中国(社会)

2018/12/18

中国=異形の大国/天文学的な所得格差/蔓延る人身売買


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今日は、米国と覇権を争う構えを見せている中国の「身の程知らず」の現状について書きたい。

近年、躍進著しい中国だが、その実態は脆弱で、深刻な内部矛盾を抱えていることが解る。
共同通信によると、中国都市部の最富裕層(上位5%)と最貧困層(下位5%)の世帯年収を比較したところ242倍もの格差が存在し、格差の幅も急速に拡大していることが3日、北京大学の調査で判明した--と言う。
この報道は2013/08/03のもので少し古いが、実情はさらに悪化しているとみてよい。

中国には都市戸籍と農民戸籍があり、6割が農民戸籍だ。
農村では稼ぎが少ないため、その農民戸籍の者の多くが都市部に出稼ぎに来る。
いわゆる「農民工」と呼ばれる出稼ぎ労働者だが、彼らは農民戸籍のままなので都市住民と同じ社会保障は受けられない。
しかも都市部では非合法の存在なので賃金は安く、生活環境も劣悪である。
つまり万人が平等であるはずの共産主義国家中国で、極めて不合理な階層差別、地域差別がまかり通っているのである。

所得上位者と下位者の天文学的格差、都市住民と農村住民の制度的差別と出稼ぎ農民に対する非合理な仕打ち。
この現実のどこが「万人が平等であるはずの共産主義社会」なのだ?
まるで100年以上前の、弱肉強食の資本主義社会と同じではないか!
都市と農村の格差、都市内部の格差、この絶望的状況が解消されない限り中国の民主化はない。
逆の言い方をすれば、一党独裁をやめた途端、あるいは警察国家体制を民主化した途端、国民の暴動が頻発し、私腹を肥やし続けた共産党官僚は血祭りにあげられるだろう。

China_kakusa
       データは2010年のものだが、豊かな沿岸部と貧しい内陸部の格差がよく解る。

中国の人口は13億人だが農民戸籍を持つ者が9億人、都市戸籍が4億人である。
農民戸籍が圧倒的に多い。
そして農民は圧倒的に貧しい。
農民は格差社会の底辺にいる。
中国の奇跡の成長の恩恵を受けたのは13億人中の4億人でしかないのだ。(2013/06/10 JBpressより抜粋)

しかも、改革開放で市場経済が導入されて以来、格差は急速に拡大している。
貧富の格差という本来なら資本主義社会で問題視される事象が、万人が平等であるはずの共産主義国家=中国においてさらに深刻化しているのだ。
この矛盾がさらに続けば、「貧者のための国家」で「貧者による反乱」が起きる可能性が極めて高い。
だから共産党幹部は私腹を肥やし、家族を海外に住まわせる。
共産党の庇護下で異様な膨張を続ける中国企業も同様である。
華為技術(ファーウェイ)の末娘などは、パリの社交界の常連だ。

Annabelballerina2              ファーウェイ(華為技術)一族の末娘=Annabel Yao。今年11月、パリの舞踏会にて

財閥の娘がパリの社交界でもてはやされている時に、一方で不自由な躰で物乞いをしている子供が街頭にいる。
中国では人身売買を目的とした子どもの誘拐事件が後を絶たない。
中国メディアによると、誘拐などで行方不明になる子どもは年間約20 万人に上るとの指摘もある。(2018年08月06日 西日本新聞)
そして、誘拐された子供たちは、未だに人力に頼る農家に売られたり、肢体を不自由にされ(手足を切られ)乞食をさせられる。

Kojiki           憐れみを買うために手足を切断され乞食をさせられる子供。

さらに言えば、中国の奥地や少数民族の居住地には、未だに洞窟生活をしている人々がたくさんいる。
もちろんガスも水道も電気もない。
住民たちの多くは、農業とわずかな家畜の飼育で生計を立てている。
まさに前近代的な社会が世界第2位の超大国であり、平等が国是であるはずの現代中国に存在するのだ。
この事実だけでも、中国共産党による統治が欺瞞に満ちたものであることがよく解る。


Doukutu_mura
                   中国の秘境「洞窟村」 

中国=異形の大国が陥る闇と絶望!

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2018/12/12

ファーウェイ(華為技術)一族の末娘=Annabel Yao


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ファーウェイ(華為技術)一族の末娘=Annabel Yao。
画像は今年11月、パリの舞踏会にて...
中国は共産主義、万民平等じゃないのか?

Annabelballerina

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2018/12/11

官民一体で世界侵略を進める中国を許してはならない!


