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日本代表に功労者顕彰検討　政府、イチローに栄誉賞も (共同通信) - goo ニュース

小坂憲次文部科学相は２２日の閣僚懇談会で、野球のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）で初代王者に輝いた日本代表の王貞治監督やコーチ、選手にスポーツ功労者顕彰を贈ることを検討していることを明らかにした。またイチロー選手への国民栄誉賞授与をあらためて検討すべきだとの考えを示した。

小泉純一郎首相は閣僚懇談会で「２１日は野球一色だった」と日本代表の活躍をたたえ、杉浦正健法相は「文化勲章と同格のスポーツ勲章を制定してもいいのではないか」と提案した。

小坂文科相は「スポーツ功労者顕彰を贈ることを検討している」と表明。イチロー選手に関し「（過去に）２回、国民栄誉賞を辞退しているが、今回くらいは受けていただけるのではないか」と述べた。

2006年 3月22日 (水) 12:25


功労者顕彰という聞き慣れないのはともかく、イチローへの国民栄誉賞検討である。発言はあの小坂文科相。「２回辞退しているが、今回くらいは受けていただけるのではないか」という物言いに、やんわりと「いい加減こっちの面子も立てろ」的な雰囲気も感じないではないが、しかし「スルツカヤがこけて良かった」の時みたいにミエミエの暴言ではない分だけ、批判が集まることはないのかも知れない。

が、しかし、受けるわけないだろう国民栄誉賞。いや、別にイチロー本人ではないので、今からそんな断定をしてしまって良いのかわからないが。訂正。受けないとは限りません。でも、一体どんな名目で授賞するつもりなのか。首位打者やシーズン安打記録のように、純粋な個人記録の達成を受けて授賞を打診された過去２回ならいざ知らず、今回は団体競技におけるチーム優勝が直接のきっかけである。打撃成績でイチロー上回っている選手もいるわけである。あとＭＶＰ獲った選手もいるわけである。

これが学校の部活として、例えば高校のテニス部が県大会で団体戦優勝した時に、過去、別の個人大会で実績挙げてきたエース級の部員１名だけを「過去の実績も踏まえ」とか言って、個人宛てで校長が表彰したら、部内の雰囲気どうなるのかしらという話である。これが卒業式の段階で表彰とかならまだ解るけど。そういう意味で、今回の小坂発言、荒川選手のときとは一見全く次元が違うようだが、要するに基本的な人情の機微がワカランチンであるという点では、同根の問題に思える。

まあ、現実には、上が国民栄誉賞をどうしても与えたいとなれば、授賞理由にしても、当たり障りのないものを役人が一生懸命考えるのだろうが。でもそれにしたって、既にこうやって発言が出ている瞬間に、どうやったって優勝の尻馬に乗っているの明らかだし。ありきたりな結論だが、どうしてそういう「人」の解らない人物が、教育行政のトップなんかやってるのかとゲンナリ。