バカに厳しいバカばかり

熊田曜子似ネットアイドル「くまぇり」がブログで放火日記【サンケイスポーツより】

長野県警諏訪署は１１日までに、放火の疑いで同県諏訪市の飲食店手伝い、平田恵里香容疑者（２０）を逮捕した。同市周辺では４月以降、約２０件の不審火が相次いでいたが、平田容疑者は自身のホームページで複数の火災現場の生々しい写真を掲載しており、同署は連続放火の可能性があるとみて調べている。

平田容疑者はＨＰでタレントの熊田曜子に「日本一ソックリ」とアピールし、「くまぇり」と自称。雑誌の撮影会にモデルとして参加するなど芸能界志望で、今月１４日には実際に大手芸能プロダクションの面接を受ける予定もあったという。

逮捕容疑は、５月２６日未明に同県下諏訪町の自動車修理販売会社で車に放火し計６台を焼いた疑い。容疑を認めているが、同じ日のブログでは「昨日下諏訪で火事があったよ！乗用車２台を焼く火事だって！」と記載していた。

約２０件の不審火のうち、５月１１日には母校の市立諏訪西中学校の旧体育館が全焼。この際は炎が燃え上がる様子を携帯電話で撮影した映像もブログに載せて「くまぇりの母校だからショックだょ～」と記した。

同署は目撃情報や遺留品などから容疑者を割り出し、“放火日記”の存在も把握。同署関係者は「動機はこれから追及していく。熊田さんに似てるといえば確かに似てますね」と話していた。

★週刊誌グラビアは“お蔵入り”
平田容疑者はホームページに週刊誌「ＳＰＡ！」のグラビアに「撮影決定」と記載していた。扶桑社の同誌編集部によると、平田容疑者は一般公募コーナーの「どるばこ」に応募、書類選考を通過し、実際に撮影に参加したという。

撮影当日の朝、長野県警から任意同行を求められたが、「撮影があるから」と断り、昼前から夕方までグラビア撮影を行った。撮影終了後、任意同行に応じそのまま逮捕された。グラビアは逮捕によって“お蔵入り”になった。

２００６年０７月１２日 更新


彼女のホームページは既に消去はされているが、一部キャッシュに残ってもいるようである。

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あとホームページの宣伝を兼ねてか、事件以前からあちこちの掲示板やらブログやらにも頻繁に投稿を重ねていたようで、一部好事家の間では地味に知られつつあったようでもある。

逮捕前の彼女とコメントを通じてやり取りしていた人のブログ

とにかくそれはそれは、自己顕示欲を全開に頑張っていたらしい。頑張りすぎてなんか乳首までサイトで公開していたという話も聞くが。念願叶ってタレントになれた後、一気にネットで流出したら、どうするつもりだったのかと普通に思ったりはするものの、自己顕示欲が全開な人の心境は良く解らないのでどうでもいい。

でも、そういう自己顕示欲のなせる業でも、頑張っていれば何かしら功を奏すことはあるのか、「ＳＰＡ！」のグラビア企画に登場するチャンスをゲットしたり、一部芸能事務所のオーディションの予定があったりという、「芽」らしきものが出掛かっていた矢先の逮捕である。地味に知られつつある程度では我慢できなかったのかな。もっとこう、一気に火が付く実感を得たくて、で本当に火つけてしまったのかな。どういう自己顕示欲だそれは。

もう少しだけ真っ当に頑張っていれば、念願のアイドルへの夢が開いたかも知れない。上手く売れたら例えば「一日消防署長さん」とか、そんな仕事も来たかも知れない。その様子がニュースで流されるくらいになれたかも知れない。考えようによっては、今の結果も「消防の仕事に一枚噛んだ」とか「ニュースで取り上げられた」ということで、微妙に願いが叶ったといえるのだろうか。ものすごく歪んだ叶い方ではあるが。

火をつけた動機にどんな鬱積したものがあったのかはわからないが、それだけ自己顕示欲の強そうな彼女のこと、パッとしない日常からの脱却が思うに任せないイライラもあったのだろうか。でも仮にそうなら、そういう鬱積感は、彼女がどこまでも「熊田曜子似」でしかなかったことと無縁ではないかもしれない。

彼女は「熊田曜子似」を足がかりに、パッとしない世界から輝ける世界へ一足飛びに飛躍しようと、それはそれは頑張ったわけだが、そもそも飛躍の拠りどころを「熊田曜子似」以外持ち合わせていないこと自体が、根本的な意味での「貧しさ」というか「パッとしない世界定住」っぽさを醸し出しているわけで。悪目立ちしていた分、余計にもの悲しい。そのことと「タレントになりたい」の釣り合わなさが、元を糺せば歪みの根本とも言えなくない。

「頑張れば夢は叶う」という言葉は世に広く浸透している（浸透度は所得に反比例？）が、それはそれとして、歪んだ頑張りには歪んだ夢の叶い方が待っているという教訓を、我々に示した事件といえるのかも知れない。