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カナダの司法当局は12月5日、ファーウェイ(華為技術)の創業者の娘で副会長のCFO(最高財務責任者)を務める孟晩舟容疑者を、同月1日にバンクーバーで逮捕したと発表した。
米国メディアによると、孟容疑者の逮捕は米国当局の要請に基づくもので、ファーウェイ(華為技術)が米国の対イラン制裁に違反した疑いがあるとして、米国への身柄引き渡しを求めているとのことである。

以下は、外交評論家でキャノングローバル戦略研究所研究主幹でもある宮家邦彦氏による当該事件の背景と本質である。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月7日放送)に外交評論家・キャノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。ファーウェイのCFO・孟晩舟がカナダで逮捕されたことについて解説した。

~中略~

飯田)ファーウェイの幹部が逮捕された衝撃は「ファーウェイショック」となって、アジアを中心に世界の株式市場に影響が出ています。このファーウェイはスマホや携帯電話の基地局などの通信製品で、強いブランド力を持つという中国の代表企業です。スマホの世界シェアはアメリカのアップルを抜いて、韓国のサムスン電子に次ぐ2位につけています。創業およそ30年の民営企業で、170カ国地域以上で業務を展開しているということです。昨日は株が大幅に下がりました。

宮家)一般論しかいまは言えませんが、この会社は札付きの会社だと思っています。中国のこの種の会社というものは、中国政府と協力するか、もしくはその支援を受けていないとここまで大きくはなりません。たしかに国営ではなく民営であることは事実ですが、創業者は軍人です。アメリカが中国政府に対して怒っているのは、「お前ら、諜報機関を使ってアメリカ民間企業の情報を全部抜き取って、それを諜報機関だけで使うのならばともかく、中国の民間企業に横流しして強化しているではないか。それはルール違反だ」ということなのですよ。その典型例の可能性がこのファーウェイにあるのです。
よく言われるのは、企業の通信機器に1つ小さなチップが入っていて、そのチップから流れている情報が全部、中国側に抜かれている可能性があるということです。それは単に個人情報の漏洩ではなく、国家安全保障の問題でもある。たまたま米中の貿易戦争があって、先日は米中の首脳会談があり、そのタイミングで逮捕されているから、貿易問題ではないかと思われる人もいるかもしれませんが、もっと根が深い問題です。

~後略~

ファーウェイのCFOが逮捕された本当の理由
12/10(月) 7:11配信  ニッポン放送

赤字は筆者~

Farway

簡潔に言えば、中国は官民一体となって米国政府及び米国企業の極秘情報や技術を秘密裏に盗んでいるということだ。
忘れてはならないのは、中国は独裁国家であり、中国共産党がすべてを支配しているという現実だ。
「ファーウェイ(華為技術)は民間企業」と言うが、中国では為替も株価も国家の管理下に置かれている。
企業も同様だ。
民間企業が中国共産党の意向に反すれば、たちまち潰される。
したがって、ファーウェイ(華為技術)を初めとする中国の基幹産業は、中国共産党と表裏一体とみなすべきなのだ。

米国は今回、イランとの違法取引でファーウェイ(華為技術)のNo.2(創業者の娘)を逮捕したが、これは別件であって、本丸はファーウェイ(華為技術)の米国からの排除なのだ。
この米国の方針に日本政府をはじめ豪州、ニュージーランド、カナダ、英国なども歩調を合わせようとしている。
さらに読売新聞によると、NTTドコモやソフトバンクも今回の件を受け、5Gに関するファーウェイ(華為技術)との実証実験を取りやめ、KDDI((au)はそもそも実証実験と縁がないという。

国益のためには既成秩序の破壊もいとわず、官民一体となって世界侵略を進める中国を許してはならない!

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2018/11/13

まさに成金の悪趣味。


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【AFP=時事】中国の裕福なインターネットユーザーの間で、自分が所有する高級品を道路にばらまき、それらと共に路上に伏せるように横たわる自身の姿をネットに投稿することが流行している。
2018/10/28 20:57

まさに成金の悪趣味。
文革で儒教を排斥した中国は、改革開放で共産主義からも逸脱した。
残されたのは拝金主義と言う名の怪物!


