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大そうじへの備え
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私のクリニックには、外国人の患者さんがよく来られます。国によって医療が異なりますので、言葉の問題と共に、それは気を使います。 先日の、ある東南アジアからご夫婦で日本に来られている方。妊娠なさいましたが、稽留流産になってしまいました。妊娠が途中でストップしてしまうのですね。昔だったら出血が始まって、ああ、流産だとわかるのですが、今では超音波エコーで分かります。自然に流産をするのを待つには、少し大きく、手術が必要と判断しました。ご夫妻に説明をすると、 「手術でなく、薬で対処できませんか?」と言われました。いわゆる中絶薬ですね。「日本では、それは認められていないのです」とお答えしました。驚かれましたが、仕方ありません。手術をすることにしました。以前帝王切開をされていて、そのために子宮が腹壁に癒着をしていて、なかなか難しい手術でした。ああ、こんな方こそ、薬で出来たらいいのにと手術をしながら、痛感し
フローレンスの特別養子縁組支援への寄付の募集は、「虐待防止」という名目で、色々な赤ちゃんの写真と共に、一日のうち何度も何度もフェイブック上に掲載されます。親しい人の名前と共に。名前を使われている人には知らされないままに。 確かに、NPOの活動は資金集めがなかなか大変であることは分かっています。で、フローレンスの会計です。フローレンスが公表しているこのような図表だけでなく、数字を羅列してあるのもしっかり見ました。 うわあ、昨年度の収益は26億円をこえています。寄付金は1.7億円と。 数字と違う。私が見る数字では、一番多いのは、事業収益ではなく、受け取り助成金が14億6千5百万円なのですが。国庫等から、こんなに助成金が支払われています。 そして、事業収益。赤ちゃん縁組事業収益が725万円と。うん?赤ちゃんの特別養子縁組でも収益を?と。そして、ここに行きつきました。 これを見て驚きました。特別養
私が講演等を行う時に、もっとも気をつけているのは、ここにも当事者の方がいるかもしれないという事です。これは、HIVのボランティアで頑張っている時、特に厳しく問われたことです。私が話すことによって、傷つく人がいては絶対にいけないという事ですね。 今回の京都は教育大学の二つの講義でも、いろいろな学びがありました。 午後の講演の後、個人的に話をしたい、質問をと言って来られた中には、当事者の人も、当事者の家族の方もありました。 参加者に、関口久志先生が、プリントを配って下さいました。それは、あの「杉田水脈衆議院議員の「『LGBT』支援の度が過ぎる」論稿から考える」という投稿。自民党の政治家のこれまでの様々な差別発言、それに反して、教育現場での学生のコメント.そして「性の多様性は、全ての人が当事者です。顔や身長が違うように、性も違って100人いれば100通りです。」等と、とても貴重な関口先生の文章。
特別養子縁組の決定は、家庭裁判所がおこないます。申請書を提出し、家庭裁判所の調査官の調査もあり、半年以上の養育の観察もあり、(家庭裁判所から委託を受けて児童相談所が養育の観察をすることもあります。)はじめから一年近く経ってやっとれ決定がなされます。 児童相談所が申請の手続きすることもあるのですが、今は民間の特別養子縁組事業者が申請のお手伝いをしているケースが多くなりました。その特別養子縁組について、2018年春から、法律が変わり、それまでの届け出制から許可制となりました。あっせん事業は個人ですることはできず、法人であることとなりました。私は、個人で届け出ていましたが、私のクリニックは医療法人ですので、法人として手続きを行いました。大変な書類を提出して、様々なチェックや調査を受けて、やっとこの12月4日に正式に広島市の許可が出ました。それまでは、あっせんを進めていて結構ですとの許可がでていま
このシリーズを書こうと決心して、実際書き始めるのに、ずいぶん勇気と時間がかかりました。いろろいと悩みました。でも、やっぱり、言うべきことは言おうと。 前回、「年の瀬に怒っていること」の①は12月15日から、市川市賛歌について書きました。でも、しょせん私が書くことなんて、世の中には何の影響も与えないのです。あの、わいせつな歌が市の歌として朗々と歌われていることのおかしさを、渾身の力を込めて書いたのですが、何にも起こりませんでした。 今回は、NPOのフローレンスについて書きます。このフローレンスの代表の駒崎弘樹さんは、「社会的問題を事業で解決する」という旗のもと、病児保育や障害児保育等に取り組んでいること、それは立派なことと思ってみていました。 でも、彼がツイッターで、行き場のない少女を懸命に守ろうと頑張っている仁藤夢乃さんへの悪質な中傷をし、私も驚いたことがあります。それはネットをにぎやかせ
