サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
Switch 2
maminyan.blog.fc2.com
発達障害の特性はどこまで不変なのか? 巷に出回っている専門家の書いた発達障害関係の本を読んだり、講演などを聴きに行くとたいていの場合私の頭の中にはハテナマークが大量にわいてきて踊り出す。 啓発活動だとかテレビの特集番組などでよく言われる「正しい理解がないことが問題の根源」ってな説明にもひどく違和感がある。 ツッコミを入れたくなるところが満載なのだ。 今日はその中でASDとAD・HDに関して一番ツッコミを入れたくなるところについて語ってみる。 発達障害っていったいどんな障害?特性は不変なの? 発達障害の症状は多彩である、そして、その特徴のいくつかは健常者でも起こりうることだ。 出がけに鍵が見つからなくて困った…なんてのは定型者でもやったことがある人は少なくないだろう。 遅刻、これも発達障害者に限ったことではない。 不器用、集中力が続かない、要領が悪い等々、定型者でもあり得ることなだけに怠けと
発達障害児の子育てと怒り 発達障害児を育てていると何かと苦労が絶えないと言う話はよく聞く。 よく聞くのだが私に実感はない。なぜなら子供の行動に対してほぼ怒りを感じないからだ。 しかしうちの子供も2人とも間違いなく自閉症スペクトラムである。 小さいときからいろいろやらかすことは絶えないわけで、そこにさしたる違いを感じない。 しっかりうちの子2人もやらかしている。">やらかすたびに対処するのはよそのご家庭と全く変わらないのである。 ただ、あまり対処に困らないので怒りも発生しないだけだ。 褒めて育てろと言われても… 子供が何かやらかすのは当たり前の話だが、発達障害児の場合、回数がハンパないと言うだけじゃなく、お母さんたちにとって理解しがたい反応するので怒りがわきやすいのかなあと思う。 「何やってるの!」 「何でそんなことしたの!」 「だめでしょ~!!」 「そんなこと言わないの」 といういわゆるお
前から気になっていたキングジムのデジタル耳せん デジタル耳栓…聞き慣れない名前のものだが、数ヶ月前に発売予告が出て以来気になってはいた。 仕組みはノイズキャンセリングヘッドホンとほぼ同じ仕組みで、騒音と逆位相の音を流す事によってチャラにし、いわゆる騒音にありがちな特定の周波数帯の音がカットされて聞こえなくなるというもの。 聴覚(音声)過敏もちの狸穴猫としては試してみたさはあった。しかし5000円ほどするので、レビュー等がある程度出てからにしようかと、ちょっと様子見を決め込んでいた。そしてここひと月くらいはコロッと忘れていた。 しかし、先週から寝不足が続き、聴覚過敏がいよいよ派手になってきた。イライラするのはまあ定番だが、物忘れが激しくてかなわない。いまやろうとしていた事を振り向くと忘れているといった具合。何かに取りかかろうと思ってもすぐに注意がそれてしまい、取りかかること自体が難しい。 こ
努力と練習と習熟と 発達障害者が言われて困惑する言葉の筆頭はこれだろう。 努力が足りない、 いったいどこまで努力すればいいのか? 必要な努力とはどういうもの? 悩みこむ人は少なくない。 いわゆるスキルに関してだが、facebookのフィードにこのことに関連する興味深い話が流れてきた。 「どんなスキルでも1万時間練習すれば達人になれる」は正しくない:研究結果 | ライフハッカー[日本版] スキル習得1万時間説というのは、あちこちに流布していて、努力や根性が好きな人には目標設定が明確になるといった意味で好意的に受け取られる反面、他人に対して「努力不足」というレッテルを貼る材料にもなってしまいがちな側面もある。 上記の記事で取り上げられているのはブリンストン大学の研究だそうだ。 目的としているスキルによってスキル習得に練習時間の関与する比率が異なるというのはなかなか興味深いし、平均だろうが、「(