China_2


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2015/05/10

中国・人民元紙幣の顔は未だに大虐殺者=毛沢東

中国の人民元紙幣は、未だに毛沢東の肖像画で飾られている。
毛が発動した1960年代の文化大革命の死者は、実数は現在もはっきりしないが、下限で400万人、上限で1000万人とされている。
このほかにも50年代に毛の推進した大躍進政策で、下限で2000万人、上限で5000万人もの餓死者を出した。
つまり毛沢東は、少なくとも2400万人以上(最大で6000万人)の自国民を死に至らしめたことになる。
が、中国共産党(中共)は「毛は誤りもあったが功績の方が大きい」とし、未だに国父として崇めている。
その典型的な例が人民元紙幣の肖像画だ。

なぜ中共は、毛沢東の権威に未だに依存するのか?
それは、彼らの歴史が偽造されているからだ。

中共が中国を独裁支配する根拠が二つある。
一つは、中共の指導下で経済が成長し、国民生活が年々豊かになっているということ。
もう一つは、中共が日本帝国主義に勝利し、統一中国を再建したということ。
要するに、中共なくしては今の中国はありえなかった、と言う論法だ。

が、これは虚構である。
国民生活が以前より豊かになっていることに異論はない。
しかし、共産主義の基本的理念である「平等」ははるか遠くにかすんでしまった。
眼の前にあるのは底なしの腐敗だ。
また、日本帝国主義に勝利したのは中共ではない。
勝利したのはアメリカ帝国主義だ。
百歩譲っても、勝者は中国国民党であり中共ではない。
中共(八路軍)は日本軍と国民党軍に挟撃され、逃げ回っていただけではないか。

にもかかわらず、中共は最終的に勝利した。
それは日本の無条件降伏後、満州を占領したソ連軍の強力な支援を得たからだ。
にもかかわらず中共は、自らの独裁支配を正統化するために「中共が日本帝国主義に勝利し、統一中国を再建した」というプロパガンダを譲ろうとはしない。

中共独裁体制は、常に崩壊の危機と背中合わせである。
外にはアメリカ帝国主義と言う超大国がそびえている。
内では格差が絶望的なまでに拡大し、巨額の賄賂をため込んで海外に逃亡する裸官(腐敗官僚)が後を絶たない。
上部構造が共産党独裁で、下部構造が市場経済と言う歪な中共体制は今、軋んでいる。
だから愛国心を煽り、外へと膨張して周辺国との軋轢を引き起こす。
こんな中共にとって、もう信仰に近い毛沢東崇拝は、何ものにも変えがたい強い味方なのである。

確かに毛の下で何千万人も死んだ。
が、農奴状態で、常に戦火に怯え、学問などまったく無縁だった中国の民衆にとって、農奴から解放し、戦火を終息させた毛沢東は未だに英雄であり、建国の父なのだ。

だから中共は永遠に毛沢東に依拠せざるを得ない。
これが数千万人の自国民を殺した毛を、人民元紙幣に飾る理由である。

こんな中共が支配する中国に毅然と対応する安倍総理は、それだけで十分評価に値する。

Mao


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2012/11/14

倒壊した超近代的な橋に見る水ぶくれ中国の実体

このブログでは、これまで中国における底なしの腐敗について何度も言及してきた。
その一例が、昨年6月11日に紹介した完成間際の超高級マンションの倒壊だった。

Chaina_mansion_houkai_2

それにしても見事な倒壊ぶりである。
基礎部分から丸ごとひっくり返っている。
このマンションの売り出し時の価格は、12000元~13000元/㎡≒167000円~181000円/㎡、倒壊時(2009年6月27日)は17000元~18000元/㎡≒237000円~250000円/㎡にまで上昇していた。
これを我が国の3LDK80㎡に当てはめると、1900万円~2000万円になる。
中国の中間層の所得を勘案すれば、感覚としては“億ション”と言ってもよいだろう。
その“億ション”でも、施工レベルはこの程度なのだ。

こういう驚愕すべき手抜き工事が横行するのは、業者と行政当局が癒着しているからだ。
業者は多額の賄賂を当局に提供し、その分を手抜きで補う。
当局は賄賂の見返りとして、その手抜きを黙認する。
今の中国では、このようなことが日常的にまかり通っている。

私は、この時、やがて公共事業でも同じことが起きるはずだと指摘したが、この私の予測は見事に的中した。

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下は、開通から1年も経過していないのに倒壊した超近代的な橋の画像である。

China_bridge2

China_bridge

以下は、倒壊を報じる共同通信のニュース。

中国メディアによると、中国黒竜江省ハルビン市の「陽明灘大橋」が24日朝に崩壊し、大型トラック4台が落下、3人が死亡、5人が負傷した。

橋は約19億元(約235億円)を投入して建設され、2011年11月に開通したばかり。当局は事故の原因を調べている。

インターネット上には「安全性の審査はどうなっているんだ」「官僚の腐敗が招いた事故」などと批判が殺到している。(共同)

中国で橋が崩壊 8人死傷 開通1年足らず ネットで批判殺到 2012/08/24

約19億元(約235億円)を投入して建設された橋が1年足らずで崩壊。
インターネット上には「安全性の審査はどうなっているんだ」「官僚の腐敗が招いた事故」などと批判が殺到している、と言うが当然だろう。
しかし、批判が殺到しても、また同じようなことが起きる、間違いなく。
なぜなら、この事故は過失によって引き起こされたものではなく、意図的な手抜きによるものであることは疑いないからだ。
つまり、現代中国が抱える構造的な問題が、開通1年足らずの橋の崩壊という形で表出したのである。

