。
「これで11!いよいよ後がなくなったな、ヘラクレス!」
「早々に主を見捨てておけば、勝ち目はあったものを。
所詮は犬畜生。戦うだけのものであったか。
同じ半神として期待していたが、よもやそこまで阿呆とはな」
ギルさんは一人、ヒートアップ中です。
彼、自分と同じ半神で英霊の格が高いヘラクレスに期待していたようですね。
イリヤを守らなければならないヘラクレスには圧倒的に不利な状況で、ギルの満足には今一歩及ばないようですが…。
君は早々にZeroで主を見捨てたもんね、先輩だもんね。
12回分倒したと思いきや、バーサーカーはなんとまだ消滅しません。
それでもギルにはまだ勝算があるのか、冷めた目です。
「戻りなさい、バーサーカー!」
「なんで!?私の中に帰れって言ったのに」
ギルの
イリヤは令呪でバーサーカーに霊体化して逃れるよう命令しますが、なんと効きません。
この理由はギルがドヤ顔で解説してくれました。
壮絶な自慢話です。
「無駄だ、人形。「天の鎖」。
この鎖に繋がれたものは、神であろうと逃れることはできぬ。
この男のように神性が高いほど、餌食となる。
令呪による空間転移など、この我が許すものか」
ギルが生前唯一心を許した親友の逸話から生まれたこの鎖の効力は”神を律するもの”。
サーヴァントの正体が神、半神などの場合、「神性」というスキルがついていますが、このヘラクレスの神性スキルは「A」クラス。
もうどうあっても、逃れられないようです。
そういえば、Zeroのイスカンダルもこの鎖にやられていますが、イスカンダルは「ゼウスの息子」とかいう超眉唾物な伝承がありますね。
どっちもゼウスの息子つながりか…。
鎖に捕らわれた上でさらに宝具の雨を受け、バーサーカーはついに倒れてしまいます。
ショックを受けるイリヤ。
イリヤがバーサーカーに気を取られている隙に、とんでもないことをしでかそうとしている輩がいました。
目が怖いです。
……。
暴れる男性をここまで抑えつける凛の腕力は相当のものです。
あれか、#12で明かされ腕立て伏せの成果か。
……。
うわー、何そのどうでもいいものを見る目つき。
「良かった。ずっとそこにいてね、バーサーカー」
視力を奪われたイリヤは、やっとバーサーカーのぬくもりを見つけます。
悪名高いギルによる”アレ”が行われるかと思いきや。
ネタバレ反転↓ ↓ ↓
イリヤの心臓を引きずり出すのはさすがに規制に引っ掛かりそうですよね。
でも、物語上必須だから来週冒頭にやるつもりなんでしょうか。
うわー、来週見たくない…。
↑ ↑ ↑
力尽きたかのように思われたバーサーカーが最後の最後に復活。
これ、とっくに現界できる体ではなくなっていたにもかかわらず、この二ヶ月間自分を罵倒しながらも、自分をただ一つの頼りと信じ切っていた孤独な少女イリヤに応えるために、絶望的な戦いだとわかっていながら、強い確かな意志により戦いを続けた。
ということらしいです。
バーサーカーはサーヴァントの鑑です。
ギルがここまで狼狽するのは貴重なシーンかもしれません。
それだけバーサーカーは脅威だったということですね。
ギルさん、慢心ばっかりしてたらいつか足元掬われちゃうかもよ!
「呆れた男よ。最後の最後に己が神話を乗り越えたか」
とりあえず立て直してクールにキメますが、私はさきほどの狼狽を忘れません(笑)
バーサーカーは神話の12回の限界を超え、イリヤのために奮闘してくれました。
超好意的に捉えるならば、先週ホムンクルスに敬意を示していたギルがイリヤが安心を取り戻すまでとどめをさすの待っててくれたのかもしれないですね。
超好意的に見ればね。
士郎さん、もう、遅い。
「暗くても怖くないよ。バーサーカーは強いんだもん。
こうしていてくれれば、私は安心できるから。
だって、いつも守ってくれたから。
怖かったけど、本当は優しかった。
おっきな体はお父さんみたいで、本当は一度くらい、抱き上げてほしかった。
うん、ちょっと寒いね」
孤独だったイリヤを最後まで支えてくれたバーサーカーさん。
イリヤは安らかな顔でお亡くなりに…。
EDまでイリヤお通夜バージョンでした。
アイリさんとは言い難いアイリさんはやはり名前が出ず、ホムンクルスにカウントされていました。
イリヤとバーサーカーのご冥福をお祈りいたします。
最後の最後にイリヤに救いがあってまだ良かったです。
今週はかわいいイリヤちゃんが連発だったわけですが、きっとこれが初Fateという人には若干不親切な作りだったのかもしれませんね。
ここで知ることができるイリヤの境遇や心理は、どちらかというとこのアニメの凛ルートよりも、他ルートで重要になってくるものですし。
しかし、ただの原作焼き直しではなく、新解釈や補足を入れてくれるこのアニメは見ていておもしろいですが。
イリヤが退場してちょっとブルーですが、来週の予告は兄貴がやっと活躍しそうなので、もうそれを楽しみに観ていこうかな…と思います。
あと、裏切った直後に二週も放置されてた、アーチャーもね、うん。
今更ですが、この感想記事のタイトル、全然やってないのに何も考えずに「考察」とか入れてしまって若干後悔しています。
そこで、ここで昔調べたサーヴァントの元ネタのことでも書いておこうと思います。
今週のサブタイトルが「神話の対決」なので、とりあえずギルガメッシュとヘラクレスのFateの元ネタになっている関係ありそうなところだけ。
Fateシリーズは歴史好き、神話好きにはたまりませんね!