特別養子縁組をする予定の実母とそのお母さんと、養親予定のご夫妻が対面しました。それまでずっと泣いていて、目がはれ上がっていた実母。やっぱり養親予定の夫妻にあった時も泣き出しました。でも、泣きながらご夫妻をじっと見て、「優しそう」と言いました。 ご挨拶をして別れた後、「もう泣かない」「安心した」と言いました。めっちゃいい人そうだったと。 これまでの彼女親子の苦しかった道のりを考えると、私も泣きそうになりました。 赤ちゃんは、絶対に幸せになってもらえる。そんなご夫婦だと思うよ。私は、あなたにも、絶対に幸せになってもらいたいからね。そして、いつか自分で育てられる赤ちゃんを産もうね。 そんな話をしました。彼女の苦しみは、これから長い時間をかけて、ゆっくりと癒えて行くことでしょう。 そして、今、胸にあるのは、実父のことです。男は今、こんなことが起こっていることは知らないでしょうよ。自分がしたことの結
選挙当日アップして、書き直して、最後は削除した記事です。 23日月曜日に届くと知らせのあった本が21日に届きました。神戸に行く新幹線の中で読みました。 前書きの一部を転載します。 「本書は、決して消し去ることのできないあなたの口から出た数々の国会答弁を初め、公の場所での発言そのものを忠実に記述することにより、言い訳の出来ないあなたの政治姿勢と人間性を炙り出し、あなたに伝えるために緊急出版しました。あなたがこの本を読むことにより、自分の発言の無知と無恥を知り、一刻も早く総理大臣を辞することを願わずにはいられません。」 安倍総理が言ったことをそのまま書き、検証しています。新幹線の中で笑いをこらえるのがしんどかったけど、やがて腹立たしくなってきました。 それぞれの言葉の検証の最後に書かれています。 「日本国民にとっても問題なのは、こんな人が総理大臣であるという不幸です。」 以上です。以下は今書き
私は今京都にいます。昨夜ここまでやって来ました。今日は福井の中学で講演をします。中学生のうちにしっかりした性の知識を与え、意識を作り、そして賢く行動を選択できるように、そう願いながら話をしてきます。 今度の日曜日、広島市内での講演のご案内をします。 昨日、私は診療していて、久々に涙が出る思いをしました。 中学を卒業したばかりの15才です。いなくなっていたのが、警察に保護されて三か月ぶりに帰宅したと、母親に連れられての来院です。 いない間、デリヘルをしていたと。体はひどいことになっていました。本当にひどい病気をいくつも、もう、ぐちゃぐちゃです。 私の怒りは大人たちに向かいます。どうして、こんな幼い少女を相手にするのか、幼い少女の体を使って金儲けをするのか。教育界の人たちは彼女にどれだけの知識を与えて、意識の形成に力を尽くしてきたのか。 痛い痛いと言いながらも病気は治したい彼女に、話を聞きまし
2013年11月28日、最高裁第1小法廷は、都立七生養護学校で行われていた性教育(こころとからだの学習)に、都教委、都議3人、産経新聞社が介入した事件に対し、上告を棄却するとの決定をしました。これで、2005年に提訴された裁判も、原告の勝訴が確定しました。 提訴した先生方や保護者の方々、本当にお疲れさまでした。長い長い闘いでしたね。 この結果に、かげながら拍手をした人たちも多かったことでしょう。それは、性教育バッシングの嵐に必死で対抗してきた、多くの性教育にかかわって来た人たち共通の思いでもあったことでしょう。 都立七生養護学校は、日野市にある小・中・高等部を持つ知的障がい児の学校です。生徒の半数は、隣接する七生福祉園から通ってきます。生徒の中には親の顔を知らない、幼児期から虐待を受けてきたなどの子も多く、また集団生活ということで、性的な行動に発展してしまうことも多くありました。 障がいを
今日は、またシリーズをお休みして。ここの所、なんだか、許せない言葉をいろいろと聞いて入るので、それを。 まず、そのまま転載します。 『僕は本質的に女性は政治には向かないと思う。たとえば、指揮者、作曲家には女はほとんどいない。女が作曲した曲に大したものがない。なぜか、と考えてみると、実は指揮者は政治家に似ていることに気付いたわけ。オーケストラを統率する能力は、女性は男性より欠けているわけです。作曲家が少ないのも、論理構成をしてさまざまなパーツを上手にワンパッケージにまとめる能力がないから。これはシングル・イシュー・ポリティックス(単一争点政治)とも関係してくる。」「それから、体力の差ということでいえば、政治家は24時間、いつ重要な決断を下さなければいけないかわからない。その時、月一回とはいえ、たまたま生理じゃ困るわけです」「女は生理のときはノーマルじゃない。異常です。そんなときに国政の重要な