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昨年も倒壊とまではいかないが、開通後半年で使い物にならなくなった高速道路のニュースが報じられている。

China_highway2

甘粛省の天定高速道路では、約30キロメートルにわたって穴、割れ目、陥没が多数発生し、高速道路としての機能を果たせなくなった。
全長235キロの建設に87億元(約1040億円)が注ぎ込まれたという。

87億元(約1040億円)の成果がこれである。
誰が見ても、どう考えても「手抜き工事」としか思えないが、担当者は大まじめに反論を試みている。

天定高速道路プロジェクト弁公室の張志勇常務副主任は、
「建設資材はチェックしたが、すべて合格品だった」
ただし、
「大部分は基準すれすれの合格品だった。累積効果により一連の問題が出たのだろう」
と弁明。

担当者が臆面もなくこういう弁明をするところが凄い、と言うか常軌を逸している。

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胡錦濤は、今月に開催された第18回中国共産党大会で、
「一部では腐敗現象が次々と起きている。我々はこうした問題を重視して真剣に解決しなければならない」
と決意表明した。
が、最高指導部の政治局常務委員クラスでも巨額の不正蓄財を行い、資金を海外に不正送金し、しかも家族を海外に住まわせている。
つまりトップが、現体制はいつ崩壊するか分からないと認識しているのだ。

こういう国、こういう社会では、小役人や小金持ちが上に倣って不正を働くのは当たり前であり、胡錦濤が本気で解決する気があるのなら、まず最高指導部自らが襟を正さなければならない。
が、現実は、胡錦濤が科学的発展観を打ち出してから9年以上が経過するのに、事態は一向に改善される気配がない。

要するに、今の中国社会では不正を働くことが正常であり、それに異を唱える方が異常なのだ。
だから「建設資材はチェックしたが、すべて合格品だった」「(ただし、)大部分は基準すれすれの合格品だった。累積効果により一連の問題が出たのだろう」というような信じがたい厚顔無恥の弁明が飛び出すのだ。

中共指導部は、今回の共産党大会で、
「2020年までにGDPと国民の平均所得を2010年に比べて2倍にする」
という新たな目標を掲げた。
が、手抜きと不正が当たり前のように横行するGDPなど、いつ崩壊してもおかしくない。

我々は、水ぶくれ中国の実体を直視しなければならない。

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2012/10/11

「かたつむりの家」に見る中国中間層の悲哀
日常をも蝕む底なしの腐敗と堕落

私は基本的に本を読まない。
理由は時間がないのと、読みたいと思う本が少ないからだ。
だから知り合いから頼まれた本くらいしか読まない。
もちろん昔はよく読んだ。
小学校低学年から30代くらいまでは何でも読んだ。
小説、ノンフィクション、哲学書、社会科学、童話、伝記等々。

今は別に本を読まなくても影響はない。
新聞は毎日隅々まで読むし、TVニュースは欠かさず見る、ネットサーフィンもしょっちゅうやる―今のところこれで十分である。
ところが、そんな私が気合を入れて読んだ本がある。
編集者の紹介だったせいもあるが、その「BOOK」データベースを読んで興味をそそられた。

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                  上海、かたつむりの家
                  六六 (著), 青樹 明子 (翻訳)
                  価格:¥ 1,995
                  プレジデント社 (2012/8/30)

本は北京の放送局でテレビ化され大ヒットしたそうだ。
が、その後の上海での放送は突然中断された。
なぜか?
前代未聞の出来事に、中国人たちはこう囁き合っていた。
「内容があまりに事実だからね(太事実了)」

私たちは報道で見る中国人しか知らない。
そこではそのほとんどが「反日」の愛国者である。
が、実際はそうではない。
私は、香港の活動家が尖閣諸島に上陸した日、香港ではその行為を支持する集会より「ドラえもん祭り」に圧倒的多数の市民が押し寄せていた事実を知って、ちょっと意外で少しだけほっとした。
日本でも政治的、社会的出来事に関心の高い層は声がでかいが、そうではない層は声が小さく(あるいは無言で)、そして彼らの方が多数派なのだ。
私たちは、この現実を忘れてはならない。
日本でも原発反対派は声がでかく、報道だけだと国民の多くが反対派に思えるが、実際はそうではないのと同じ現実が中国にもあるのだ。

