181113 資産運用おはようございます。
「まおまお」で~す。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。

今回の書籍の紹介はコレです。


杉山 智一『プライベートバンカー 驚異の資産運用砲』(講談社,2018)  840円(税別)



この書籍をサクッというと


富裕層の資産運用は海外を舞台にした大がかりなものだった。
節税と脱税の間でギリギリの資産運用をするプライベートバンカーの仕事を解説した1冊。


目次


はじめに 日本のお金持ち、資産運用のナゾ?
第1章 プライベートバンカーとは何か
第2章 私がプライベートバンカーになるまで
第3章 プライベートバンカーの資産運用法―富裕層は海外でこうやって増やしている
第4章 お金持ちってこんな人
第5章 動乱の時代を生き抜く資産運用


税金を逃れようとする側の視点


今回紹介する書籍のテーマは「富裕層の資産運用」についてです。

先日、佐藤弘幸さんの『富裕層のバレない脱税―「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで』を紹介しました。
日本の富裕層でそれなりの金融知識がある人は、さまざまなネットワークを使い、海外で資産運用をして日本の徴税から逃れている実態を解説しています。

そこでも触れられているのが、国税庁にしてみると脱税指南をするプライベートバンカーを含むブローカー。
彼らは富裕層の資産を海外に移転し、そこで運用。
その利益は日本の税制では徴税されることはありません。
それを国税庁は「脱税」と呼んでいます。

今回紹介する書籍は、国税庁にしてみると脱税指南をしている側のプライベートバンカーがどのように富裕層の資産運用をしているのかを解説したものです。

解説されている資産運用の仕組みは、『富裕層のバレない脱税―「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで』と同じような感じです。
ポイントは日本では使えない高利率の生命保険などに加入。
それを担保にレバレッジを利かせて、大きく資産運用をするというものなどが代表例です。

著者は個人でプライベートバンカーを行っています。
『富裕層のバレない脱税―「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで』でも触れられていましたが、個人に資産運用を任せていた場合のリスクとして、運用者の死亡が挙げられます。
突然亡くなった場合、その資産が宙に浮くことも考えられるのです。
また、金融知識がないままだと、任せた相手に騙される可能性もあります。

しかし、富裕層にとっては、税金によって積み上げてきた資産が相続税などによって消えることは耐え難いことです。
当書籍を読むと取られる側のことがよく分かります。

ちなみに当書籍で紹介されている方法は、既に使えなくなっているものもあるので、小金持ちの素人がまねをするのはやめておいた方が無難です。


まとめ


当書籍から分かったことは以下のようなことです。
 1.富裕層の資産運用は日本国内の金融機関ではなかなか難しい。
 2.海外の投資銀行は本国の都合で日本から撤退するリスクがあります。
 3.本当のプライベートバンカーは資産運用だけでなく、執事のようにさまざまな
  ことに対応する人々です。

日本の金融機関は手数料を取るのがビジネスモデル。
一方、プライベートバンクは手数料収入ではなく、資産の残高に対する年間管理費用がビジネスモデル。
そのため無用な売り買いは資産を目減りさせてしまうので行わないというのは驚きでした。

当書籍を読むと、富裕層には富裕層なりの資産運用があることが分かると同時に、自分には無縁の世界であることを痛感。
しかし、いろいろな手法があることを知ることができるので読むと面白いと思いますよ。


ランキング評価
読みやすさ  3
情報量    3
情報質    4
価格     3
と言うことで「★★★」です。


次回も見に来てくれると嬉しいです。


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