このブログを読んで下さっている方にはお分かりかもしれませんが。ある少女がいます。彼女は、事件の被害者です。そして、その被害の事情聴取の時、検事からひどいことを言われました。そして、その加害者は不起訴となりました。 あまりの理不尽に彼女は「検事になってやる」と決意しました。彼女は高校三年生。でも、家は母子家庭で貧しくて、彼女もアルバイトをしながら通学しました。成績は優秀です。ずっと一番だったのに、医者の息子に負けて二番になったと、悔しくて必死で勉強したそうです。 そして、彼女はある大学の法学部の試験に受かりました。とても偏差値の高い、何人も弁護士が出ている大学です。 ところが、彼女は入学できませんでした。入学金が払えなかったからです。 彼女の父親、母親と離婚した相手ですが、彼女が大学に入る時には入学金を払ってやるという約束だったと。それなのに、いざ彼女が入学試験に受かると、払わないと。車を買
昨日の夜、昨日の私のブログにコメントを戴きました。 『ご沙汰しております。 先生、誰にも話せない気持ちをはきださせてください。 今、話題になっている社会的養護を題材にしたドラマ。私は怖くて見てないのですがネットを開くとその内容とともに様々な賛否両論が出ています。 「ドラマはフィクション嫌なら見るな」「すてる」「かわいそう」「バカ親」「子どもの気持ちを考えろ」「無責任な母親」 嫌でも目にしてしまうコメントに、自分がしたことを突きつけられ辛いです。 「大丈夫。私に育てられるよりあの子は今幸せでいるんだ」 と自分には言い聞かせています。 私が苦しむのは仕方がないですが、当事者である子どもたちに 「母と名乗れなくてもあなたの幸せを願い心から大切に思ってる」と直接言うことができないことが一番辛いです。 女は心身ともに一生の跡がつく、でも男もその当事者であることには思いも及ばないものなんですね。 どの
これも、以前のブログでお話ししていますが、それでも、繰り返しますね。 『(妊娠の結果は女性のからだが背負うということ、それがちゃんと分かっていないということをしっかり話したうえで)だからこそでもありましょうが、「避妊」が全然ダメ。この中のほとんどすべての人がいつかは、きっと避妊が切実になる時が来ますからね。 時期はみんな違うでしょう。子どもを何人か産んだ後かもしれない、前かもしれない、間をあけたい時かもしれない、それから今はまだ分からないけれど、この中にも一生性交をしない人がいるかもしれない、それはそれでいいのですよ。みんながしなければならないものでは決してないからね。 それから今はまだ分からないけれど、この中にも大人になった時に子どもができない人もいるかもしれない。それから、中学生にもなると自分で分かることなのだけれど、人を好きになる時に異性をではなく、同性を好きになる人もいるかもしれな
七生養護学校の「ここから裁判」の勝利報告会が以下の如く案内されています。 この案内にも出ていますように、七生養護学校へのひどい介入は、「見せしめ」とされ、そこから全国に波及していきました。 七生養護学校「ここから裁判」裁判 勝利判決が確定! =七生養護学校「こころとからだの学習」裁判= ☆ 2・1勝利確定報告集会 ☆ 2014年2月1日(土)18:15~(18:00開場) 全国教育文化会館・エデュカス東京7階ホール (四谷駅7分、市ヶ谷駅7分、麹町駅2分) 長きにわたって皆様からご支援をいただいた、七生養護学校「こころとからだの学習」裁判の、高裁での勝利判決が確定いたしました(2013/11/28)。 10年半にも及ぷ闘いでした。七生養護学校の教育への不当な介入は見せしめとされ、その後の教育現場、教育内容への管理強制強化につながっていきました。 七生養護事件の真実、この間の経過、判決で勝ち