Amazonの内容紹介に

本書『上海、かたつむりの家』は、大都市・上海で生きる男女4人の可笑しくも切ない夢と現実、希望と挫折の物語です。
貧富の拡大、拝金主義、土地の高騰、住宅問題、官僚の汚職、不倫・愛人問題、ローン地獄……など、
普段のニュース報道ではなかなか見えてこない現代中国の都市──上海──で暮らす中国人の苦悩が赤裸々に描かれています。

とあるが、そのとおりである。
翻訳もよくできていて、読んでいて飽きない。
価格が高いのが難点だが皆さんに一読をお勧めする。

日本の中間層も、高度成長時代はマイホームが夢で、次が3C(カー・クーラー・カラーテレビ)だったが、今の中国も全く同じである。
違うのは報道の自由がなく、政治が限りなく腐敗堕落し、社会的格差が絶望的なまでに大きいことだ。
この本を読むと、中共のプロパガンダの向こうにある中国社会の実際の一端が見えてくる。
小遣いに余裕のある方は是非読んでほしい。

なお、「蝸居」は直訳で「カタツムリの家」(カタツムリの殻)だが、現地では猫の額ほどの狭い家を意味する。

平成24年10月11日 坂 眞

【追記】
やはり中国の崩壊は近い。
痛感する。

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2012/03/21

極限にまで達し始めた中国社会のモラル喪失

昨日、父親の思い出話の一つとして、中国軍(国民党軍)がいかに残虐だったかに言及した。
その残虐ぶりは半端じゃなくてね。
捕虜の両手足を切り落とすなんて当たり前。
相手が民間人(非戦闘員)でもお構いなし。
それは、戦前の1937年7月に起きた通州事件や戦後の1947年2月におきた228事件を見れば容易に分る。
参照1:通州大虐殺:中国の戦争犯罪 2005/06/13
参照2:台湾独立運動の源流 228革命 2005/06/30

そもそも、「生きて虜囚の辱を受けず」という戦陣訓の有名な一節は、日清戦争の時、日本兵が捕虜になると、あらゆる残虐な方法で苦しめられたうえに殺されたことに由来する。
清軍(中国軍)は、日本人捕虜の手や足を切り、首を切り、睾丸を抜き、男根を切り取り、胸部を割って石を詰めるなどした。
このため日本軍の第一軍司令官であった山縣有朋は、「敵の生捕りする所となるべからず、むしろ潔く一死を遂げ、以って日本男子の名誉を全うすべし」と言わざるを得なかったのだ。
「生きて虜囚の辱めを受けず」とは、単に死ぬまで戦えという意味だけではないのである。
もちろん清軍が国民党軍になっても中国軍の本質はまったく変わらない。
それを証明しているのが通州事件や228事件における国民党軍の残虐非道な行いである。

China_photos     捕虜の首を木の枠で固定して吊るし、餓死するまでそのまま放置する中国軍(1937年 上海)

ところで、なぜ中国兵は残虐なのか?
しかも、敵に対してだけではなく自国民に対しても同様に残虐非道である。
これは清軍は皇帝の軍であり、国民党軍は国民党の軍だったからである。
つまり、清軍も国民党軍も「国家の軍」ではなく皇帝の私兵、国民党の私兵だったのだ。
だから自国民を掠奪し、強姦し、殺害しても何とも思わない。
ましてや相手が敵兵であり、敵国民であればなおさらだった。

もちろん当時の中国の文化レベルや民度も大いに影響している。
法律がなきに等しい社会、あってもまったく通用しない社会、「法治」ではなく「人治」だから権力者はやりたい放題。
警察も兵士も権力者に右に倣え。
自国民を掠奪し、強姦し、殺害するのも当たり前。

これは今の中国も基本的には変わらない。
軍も警察(公安)も行政も裁判所も、すべては中国共産党(中共)に帰属するのであって国家ではない。
だから、共産党幹部やその子弟、及び警察や行政当局者による信じがたい人権侵害が横行する。
そして、それは中国社会において何ら不思議ではないことになる。

以下のニュースは、まさに信じがたい出来事だが、これがあの国の現実なのだ。

中国東部の安徽省亳州で、暴漢に襲われて倒れていた女子高生を、警察が死んだ浮浪者と判断。生きたまま田んぼに捨てられる事件が起きた。中国では昨秋、ひき逃げされた女児が見捨てられたまま死亡する事件が起きており、再び大きな衝撃が走っている。

女子高生が襲われたのは今月11日夜。地元メディアによると、学校で大学受験の模擬試験を受けた後、帰宅途中だった。12日夕、衣服が乱れ、血を流して溝に倒れている女子高生を村民が発見し、110番通報。女子高生は生きていたが、現場に来た警官は凍死した浮浪者と判断し、救急車も呼ばず、地元政府に「遺体運搬車で運ぶように」と連絡した。現場では「まだ息があるんじゃないか」という村民もいたという。

