このほど、イギリス内務省安全保障・テロ対策局(Office of Security and Counter Terrorism、OSCT)のスティーブン・フィップソン(Stephen Phipson)局長は、ロンドンで開かれたセキュリティー問題をテーマにしたイベントに出席し、元アメリカ中央情報局(CIA)スタッフ、エドワード・スノーデン(Edward J. Snowden)氏のリークが与えた影響について、「非常に深刻なものだ」という見解をあらためて示した。
特に問題としているのは、一連の情報監視プログラムが暴露されたことによって、テロリストたちが普段、使っていた通信手段を変更するケースが目立っていることだ。実際、そうしたデータが上がってきているようで、フィップソン局長は、スノーデン氏がリークした機密情報が暴露された後、以前であれば、テロリストたちが使っていたと思われる通信手段からの情報が大幅に減少していることを明らかにした。
こうした状況について、フィップソン局長は、「我々の敵、すなわち、どこかにいるテロリストたちは、政府によって使われている様々な手段や技術の幅について、いまや完全に知るところとなった」と指摘している。その上で、「それによって、テロリストたちの活動を追跡することが非常に難しくなっている」とし、テロ対策を進める上での不安をのぞかせた。
なお、先日、オランダの情報当局が発表した年間報告書でも指摘されていたように、イギリスにおいても、中東や北アフリカに渡り、訓練を積んだ後、イギリスに戻ってきてテロ活動に関わるイギリス人テロリストの存在が大きな懸念として浮上している。フィップソン局長によると、その中でも、シリアは、「テロリストのフロントライン」として位置づけられているようで、今後、シリアでの紛争から戻ってくるイギリス人テロリストたちの脅威は、パキスタン・アフガニスタン国境付近で活動しているテロ組織、アル・カーイダ(Al-Qaeda)と同レベルにあると警告を発している。
【関連記事】
"Terrorists have changed methods since Snowden leaks: UK official"
Reuters, April 29, 2014.
"Snowden leaks mean terrorists are changing tactics to slip under the radar, say British secret services"
Daily Mail. April 29, 2014.
Ys-K
特に問題としているのは、一連の情報監視プログラムが暴露されたことによって、テロリストたちが普段、使っていた通信手段を変更するケースが目立っていることだ。実際、そうしたデータが上がってきているようで、フィップソン局長は、スノーデン氏がリークした機密情報が暴露された後、以前であれば、テロリストたちが使っていたと思われる通信手段からの情報が大幅に減少していることを明らかにした。
こうした状況について、フィップソン局長は、「我々の敵、すなわち、どこかにいるテロリストたちは、政府によって使われている様々な手段や技術の幅について、いまや完全に知るところとなった」と指摘している。その上で、「それによって、テロリストたちの活動を追跡することが非常に難しくなっている」とし、テロ対策を進める上での不安をのぞかせた。
なお、先日、オランダの情報当局が発表した年間報告書でも指摘されていたように、イギリスにおいても、中東や北アフリカに渡り、訓練を積んだ後、イギリスに戻ってきてテロ活動に関わるイギリス人テロリストの存在が大きな懸念として浮上している。フィップソン局長によると、その中でも、シリアは、「テロリストのフロントライン」として位置づけられているようで、今後、シリアでの紛争から戻ってくるイギリス人テロリストたちの脅威は、パキスタン・アフガニスタン国境付近で活動しているテロ組織、アル・カーイダ(Al-Qaeda)と同レベルにあると警告を発している。
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