「性交」や「セックス」も使用禁止。思春期の生徒を刺激するからの理由です。まるて゜言葉がりなのですが、でも、巷には、ネットをはじめとして、情報が溢れ返っています。それも、性を単なる遊びや娯楽として描かれるものがほとんどです。性には、当然妊娠や性感染症が伴うものであるということは、すっ飛ばされています。 それらの情報にどっぷりつかっている若者たちに真正面から情報を伝えたい、それらを知ることによって、賢くなってほしい、賢く行動を選択してほしい、そんな思いで性教育に取り組んできました。 でも、それらの言葉を使わないようにすれば、若者たちは刺激されなくってすむと思う人たちは、浅はかだと思います。隠せるものではないし、隠せばそれで若者たちが賢くなるかと言えば、そんなものではないのです。 先日も言った、私たち、性教育に取り組んで来た産婦人科医の集まりは、年に何回か集まり、情報を共有し、合同の調査や発表を
性教育へのバッシングと同時になされたのが、「ジェンダーフリー」へのバッシングです。ジェンダーフリーとは、性別によって差別を受けたり、生き方を制限されたりすることなく、すべての人間が多様な個性と能力を発揮できることを目指すものです。 ところが、これを「性別をなくす」ことであるとか、「フリーセックス」を推奨するものであるとか、意図的にゆがめられて宣伝されました。あちらこちらの地方議会で「同じような意見書採択が試みられ、実際に採択されたところもあります。 例えば、当の七生養護学校に乗り込んだ都議の古賀俊昭氏は、2013年2月14日、都議会一回定例会で 「ジェンダーフリーは、単純に男らしさ、女らしさを否定する次元の問題ではなく、日本人の人格を否定し、日本や家庭という共同体を敵視したあらたな革命運動であるとの、この思想の本質と恐ろしさを認識することが何よりも肝要であります。そしてこの新しい革命運動の
様々な地方議会よりも先行してバッシングが行なわれたのが「国会」の場です。20002年6月当時の民主党議員を初めとして、78人の国会議員により「行き過ぎたジェンダーフリー教育や性教育から子どもたちを守るために」「健全な教育を考える会」(代表幹事は、それまでも、国会のさまざまな場で根拠のない質問と意見を繰り返していた山谷えり子議員)が発足しました。 同年8月、2001年から配布されていた中学生向け性教育パンフレット「思春期のためのラブ&ボディBOOK」(厚生労働省所管の「母子衛生会」作成)を絶版とし、在庫は回収という措置が取られました。 20003年2月6日、日本の家庭を守る地方議会の会主催「ぶっばせ!ジェンダーフリー~男女共生・児童の権利の政治的歪曲を許さない緊急集会」が開催され、高橋史郎明星大学教授と山谷えりこ氏が講演をしました。 そこに参加した人たが中心となって、各地方議会での根拠のない
ここの所の私のブログ、沢山のクリックがあってびっくりしていました。その理由を教えて下さった方、ありがとうございます。いろいなサイトでこのブログが取り上げられて、かまびすしい・・・。それを一生懸命読むと、疲れます。傷つくから読まない方がいい、それは、これまでに培って来た私の防衛術でもあります。 この11日水曜日、12日木曜日の二日は、大分への車での大移動で、人の文章は読む時間もなく、自分のブログを書くだけで精一杯でもありました。 しかし。hatenaで、私のつたないブログに、変な反応をしている人がいました。ふーん、いろいな取り方をする人がいるものだと、その時はそれで終わっていたのですが。 まあ、その人が、びっくりのすさまじい反論を書いていらっしゃいました。実は、その人への批判を書いている他の人の文から先に読んだもので。何だろうとそのリンク元の文章を読んだら。そのhatenaで変なことを書いて
セックスワーカーをどう考えるのか、これはもう20年前、私たちが広島エイズダイアルを作った頃、社会全体がHIVの感染をどうするのか、喧々諤々していた頃から、私の中では続いている課題です。 当時、HIVの感染はセックスワーカーを媒介とするのではないかという偏見があり、また、セックスワーカー自身を感染から守るためにもどうすればいいのかずいぶん論議されていました。彼女たち自身が発言をし、セーファーセックスを仲間に呼びかける、そんな方たちも出てきました。それはそれは、自分の仕事にしっかりほこりを持っている人たちでした。それは感動的でもありました。 私は、今、自分自身をしっかり持って、自分の防衛もちゃんと心がけるということ、風俗で働いている若い女性たちにはそれができていなくて危なっかしいと、そんなことを言っているつもりです。彼女たちを責める気は毛頭ありません。診察室では、自身を防衛しようよ、と言い続け