その後、地元政府が手配した運搬車の運転手は女子高生を、10キロ弱離れた別の村の田んぼに捨てた。13日午前10時ごろ、村民が女子高生を見つけて救急車を呼んだ。村の警察の調べで後頭部を鈍器で殴られたことや、身元が判明。女子高生は倒れてから、気温が0度近くまで下がる屋外に計2日間も放置され、危険な状態が続いていたが、峠は越えたという。

中国警察、息のある女子高生を「凍死」 業者が田に遺棄 (朝日新聞)

暴漢に襲われて倒れていた女子高生を、警察が死んだ浮浪者と勘違いするか?
現場では「まだ息があるんじゃないか」という声があがっているのに「遺体運搬車で運ぶように」と指示するか?
地元政府から指示された運搬車の運転手が女子高生を、10キロ弱離れた別の村の田んぼに捨てるか?
「再び大きな衝撃が走っている」どころじゃないだろう?
が、これが人民の党=中国共産党が支配する国の実態なのだ。

私利私欲の塊、人間らしさのカケラもない。
それを党幹部や行政当局者、警察、軍人が率先垂範するのだからこの国とその国民は救われない。
私は、中共体制は経済的矛盾が原因で崩壊すると考えているが、案外、社会的モラルの喪失が極限にまで進むことで自壊し始めるかもしれないと思うようにもなった。

こんな国と「東アジア共同体」?
バカ=民主党に付ける薬はないな。
こんな国や国民に「旧日本軍は残虐だった」なんて言われたくない。

参照:第二次上海事変における中国人による日本人捕虜の残虐処刑

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2011/12/08

中国援助の橋 崩壊! 原発は大丈夫か?

最初、以下の記事を読んだ時、インドネシアも中国と同じかぁ…と思った。
先月27日のことだ。

ロイター通信などによると、インドネシアの東カリマンタン州で26日、長さ約700メートルの橋が崩落、少なくとも4人が死亡、数十人が負傷した。当局は27日も救助活動を継続、崩落の原因を調査している。

ロイターなどによると、死者の中には6カ月の乳児も含まれているという。これまでに約40人が救助された。

目撃者は「みんな叫んでいた。パニックになりながらも、岸まで泳いで助かった人がいる」と証言。バスやバイクも川に転落したという。(共同)

橋が崩落4人死亡 インドネシアで数十人負傷

Houraku

橋が古かったのか?
メンテナンスを怠っていたのか?
等々考えたが、しょせん途上国、こんなもんだろう、くらいに受け止めた。

ところが、数日前、思わぬところで真実を知った。
「インドネシア 橋 崩落」で検索したところ次の記事に出会ったのだ。

【11月28日 AFP】(一部更新)インドネシア・東カリマンタン(East Kalimantan)州サマリンダ(Samarinda)で26日、同国内最長のクタイ・カルタネガラ(Kutai Kartanegara)橋が崩落する事故があり、当局者がAFPに語ったところによると、これまでに少なくとも10人の死亡が確認された。33人以上が行方不明という。

マハカム(Mahakam)川にかかる全長720メートルのクタイ・カルタネガラ橋は、インドネシア国内最長の橋で、2002年に中国の支援を受けて建設された。米サンフランシスコ(San Francisco)のゴールデンゲートブリッジ(Golden Gate Bridge)を模したデザインとなっている。

目撃者の話によると、橋は大きな衝撃音とともに崩れ始め、上を走行していた車両や路線バス、オートバイなどが川に投げ出された。必死で川岸まで泳ぎ着いた生存者もいるが、水中で崩壊したがれきの下敷きになったままの人々もいるとみられる。

スシロ・バンバン・ユドヨノ(Susilo Bambang Yudhoyono)大統領は、事故原因の調査を命じた。崩壊原因は現時点では不明だが、事故当時は鋼鉄ケーブルの修理中で、災害管理当局によるとこのケーブルが切れたことが事故に関連している可能性があるという。

マハカム川は同州で最長の河川で、州内のテンガロン(Tenggarong)とテンガロン・セベラン(Tenggarong Seberang)を結ぶ交通路でもある。(c)AFP

720メートルの橋崩落、死者・行方不明者40人超 インドネシア

Houraku2

なんと崩落した橋は中国が建設していたのだ。
あぁやっぱり。
すごく納得するとともに怒りがこみ上げてきた。
築9年の橋でケーブルが切れるか?
サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを模しているというから、見栄えだけは立派なのだが中身はスカスカという、まさに中国が造った橋にふさわしい出来栄えだ。

