ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ブレードランナー : 「道具」と「生命」の境界線としてのレプリカント

2004å¹´10月31æ—¥ | æ˜ ç”»â™ª
例えば去勢された「飼い猫」を生き物として見なさない人はいないと思うが、仮に人間と同等の知性や運動能力をもつ、あるいはそれ以上の能力を持った「レプリカント」を「生命」として見なせないのは、人間中心主義もしくは、「神」にさえなれるのではないかと勘違いしつつも自らを脅かす存在を許すことのできない人間の横暴さだからであろうか。未だにカルト的な人気をもち、「イノセンス」をはじめその後のSFに多大な影響を与え . . . 本文を読む

「新潟地震」だからこそ…インターネットに伝えて欲しいこと 2

2004å¹´10月30æ—¥ | Weblog
新潟県中越地震の関係で様々なところで様々な動きがある。各マスメディアでは義援金を集めだし、ネット系では「はてな」が「はてな義援金窓口」を開始、Niftyでは「壁紙」を、gooでは「韓国ドラマ」を購入することででその料金を義援金チャリティに活かす、といったことが行われている。ただ個人的には、ポータルサイトとしての取組みとして評価したいのは、あるいはもっと注目されるべきものなのはgooブログで行ってい . . . 本文を読む

「サーバ型放送」が放送たる所以―放送通信融合

2004å¹´10月27æ—¥ | ã‚³ãƒ³ãƒ†ãƒ³ãƒ„ビジネス
映像コンテンツビジネスの動向について整理しようと、その手の記事にできるだけ目を通すようにしていたのだが、まぁ、出るわ出るわ、いろんな角度から様々な取組みについての報告が…ある種、方向性が絞られてきた音楽配信の方がまだ整理しやすいな、と思ってしまう。「木を見て、森を見ず…」というわけではないけれど、あまりに情報が多すぎてかえって全体が見えなくなりそうなので、いったん情報を遮断、今、知っている範囲内の . . . 本文を読む

「新潟地震」だからこそ…インターネットに伝えて欲しいこと

2004å¹´10月25æ—¥ | Weblog
昨日から今日にかけて、新潟地震(中越地震)のニュースが新聞やテレビ、インターネットで多く流れた。様々なニュースと「防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は24日、新潟県中越地震の揺れが、1995年の阪神大震災の最大震度と同じ「震度7」に相当すると分析し」という記事を見る限り、新潟では本当に大きな揺れだったのだろうと思う。 阪神大震災の時、僕は京都に住んでいた。京都は、幸いなことに大きな揺れに襲われ . . . 本文を読む

「オールド・ボーイ」 ―"敵"の見えなくなった世界

2004å¹´10月24æ—¥ | èª­æ›¸
カンヌ映画祭グランプリを受賞した韓国映画「オールド・ボーイ」がいよいよ来月、日本でも公開になる。最近はどのサイトを見ても「冬ソナ」を初めとした韓国ドラマブームなわけだけど、個人的には「冬ソナ」、「猟奇的な彼女」、「ボイス」いずれもNGなので、本当なら韓国ものというだけで見る気はないのだけれど、なんといってもこの映画、原作が土屋ガロン、いくら原作と映画が別物とはいえ、見ないわけにはいかないだろう。 . . . 本文を読む

「投資」という神輿を担ぐ人、担がれる人

2004å¹´10月22æ—¥ | Weblog
今回の石油の値上げに対して、大前研一氏が面白い指摘をしている。今回の値上げは、先物取引市場で売買されている、たかだか世界の総生産高の0.6%にすぎないの「ウエスト・テキサス・インターミディエイト油」の高騰によって引き起こされたものであり、「デマンドによって上がっていってるのではなく、ニュース報道によって上がって」いる投機ゲームだとのこと。マネーゲームのネタがなくなった、ヘッジファンドの「思惑」が世 . . . 本文を読む

人間・藤原新也が伝わる「空から恥が降る」

2004å¹´10月21æ—¥ | èª­æ›¸
好き嫌いはもちろんあるだろう。正直、「沈思彷徨」ほど共感もできなかった。とはいえ、藤原新也の作品はやはり目を通したいと思う。沢木耕太郎と同じようにアジアの旅を続けたにも関わらず、そのアプローチ法、物事に対する視座や直観力というのは全く違うスタンスだ。沢木耕太郎が(もちろん「深夜特急」や「一瞬の夏」「敗れざる者たち」も大好きだけど)誰からも好かれる優等生だとすると、藤原新也はアウトロー。状況や周囲の . . . 本文を読む