その昔、私がまだ大学病院の医局で安い給料で働いていたころ。ある町の小さな開業医さんでアルバイトをしていました。そこは、産婦人科も内科も小児科も外科もなんでもする町医者です。 そこの近くにストリップ劇場がありました。まだ今のような風俗もなく、ソープランドはトルコ風呂と呼ばれているような頃でした。ストリップ劇場は大人気で盛況だと聞きました。 ある日、そこのストリップ劇場で働いている人の人工中絶がありました。ふつうに中絶の手術をし、帰る前の診察をしていると、 「先生、ガーゼ、いっぱい入れておいて」 と彼女が言いました。えっ?と驚きました。その後すぐに舞台に立つと。出血しないようにガーゼを入れておいてということなのです。言う通りにした後で話しまた。 「今日、もう踊るの?休んでいた方がいいよ。」 と言ったものの、今日の舞台はもう決まっていて、それに穴をあけることはできないと言います。 「そう、大変じ
その昔、私が「さらば、悲しみの性」を書いた頃ですから、もう30年も前になります。その頃は、まだ風俗はほとんどソープランドしかありませんでした。ソープ嬢とは、もちろん代を変えて長い間のお付き合いです。今はソープがかなり斜陽で、もっぱらデリヘルがメインです。 ソープでは本番があるのが当たり前。だから、堂々とコンドームを使えます。それも、彼女たちは徹底してプロ意識を育てていますから、相手に気づかれないようにコンドームをつけることもできます。 声を上げれば聞こえるお店の中ですから、彼女たちの身を守られてもいます。私は、その彼女たちがすごいなあと思うのは、やっぱりそのプロ意識です。 相手がどんな人であっても、嫌いなタイプであろうと、しわだらけの人であろうと、口が臭い人であろうと、ちゃんと対応します。 お金で性を売る、その一点だけで徹底しています。それは厳しい世界でもあります。 「性を売る」ということ
この頃、あまり患者さんに関わることは書いていません。プライバシーにかかわること、もちろん名前が特定できるようなことに気つけることは当然ですが、その内容について、どこまで語ってもいいのか、線引きがなかなか難しいということが理由です。 でも、産婦人科医療の現場で起こっていることを世間の人は知っていない!!必死で性教育の必要性を訴えても訴えても、社会は知らんぷりなのです。 今日は書きます。 風俗で働く女性たち。もちろん、圧倒的に若い女性たち。あまりに無防備なのです。 今、プロのセックスワーカーと、素人の女性たちとの線引きも難しくなりました。 どうしてこんなに簡単にこの世界で働けるの?と思うほど、風俗で働く女性たちが増えています。大学に進学して広島に出てきてすぐにデリヘルで働いている女性たち。まだ18才で、どうしてこんなことか出来るの?と言うほど無防備です。 いえ、18ならまだ大人? でしょうか。
昨日は、東京での「ワクチンフォーラム2013」に参加しました。全国から600人余りのドクターたちが集まりました。日本全体のワクチン行政や、小児へのワクチン接種、とくにロタウィルスのワクチンなど、とても勉強になりました。それに、何よりも子宮頸がん予防ワクチンについての話が大変にタイムリーだし、そもそもそれを聞きたくて行ったようなものなのですが。 総合司会の京都大学の小西先生、自治医科大学の今野先生の話など、涙が出る思いで聴きました。 結論から言えば、6月16日に書いた私見 は、いささかもブレないと言うことです。ますます確信を持ちました。 今野先生からは、さまざまなデータが出されました。 何よりも胸をうったのは、今年の6月13日にジュネーブで開かれたWHOの「子宮頸がん予防ワクチンの安全性諮問委員会」の結論についてでした。 前回の検討から4年間に世界では、1億7500万回の接種が行われたと。そ
子宮頸がんのワクチンについて、厚労省の方針が変わったことなど、いろいろと報道されています。これについて、またきっちりと私は私の意見を書きます。もう少し準備が必要です。今月末に大きな勉強会に行ってきますので、それの後になります。今日は、あくまでも今の私の心境を述べておきたいと思います。 今、私がはっきり言えるのは、私はワクチンの接種について、いささかも方針のぶれはありません。子宮頸がんで亡くなっていく、悲惨な女性たちを見続けて来た私にとって、この癌にかかる人が減って行く期待は変わるものではありません。 そもそも、日本はこのワクチンが採用されたのは、世界の中の100番目の国であります。他の国々、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなど、早くからうち続けている国々では、このワクチンの副作用で中止をなどという声は上がっていません。 そもそも、子宮頸がんは今、日本