設計に欠陥があったとも思えるが、おそらく手抜きか建設資材の不良が原因だろう。
しかし、欠陥品を海外にまで持ち込んでほしくないよな。
完成間近の橋が突然崩落する、同じく高級高層マンションが土台ごとひっくり返る、1000億円かけた高速道路が半年で走行不能、中国で何があろうと驚かないし、それで中国国民に被害が出ても同情する気も失せてきた。
新幹線をぱくった高速鉄道の事故も同じだ。
が、今回は海外にまでそれを持ち込んだ、という点で改めて怒りを感じる。

フィナンシャル・タイムズによると、中国の2009~10年の途上国向け融資額は少なくとも1100億ドルで、なんと世界銀行の1003億ドルを上回ったという。
つい最近まで中国は自らを途上国と称し、世界銀行やアジア開発銀行から巨額の低利融資を受けていた。
1日1ドル以下で生活している自国民が1億人以上いる、というのがその理由だった。

世界銀行もアジア開発銀行も、つまり欧米も日本も甘いよな、ほんとうに。
中国は援助を受けながら、逆に自らはアフリカや南アジアを中心に巨額の援助を実行し、資源をかき集めてきた。
有人宇宙船を飛ばしながら、どこが「途上国」というのだ。
にもかかわらず世界銀行は、今後5年間の中国向け融資規模を年間15億ドルに維持するという。
2011年6月30日現在、世界銀行の中国向けの融資約束は491.5億ドルにのぼり、融資先のプロジェクトは337件、実行中は73件。(朝日新聞
日本は世界銀行の第2位の出資国である。
もう少し中国向け融資を考え直してほしいものだ。

ところで、中国では13基(総設備容量は1080万kW)の原子炉が稼働中で、建設中、あるいは計画中のものは計70基にのぼる。
そして2050年までに230基(3億2400万kW)まで増やし、世界最大の原発大国となる計画だという。
この事実、読者の皆さんは怖くないだろうか?
私は恐怖を覚える。
架橋後間もない橋や完成間近の高層マンションが崩壊する、高速道路や高速鉄道が欠陥工事で使用不能になる、これはまだ被害が少ない。
が、原発事故はそうはいかない。

Genpatu

中国内でも「人材不足」と「品質問題」を危惧する声があがっているという。
原子炉はお得意のパクリである。
私は近い将来、中国で深刻な原発事故が起きるに違いない、と憂慮している。

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makotoban

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2011/10/25

中国の道徳崩壊は毛沢東の神格化にあり

しかし酷いニュースだった。
私は中国ウォッチャーで、人民網や博訊新聞網、Searchina、Record Chinaなどをよく読んでいる。
すると、ビックリするような情報によく出くわす。
中には「今の時代にこんなことってあり?」と考え込んでしまうような無残極まりないものもある。
が、今回の事件はさすがに酷すぎる。

今月13日、広東省仏山市で、2歳の少女・悦悦ちゃんがひき逃げ事故の犠牲になった。
事故を起こした車は、悦悦ちゃんにぶつかったことに気がつきながらそのまま走り去った。
で、その際、後輪で再び少女を轢いた。

その後、7分間に18人もの通行人が通り過ぎたが、誰も少女を助けようとはしなかった。
その間に別の車がもう一度、悦悦ちゃんを轢いた。
事故後、悦悦ちゃんは集中治療室(ICU)で治療を受けたが、死亡した。

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この事件は日本のメディアでも大々的に取り上げられた。
超大国への道を驀進する現代中国の負の部分を象徴する事件として。
もちろん事件は中国国内でも大きな注目を集めた。
そして、ネットの調査によると、中国人の80%が「中国社会の道徳は大きく後退した」と感じていることが明らかとなった。

「礼儀の国」中国でなぜ道徳が失われてしまったのか?
ネットでは、「拝金主義の蔓延が原因」との回答が44%を集め、最多となった。
続いて32%の「刑罰が軽すぎる」が2位となっている。

「礼儀の国」中国―というネット調査の前置きは噴飯ものだが、この事件はさすがに衝撃だったようだ。
下の映像を見れば、それも納得がいく。
よちよち歩きの幼子を車で轢き、いったん停止しながら、何食わぬ風で走り去る車。
血を流しながらもがいている子に、一瞥もくれずに、あるいは覗き込みながら通り過ぎる人たち。
そして転がったゴミでも轢くようにして走り去る2台目の車。
もう狂った社会としか言いようがない。

中国では、防犯カメラに映った人々のあまりの「無関心ぶり」に衝撃が走っている。

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正直、私は衝撃を受けた。
人々の冷たさにではない。
2歳の幼子の命が、こういう形でいとも簡単に奪われる光景に対してだ。
これは何なのか?
日本では絶対にありえないことが当たり前のように目の前に広がっている。

