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ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

iPhone 衝撃のビジネスモデル/岡嶋 裕史

2007å¹´06月20æ—¥ | èª­æ›¸
タイトルを見ると「iPhone」となってはいるものの、単純にapple社が発売する携帯電話機「iPhone」について書かれたものではない。現在のPCインターネット配信やWeb2.0の抱えた課題や現状の携帯業界の直面した課題など、広くかつ鋭い分析から「iPhone」が持つ可能性を論じた一冊。
「iPhone」がモチーフではあるものの、モバイル系のコンテンツビジネスに関わる人間よりは、PC系のインターネット配信に関わる人、今のブラウザを中心としたオープン・インターネットな世界が当たり前だと思っている人にこそ読んで欲しいと思う。



なぜ、日本での携帯コンテンツビジネスが成功を収め、(iTSを含め)インターネットでのコンテンツ配信が成功しないのか。オープンな世界が果たしてどこまですばらしいといえるのか。Web2.0といわれているものが、結局のところ何を生み出しているのか。

特にサービスポイントの統合やUIの問題など、僕はどちらかというとPCの立場からこの課題について考えていたのだけれど、全くそのとおり!と思わずうなづいてしまった。

とはいえ「iPhone」賛美が強すぎるところは確か。

はっきり言えば、今まで、「iPhone」が提供したようなタッチパネル式の携帯電話で成功したモデルはない。デザイン的な自由度、魅力が増えたことは認めつつも、キーボードやテンキーに「触れた」感触がないキータッチを前提としたデバイスなど使いづらいに違いない。

特に「両手うち」といった名人芸が登場するほど、日本人はメール好きである。あのスタイルが浸透するとは思えない。

また決して「iPhone」だからできることと、携帯電話に内臓される「機能」だからできること、「UI」を工夫すればできることの区別が不明確だったり、ちょっと妄想気味の話があったりと、後半はちょっと失速気味。

結局は「iPhone」は、通信機能を備えて音楽が聴けるおしゃれなPDAでしかないのでは、という気もするのだが…

ただこの岡嶋さんのWebやUIについての指摘はもっともなことばかりなので、一読の価値はあると思う。


AppleTVの期待とiPhoneの不安


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