許されざる犯罪だからこそ考えてみたい この事件のあった日、報道を目にまず思ったのは、「え、警備体制は?」ということであった。 うら若き女性アイドルを主役に握手会をするのであれば彼女らの身の安全を守ることは絶対必要なことだから、警備体制は万全なのだろうと思っていたのだが、どうやらそうではなかったようだ。 いきなりノコギリで切りつけられた被害者のAKBメンバーとイベントスタッフ、さぞ痛かったろうしショックを受けもしたろう。身体の傷だけでなく心の傷も負ったはずだ。彼女らの傷が早く癒えることを祈らずにはいられない。 事件報道の後、会場の警備体制の問題、握手会というイベント自体の問題等、いろいろな議論が巻き起こった。そして容疑者が発達障害者では?という話もちらほら出ていたのは、このブログにも「発達障害 犯罪」で検索して訪れる人がちらほらいることから知るにいたった。 そして、28日、「スッキリ!!」と
ここ数年、自助会、SNS、ご家庭内、その他いろんなところで自分以外のASD当事者と接する機会がある訳だがときどき面食ら現象がある。 現象としては、「こーいうのはどう?」「よかったらどーぞ」といった提案に対して「押し付けられた」と突然怒り出されてこちらが唖然というパターンだ。 前々からこの現象はいったい何だ?と思っていたのだが、もしかして「提案」と「指示・命令」の混乱なのかなと思うに至り、ちょいといろいろ聞き回ったのだが、結構ありがちな現象のようだ。 親が心配から「アドバイス、提案」をしても「押し付け」と受け取ってしまうために親子関係に亀裂が入る例も多々あるらしい。将来的なことについて自分では決められないのだが周囲からの提案に対して「押し付けるな」と激怒するという例もあるそうだ。 ちなみにしばしば「提案」「指示・命令」の区分がつきにくいという当事者の談もゲットしたが、あとになってよく考えたと
「障害があるように見えない」 これは発達障害者がときどき定型発達者に言われるセリフなのだが、結構これには抵抗がある発達障害者が多いようだ。 (ちなみに私個人はなぜか抵抗がない) なんでかな?と思って考えてみるに、成人発達障害者の多くが「つらさ」というものを抱えてしまっていることに遠因があるのではないかということに行き当たった。 日常のあちこちで「つらい」のに「障害があるようには見えない」と言われてしまうと、自分の「つらい」という感覚、ひいては「障害の存在」、「障害をもつ自分自身」を否定されたように感じてしまうのではないだろうか? ところが…、 いろいろ観察していくと、定型発達者がこのような言葉を発するのに、実は深い意味はないことが殆どだ。 せいぜいのところ、「パッと見たところあなたが自分と違うようには”感じられない”」くらいの意味でしかない。定型発達者では好意を示すのに同質性の確認をするこ
ちょっと昔から考え続けていることを思い出した。 ASD者のもつ「伝わるように伝える」ということに関する困難のこと。 このブログ、数百記事書いたが、1記事だけ文のスタイルがまるで異なる記事がある。下記だ。 http://maminyan.blog5.fc2.com/blog-entry-29.html この記事、私のブログの中でとても反響の多い記事だ。数年前に書いたものにもかかわらずいまだにコメントをいただくことがある。 だが、この記事、自然体で書いたものではないということを白状させていただく。 長年の定型発達者研究?によって、どうすれば伝わりやすいかというのはある程度想定がつく。その知恵を総動員し、背中がかゆくなる!としか言いようがない違和感と罪悪感を「伝えるため」に押し殺して書いたものなのである。 これは異文化に向けたものだ!と自分に言い聞かせながら「伝えたい一心」で文章表現を加工した。
思い込みは二次障害のもと 自助会を運営しているとさまざまなアスペルガー症候群者(ASD者)に出会う。 アスパラガスの会を始めて3年半、延べ参加者数は数百人に及ぶ。 常連さんもいるし、たまに参加する人もいる、1回か2回の参加の人もいるわけで、実数でざっと200名くらいには会っただろう。 何らかの生きにくさを抱えての参加者は多い。 話していて、彼らの生きにくさの大きな部分を占めているのが「思いこみ」である事に気づかされる。 「自分はこうあるべき」→なのにできない。 「他人はこうあるべき」→なのにそうではない 「社会はこうあるべき」→なのにそうではない。 等々。 もちろん、元々の障害のせいでできない事がある場合もあるのだが、それ以外の部分でのこういった「思いこみ」が自身を苦しめているといった印象を受けるのだ。 傍目から見れば、勝手に思いこんで勝手に生きにくくなっているように見えるかもしれない。