それは「拝金主義の蔓延」のせいではない。
「刑罰が軽すぎる」はもっと違う。
おそらく、人の命は羽毛より軽いとされる中国人の価値観が影響している。
そして、他人にかかわるとロクなことがないという中国社会の現実を反映している。

日本では、助けてくれた人を加害者呼ばわりして警察に突き出したり、慰謝料を請求したりすることはまずないが、中国ではそういうことが間々ある。
転んだ老婆を助けた若者が、その老婆に「突き飛ばされた」と訴えられて損害賠償を払わされたという信じられない事件も起きている。
他人の善意を逆手にとって自らが利益を得ようとする輩が、かなりの割合でいるのだ。
それを可能にしているのが、正義とは無縁の警察と公正という言葉が存在しない司法である。

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中国は有史以来、法治の経験がない。
人治の連続である。
日本は、少なくとも100年以上の法治を積み重ねてきた。
だから、たとえ総理大臣の子どもであっても犯罪を犯せば逮捕され裁判で裁かれる。
が、中国はそうではない。

昨年、中国のネットをもっとも騒がせた名前は何か?
それは「李剛」である。
河北省保定市で起こった「李剛事件」。
高級外車を運転する若者が河北大学構内で女性2人を撥ねた。
1人は死亡、もう1人は重傷。
にもかかわらず若者は、平然と走り去ろうとした。
しかし、居合わせた河北大学の学生や警備員に取り囲まれて逃走を断念。
そこで若者が発した言葉が、「できるものなら訴えてみろ!オレの親父は李剛だぞ!」である。

「俺の親父・李剛」は保定市の公安局副局長。
公安局は警察に相当する。
つまり若者の父親「李剛」は、保定市警察のNo.2だったのだ。

李啓銘(22歳)。
下された判決は懲役6年。
前途有為な女子大生1人を死なせ、1人に重傷を負わせた。
しかも李啓銘は飲酒運転だった。
それでもたった懲役6年。
数年前までドロボーでも死刑が適用される国だったのに。

李啓銘はこれまでも、おそらく「オレの親父は李剛だぞ!」で数多くの無法行為を見逃されてきたに違いない。
それだけ警察は、正義とは無縁なのだ。
そして懲役6年に、公正さに欠ける司法の実態が透けて見える。
なお、親父の李剛は保定市内に5軒もの家を所有しているという。

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Maosihei

皆さんは、日本人には想像もできない中国人の自己中心ぶりと、その人命軽視について、それが中国の歴史であり伝統である、と思うかもしれない。
が、文化大革命(文革)を経験した人の話を読んでいると、その歴史と伝統が毛沢東の時代にさらに酷くなったと感じる。

文革では「反革命分子」を摘発するために密告が奨励された。
あるときは誤解で、あるいは妬みと嫉みで告発される。
告発されたら市中引き回しの上、よくて矯正所送り、処刑されることも珍しくなかった。

いつ、誰から密告されるか分からない社会、それは隣人かも知れない、同僚かも知れない、そう思ったら他人など一切信用できなくなる。
そういう時代が10年以上続いた。
いや、もっと前の大躍進の時代からそうだった。

だから中国人は本当のことを言わなくなった。
ウソと分かっていても、自己防衛のためにそれに追随した。
そして他人を信用しない、他人と深く付き合わない。
この毛沢東の支配下で確立された風土が清算されないまま今に至っているのだ。

文革で死んだ中国人は400万人とも1000万人と言われ、いまだにはっきりしない。
中共当局が文革と毛沢東をタブーにしているからだ。
つまり中国社会は市場経済に転換したものの、政治的には毛沢東時代の体制が基本的に継続されているということだ。
本当のことを言ってはならない社会、他人を信用してはならない社会。

毛沢東は1950年代の大躍進で2000万人を死に追いやった。
文革と合わせれば2400万~3000万人になる。
通常であれば、弟子であったカンボジアのポルポトのように大虐殺の首謀者として断罪されるのが当たり前である。
ところが天安門広場には未だに毛沢東の巨大な肖像画が掲げられている。
人民元も毛沢東だ。

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今の中国は虚構の上に成り立っている。
中国共産党が中国を解放したという神話、毛沢東は革命と解放の父であるという神話、中国は常に東アジアの超大国であったという神話。
巨大なウソの上に成り立っている国家と、それに依拠する支配層。
不正と腐敗が社会の隅々にまで蔓延るのも無理はない。

私は、中国社会の道徳崩壊は毛沢東の神格化と中共による支配が根本にある、と思っている。

参照:80%が「中国社会の道徳は後退した」と回答=少女ひき逃げ放置事件

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