何故、映像コンテンツの未来が見えないか ― 放送通信融合の行方

2004å¹´10月19æ—¥ | ã‚³ãƒ³ãƒ†ãƒ³ãƒ„ビジネス
(どこで見つけたのか、このBLOGを見つけた)友人から、通信だけでなく放送の今後まで含めた(映像)コンテンツのあり方について意見を述べよ!というオーダーをもらってしまって、まぁ、以前から断片的にはちょっと書いていたのだけれど、「Yahoo!BB 光」の発表でちょっと気にかかる問題もあったので、ちょっと考えてみることに。 とはいえ、考えてみただけで、結論や確信めいたことは何もなく、"見えにくさ"と . . . 本文を読む

黒沢清の「ドッペルゲンガー」

2004å¹´10月17æ—¥ | æ˜ ç”»â™ª
「CURE」「回路」など、今流行りのJホラーとは一味違うホラー作家「もう1人のクロサワ」こと黒沢清のブラックコメディ。どうしても黒沢清の作品となると「CURE」のヒリヒリした感覚を期待してしまうのだが、この作品はまったく別もの。まぁ、「アカルイミライ」にしろホラーというくくりでは収まりきらないし、「CURE」路線は忘れてしまった方がいいのかもしれない。 介護用の人工人体の開発に取り組む早崎(役所 . . . 本文を読む

ネットでペットを飼う

2004å¹´10月16æ—¥ | Weblog
以前、木村剛の番組で「たまごっちプラス」の記事に、赤外線通信機能が搭載されたという記事を読んだ時以来、だったらはじめから携帯電話で提供したらいいのにと思っていたけれど、あの独特の"卵型"への愛着か、おもちゃメーカーの本能か、あのデバイスのまま携帯との連動を果たしたようです。 バンダイ、携帯ゲーム機「たまごっち」の新型、「祝ケータイかいツー! たまごっちプラス」 携帯電話との連動には、携帯アプリ . . . 本文を読む

音楽配信ビジネスをめぐる競争軸とその行方

2004å¹´10月14æ—¥ | ã‚³ãƒ³ãƒ†ãƒ³ãƒ„ビジネス
音楽配信を巡るビジネス環境が非常にあわただしくなっています。単純にいうと(1)米Yahoo!参入、MSNの参入など、各ポータルサイトが販売チャンネルとして音楽配信に参入、(2)SONYのような家電系だけでなく、コンピューターメーカーであるDELL、「産業死」さえささやかれているカメラ業界のオリンパスといった様々な分野の各メーカーが音楽配信デバイス(HDDプレイヤー)に参入、いろいろな機能を盛り込む . . . 本文を読む

音楽配信とオンラインゲームはタイプが違う!

2004å¹´10月13æ—¥ | ã‚³ãƒ³ãƒ†ãƒ³ãƒ„ビジネス
「ヤフーが、色々な人が数多くの集まる都市・新宿だとしたら、エキサイトは一部のおしゃれな人が集まる街・表参道を目指す」という言葉で、都市生活者向けポータルサイト作りを宣言されたエキサイトの山村幸広社長ですが、課金コンテンツ事業については、オンラインゲームサイト「ゲーム・エキサイト」と音楽配信「エキサイトミュージックストア」に中心に進めていくようです。 「ページビューよりキラーコンテンツ」--エキサ . . . 本文を読む

「アイ,ロボット」の限界と可能性

2004å¹´10月11æ—¥ | æ˜ ç”»â™ª
う~ん何だろう、結構映像は迫力があったし内容も楽しめたんだけれど、結局、ハリウッドではやはりこれ以上の深みは期待してはいけないってことだろうか、それともSFもの、特に近未来ものについては既にジャパニメーションが先行しており、ハリウッドが模倣する側に回っているということか。 西暦2035年。「人間に危害を加えてはいけない」「人間の命令に従わねばならない」上述の2条にそむかない限り「自己の身を守らな . . . 本文を読む

「イノセンス」~押井守の描いた「攻殻機動隊」以降の身体のあり方

2004å¹´10月10æ—¥ | æ˜ ç”»â™ª
この映画はもちろん「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の続編であり、押井守からの新しい進化の可能性に対する問いかけでもある。実体としての身体からの解放は「退廃の美学か、現代を生き抜く新たな哲学の誕生か」と。 舞台は少佐こと草薙素子が失踪後の世界。本来安全なはずの少女型のアンドロイドが突如暴走、所有者を惨殺、最期には自身も"自殺"で果てるという怪事件が発生。しかし所有者の遺族からは . . . 本文を読む

「橋の上の娘」:パトリスルコントの描く危ない「快楽」

2004å¹´10月09æ—¥ | æ˜ ç”»â™ª
全てを相手の身にゆだね、「生」と「死」のギリギリのところにある「危さ」と「快感」に溺れる2人――ヴァネッサ・パラディの恍惚とした表情を見ているだけでこの映画を見る価値はある。スピード感。エロティシズム。パトリス・ルコントらしくもあり、パトリス・ルコントらしくもない、しかしラブストーリーの傑作。 セーヌ川の名もない橋の上。1人の娘が飛び降りようとしている。名前はアデル(ヴァネッサ・パラディ)。彼女 . . . 本文を読む