アスペルガー症候群者は視線を合わせるのが苦手というのは、比較的よく言われる特徴の一つである。 しかしながら、なぜ相手と視線をあわせるのが苦手かという事についてはあまり話がない。 で、ちょっと考えてみたのだが、表情理解ということと関わりがあるのではないだろうか? 先だって書いた書評(表情分析入門)でもちょっと触れたが、定型発達者はとんでもなく多くの事(感情や意志といった類であるが)を他者の表情から読み取っているようである。 で、その情報と言語情報をあわせて相手の本心を推し量り、本当に言いたいことを読み取って会話をしていく。 しかしながら、表情に関して、繊細な読み取り能力は少なくとも私にはないし、多くのアスペルガー症候群者で他人の表情が読めない(少なくとも読み取りにくい)ようである。 何も読み取れないから、さして重要とも思わず、相手の顔を見ずに話したりしがちでもある。 (現に総員アスペルガーの
に唯一ふれられていなかったポイントに気がついた。 それはライフスキルである。 自分で役所に行けないとか 銀行の手続きができないとか ちょっとした日曜大工ができないとか 料理ができないとか 皿洗いができないとか 買い物ができないとか… 子守ができないとか… … こういった問題のないことが、結婚して生活していく上ではどうしても必要なことだ。 アスペルガーのパートナーにそれができるか否か、それもうまくやっていけるかの非常に重要なキーポイントなのではないだろうかと考える。 そして、この手のライフスキルを身につける機会を逸しやすいのもアスペルガー者の一つの特徴ではある。 実は…苦い思い出がある。 前の亭主(やはり自閉圏)は、ことごとくこれらができなかった。 風邪で私が寝込んでも、ひたすら食事が出されるのを待っている。 あげくの果てに「まだ治らないの」と言ったりもする。 当然、皿洗いもしない。 「治っ
私もタヌキというアスペルガーとおぼしき配偶者がいる。 だから一応よんでおこうかと…思ったわけだ。 この本はアスペルガーのパートナーを持つ女性によって書かれたものだ。 さほど厚くなく、活字も大きめなのでさらっと読める。 さて。 アスペルガー症候群者を夫や恋人に持つ女性は鬱になりやすいという話はよく聞く。 それはカサンドラ愛情剥奪症候群という名前で、海外ではすでにある程度認知されている現象だが、そういった事態になるリスクを最小限にするために著者はこの本を書いたという。 アスペルガーのパートナーにありがちな行動、それを女性側がどうとらえていったらいいか?が、どうやって女性自身が自分を保っていけるようにできるかについての提案とともに書かれている。 さて、この本を読んでどう思ったか? というより、私が読みながらどういう状態になったか? 実は…目をひんむいて読みふけり、腹を抱えて笑ってしまうこと数回以
風邪を引いた。どうやら息子からうつされたようだ。 もつ鍋食ってあったまったのでおいおい治る…と信じたい。 さて… コメント欄でいただいた疑問。 「アスペルガー者から定型者への歩み寄りはあるのか?」 これは障害に関する自覚の有無によって異なるだろうとしか言いようがない。 今回はコミュニケーション面だけに限って考えてみる。 自覚の段階を三段階に分けてみよう 1アスペルガー症候群である自覚がある場合 2何となく自身のコミュニケーション能力に問題を感じている場合。 3自分には何のコミュニケーション能力上の問題がないと考えている場合。 1と2の場合は確実に定型者に歩み寄っている。 いろいろ考えていることだけはほぼ間違いない。 (打開策になっているかは別問題として。) 問題は3の場合なんだろうと思う。 きっかけがなければ、自分がアスペルガー症候群であることすら気がつかない。 そうなれば 「何で自分ばか
