夏天故事

日々感じること、考えることを書き連ねていきます。

起源説と韓国

2014-04-14 22:17:31 | é›‘感・その他
法華狼さんの
吉見義明教授をひとことで批判しようとしている池田信夫ブログについてひとこと
にあさんという人からコメントがあって、オレがそれに反論?した。
オレの反論部分をこっちにものっけておく。


ソメイヨシノについて
確かにKBSは済州島から広がっていったといっていますね。
ただしそれは根拠もなしに言いがかり的に言っているのではなく、
A済州島・・・自生している
日本・・・自生地がない(日本で探している状態)
B済州島のソメイヨシノと日本の桜は遺伝的に同じ
という二つの根拠を元にして言っていますね。
で、これに反論する日本側の主張は何でしょうか。KBSの放送では”일본은 자신들의 것이란 주장만 되풀이하고 있습니다.”(日本は自分たちのものだという主張だけを繰り返しています)と述べています。
物事は研究が進んでいけば変わっていくこともあるでしょう。これもそのひとつです。もちろん日本の自生地が発見されれば、韓国の研究者たちも主張を引っ込めたり変えたりするでしょう。
したがってソメイヨシノに対する韓国側の主張を否定するなら、A・Bに対する反論をすればいいだけの話です。
なんにせよ、韓国側からも科学的な根拠を提示している以上、正しいかどうかはあっても「嘘」とは言えませんね。

ですが、問題は科学的にどちらが本当か、ということではありません。
私は韓国のどれだけの人にコンセンサスがあるか、が問題でしょうと言いました。
そして、あさんが示したKBS放送の中にソメイヨシノについて多くの韓国人がどう思っているかを知る手がかりがあります。
映像冒頭でアナウンサーが
“그런데 흔히 벚꽃의 원산지가 일본이라고 알지만 사실은 그렇지 않다고 합니다.”
(ところで一般的に桜の原産地は日本であると知られていますが、実はそうではないというんです)
と言っています。
つまり科学的な結果がどうあれ、韓国においても「一般的には」=多くの韓国人は桜の原産地は「日本だ」と思っているということです。そうでなければわざわざこんな文言は入れません。
そういうわけで、「嫌韓」たちがよく言う、「桜は韓国起源」が韓国人の一般的主張であるかのような主張(以下このような主張を「韓国主張説」とします。)は当たりません。
ついでに、「韓国主張説」のうち桜については、厳密には「桜」ではありませんね。KBSではソメイヨシノにしか言及していませんし、エドヒガンとオオシマザクラは日本の自生種であると言っています。つまり「桜は韓国起源」は「ソメイヨシノの原産地は韓国」といいなおすべきであり、桜そのものについての起源についてはまったく言及していません。これは、相手が言っていないことを捏造しているといわれても仕方ないでしょう。
さらに起源などという言葉も使っていません。「原産地」と「起源」ではまったく意味合いが違います。これらの言い換えは議論の混乱を招くだけでなく、相手の主張を自分の都合の言いように読みかえている証左にほかなりません。

その他の「韓国主張説」について
私は韓国とは20年近くも関わりがありますし、韓国にも4年住んでましたが、ついぞそんなことは聞いたことがない、というものばかりです。「桜」にしてもそうです。そして周りの韓国の友人たちも同様です。
むしろ私は「韓国主張説」を日本のネットから知りました。
あさんはNAVERで質問しろと仰いましたが、これは日本の一般的な主張に関して2chで聞け、ということと同じです。
これだけで「嫌韓」の人たちが言うことがいかに現実に即していないこと=「嫌韓」の人たちの韓国認識が自分の脳内でしか醸成されていないことがよくわかりますね。
そして、そのような認識の上であさんの表現を借りれば

「韓国の文化修正主義者?(桜・剣道・侍・茶道等は韓国起源であるとか、中国の端午の節句や活版印刷技術は韓国起源であるとか)の存在が、韓国の主張のあれもこれも嘘なのではないか、と素人目に」結論付けているわけです。

これって、正しい姿勢とは言えませんよね。

あ、ついでにオリンピックなんて見なかったので閉会式のことは知りません。