あれは、小学校一年生の時。だから、大昔です。でも、いくつになっても子どもの頃のことはしっかり覚えている物です。特に、つらかったことは。 一年生になった時、担任が、若くてきれいで優しい先生とうれしかったのは、初めだけ。保護者がいる時といない時では、ガラリと違う、とっても怖い先生だということは子ども心にすぐに分かりました。 ある日のテストで、漢字の書き順がありました。「田」という字です。(この図は、ネットから戴きました)( 私は、この書き順の答えをしました。そしたら。×でした。おかしいなあと悩んだ私は、先生のところに答案用紙を持って尋ねに行ったのです。そしたら、先生は、この⑤が③画だと教えて下さったのです。先に口を書いて、あとで中の十を書くのだと。突き放すように、不機嫌に。 それでも私は、納得できません。家に帰って父にその答案を見せました。父は、これはおかしい、美代子ので正しい、と言います。そ
思春期学会では、「思春期の危機に迫る」のメインテーマの中、8つの特別講演や教育講演が行われました。教育講演は「不登校と引きこもり」「自傷行為」「性同一性障害」「生虐待」の四つです。 その中の私の診療の現場でもよく出会う「自傷行為」ついて。社会的に誤解されていることをずばり話されました。一生懸命メモを取ったのですが、それよりも抄録にまとめられていますので、少しだけ引用します。演者は「国立精神・神経医療 研究センター 精神保健研究所自殺予防総合対策センター 松本俊彦先生」です。本来なら、抄録全部を再掲させていただきたいところなのですが、少し要約しているところもあります。 『リストカットなどの自傷行為は、通常、激しい怒りや不安、緊張、気分の落ち込みといったつらい感情を緩和するために行われる。典型的な自傷行為は、一人きりの状況で行われ、周囲のだれにも告白されない。しばしば誤解しているような「人の気
背筋が寒くなるような、怖い事件が起こりました。タクシーの運転手さんの機転で少女は助かりましたが。また、少女が大きな声をだしたのが良かった!!これからも、いつどこで誰が事件の被害者になるかわからないような社会です。 テレビでは、盛んに「いかのおすし」をやっていました。警視庁防犯標語です。 知らない人にはついていかない。車にはのらない。おおきなこえで叫ぶ。すぐに逃げる。しらせる。 でも、これだけを教えてもダメです。もっと具体的に。練習も含めて。今回は塾でしたが、学校帰りのまだ明るいうちに被害に会う少女もとても多いのです。毎日の通学を、一人にさせないというのは、無理です。 まず、知らない人について行かない。というのは、この事件でも明らかです。広島県の恥ですが。この事件の検証については、ここから三日間にわたって書いています。加害者は学校の担任の先生でした。それから、つい先日には、廿日市市で「子ども
昨日は、夏休み後初めての診療。いやあ、くたびれました。覚悟はしていましたが。多くの患者さんに来て戴けて、ありがたいことなのですが、でも、休んだ後と言うのは、ことさらしんどいものです。ああ、のんびりゆったり遊んで生活できたら、どんなに楽しいだろうかね、なんてスタッフと話をしました。まあ、日頃真面目に働いているからこそ、休みをありがたく戴けるのだわね、なんて。 さて、その患者さんたちの中で、少し気になる方たちが何人もいたので。 旅行などで生理を移動させたいという人たちです。みなさん「月経を遅らせたい」と来られます。それも、結構ぎりぎりになって。今にももう始まりそうな時期に駆け込んでこられることも。 いえ、生理を遅らせることはできるのですが。でも、「早めること」もできます。こちらとしては、推薦は、早めることの方なのですね。 理由その1.遅らせるのは中用量ピルを使います。中用量だと、人によっては吐
あのう、ここのところ書いていることと全く違ったことなので。何を書くのかと叱られるかもしれませんが・・・。 緊急避妊薬、ノルレボ錠が日本でも販売の許可をされて一年と少し経ちます。(この許可については、お知らせしたことがあります。世界中のラスト6か国になってやっと許可されたと。イラン・イラク、アフガン・ペルー・北朝鮮、そして日本) その緊急避妊薬を処方する時には、必ず同意書にサインを戴きます。というのも、100%避妊できるわけではなくて、これを服用しても妊娠することがありますよ、という説明を理解したというサインなのですね。実際、私のクリニックでも、内服したのに妊娠したという人がいますので。 その同意書には、最終月経、避妊に失敗した日時と時間、それは月経周期の何日目かなどを記録するようになっています。だから、失敗した時の時間を必ず聞いて記録するのです。 その時に、ふうん、ずいぶんいろいろな時間な
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