【ギルガメッシュ】
2/3が神、1/3が人間とされているバビロニア神話の登場人物。
(作中ではメソポタミア神話と紹介されるが、メソポタミア神話とはシュメール神話、バビロニア神話、アッシリア神話といったメソポタミア文明における諸神話の総称。ギルが登場するのはこの中のバビロニア神話。)
神話の彼は国民が神に苦情を入れるほどの暴君。
国民の花嫁の初夜を簒奪したり、邪魔な男性を城壁作りなどの肉体労働に駆り出している隙に女性に手を付けるなどアレな逸話が多い。
シュメール初期王朝時代のウルク第一王朝の王であり、紀元前2600年頃(今から約4600年くらい前)の実在の王とされているが、史料的な根拠はちょっと薄い。
Fateのギルがやたら偉そうなのは暴君の逸話と、その歴史の古さ故に人類最古の英雄としての自負があるから。
人類最古の文明と言われるメソポタミア文明の王ということで、全世界を手にしていた(当時の同文明人視点)王ということらしい。
バビロニア神話で有名な逸話にギルガメッシュの冒険譚があり、『ギルガメッシュ叙事詩』に詳細が書かれている。
神が造った野人であるエルキドゥとの友情、二人の武勇伝、自然と人間の対立など、寓話やアクションストーリー(と言ったら語弊があるか…)としての色合いが強い愛と勇気の物語(笑)
(もちろん突っ立って剣なんて飛ばしません。ちゃんと自分の身体を動かして戦います。)
ギル様が今回自慢してくださった「天の鎖」(真名はエルキドゥ)はギルとエルキドゥが天牛フンババ退治の際に、エルキドゥが天牛の尻尾を掴んで捕えている隙にギルが牛を倒したという逸話から生まれたもの。
そんな経緯から、ギルガメッシュにとってはある意味、エアよりもこの鎖に信頼を置いているらしい。
唯一無二の友人を亡くした後は死への恐怖に取りつかれ、苦労して不老不死の薬を手に入れるも沐浴中に蛇に飲まれてしまう。
本作のギルガメッシュ召喚の触媒は、世界で初めて脱皮した蛇の抜け殻であることがFate/Zeroで明かされた。
その抜け殻の持ち主はもちろん、このドロボウ蛇さん。
(だいぶギルにとっては不名誉な触媒ですね…。)
このアニメの#00で凛が見つけた父の遺品の「触媒」とは絵を見る限り、これのことだと思われる。
なお、本作のギルの宝具である「エヌマ・エリシュ」(ギルさんお気に入りの乖離剣エアを使って披露されるやつ)はバビロニア神話の創世記叙事詩『エヌマ・エリシュ』から名前をとっている模様。
【ヘラクレス】
ギリシャ神話の半神半人の英雄。
本作のライダーであるメドゥーサさんを討伐したペルセウスの子孫。
ギリシャ神話で一番偉い主神ゼウスの息子だが、母が人間のため人間界で育つ。
数多くのギリシャ神話の登場人物の中で最大最強の人物として描かれている。
神々にも引けを取らぬ宇宙規模の怪力を誇り、腕力だけで山脈や大陸を破壊したり、銀河が散りばめられた天空を持ち上げたりできるらしい。
その怪力から、ときどき困った事件を起こしちゃうおちゃめさん。
ギリシャ神話中で発狂した(正確に言うと狂わせられた)逸話があることから、本作では"狂気"のサーヴァントであるバーサーカークラスとして召喚された。
(どうも、バーサーカークラスは"狂った"逸話を持つ英雄しかなれないらしい)
ゼウスの正妻であるヘラから一方的に恨みを買っており、狂わせられた上で実の子供を自らの手で殺害してしまうという逸話を持っている。
そのため、今回自分の子供のような幼いイリヤを守ることに全身全霊を賭けたのではないだろうか。
この事件の罪を償うために本作の彼の宝具(十二回復活できるというあれ)の元ネタになった十二の試練をクリアする過程で、数々の英雄としての武功を立てた。
子殺しの罪を償う逸話の宝具で子供のイリヤを守るとはまた感慨深い。
キャスターのメディアとは神話内で微妙に接点があり(別に因縁とかそういう大層なレベルでは全然ない…)、#14で凛がバーサーカーならキャスターの弱点を知ってるかもと期待した。
ちなみに、私がこの二人の元ネタを知ったきっかけはギルガメッシュはFF5、ヘラクレスはディズニー(笑)でした。
そして、ランサーであるクー・フーリン(ケルト神話の半神)の存在を知ったのはFFタクティクスでした。
それだけ今回のサーヴァントの元ネタになった英雄は、いろいろな作品にオマージュされている有名人物が多いということですね。
なかなかおもしろいですね!
おわり
←押していただけるとものすごく励みになります。
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