連休…、風邪を治すのに思い切り費やした。 といっても、タヌキのカレンダーに連休の文字はない。 そうだ、パンの配送に連休もへったくれもないからだ。 …というわけで、夜中に起きて弁当を作り、朝まで寝るというスタイルはそのままの連休らしからぬ連休である。 学校が休みでミチャポンが家にいるので何かと騒がしい。 かまってくれ攻撃に遭うのでおちおち落ち着いてもいられない。 とりあえず、しつこい風邪を直すために寝倒すだけ寝倒し、その他の時間は買い物に、ミチャポンのラッパのレッスンのつきあいに…、食事作りに…と費やしているうちに連休も終わりである。 なんか連休でない方が忙しくない気がする。 さて、寝ながら読み返した本の書評といこう。 この本だ。 実はこの本は1月末に購入した本である。 何故にここまで書評を書かずに寝かせていたのか? 単純な話である。この本、とても骨がある。 そして読み替えずだに味わいぶかい
アスペルガー的言語感覚と「いわゆる気遣い」 今日も我が家は寒い。 多少寒さは緩んだとはいうものの 全国的にもやはりそれなりに寒いようだ、 さて、寒い中出かけて夜遅く帰ってきた家族にどういう声かけをするか? 仮にうちの息子が出かけていたとして、私が 「寒かったでしょう、いま熱いお茶入れるわね」 なーんて言う言葉をかけたら… 「ネタですか?」 とか 「やめてくれ、気色悪い」 という言葉が返ってくるだろう。 「こんな遅くまで何してたの?心配するじゃない、とにかく中はいってストーブにあたりなさい」 こういうパターンもありかもしれないが、 これでも 「なに妙な芝居やってるんだ?」 という返答が返ってくるのはほぼ間違いない。 狸穴での正解は 「遅い!片付かないじゃないか、早く飯あっためて食えよ」 とか、 「早く風呂入れ」だったりする。 そう、気遣い…それは定型発達者のそれと、ASD者のそれは大違いだっ
<その1はこちら><その2はこちら> 今年も残すところあと12日となってしまった。 クリスマスなんて嫌いよ!正月準備の邪魔じゃない! ケーキだけ買ってきて済まそうよ~!! という私の主張があっけなく退けられた今年は、忙しさが倍増している。 タヌキはといえばクリスマスソングを新しく買ったトランペットで吹く準備に余念がない。 結果、私が移調譜作りをやらされる…トホホ。 さらに、どういうわけか病院がよい等々、年末準備以外の予定も妙に混み合っている。 障害者手帳の更新手続きまであった…(すっかり忘れていた) しかし年末はなぜか更新したいものが増えるのだ! というわけで、なんと本日2本目のエントリだ。 さて、続けよう。 ================= 今回は次の三つについて… 4.相手の気持ちが推測できるか? 5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か? 6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か
日本全国年末である。 そろそろ正月料理やらクリスマスのやらの準備に取りかからなくてはならない。 が、決まってこの年末の時期になると、「うーん」と考え込むことが出てきて、脳みそが暴走をはじめ、ブログの更新頻度が上がる。ほぼ恒例になってしまったような気もなきにしもあらず。 ことによると、年越し準備からの逃避かもしれない。 (…といいつつ正月モードはなかば起動しているのだが…) ま、それはともかく、話をはじめよう。 きっかけはアクセス解析である。 毎日のアクセス数や、このブログにどんな検索ワードでたどり着いたか? そんなことがアクセス解析ツールを設置しているとわかる仕組みになっている。 で、アクセス解析を日々見ていると「人の気持ちがわからない」という検索ワードでこのサイトにたどり着く方が概ね日に最低一人はいる。 もちろん、その手の話題がこのブログにあるからこそ、その検索ワードでここにたどり着くわ
コメント お久しぶりです。これは、ずいぶん重宝できそうな本ですね! 「人付き合いとはスキルである!」というのには、とても賛同できます。 最近、社会に出てきたばかりの若い子たちと接すると、障害があるわけでもないのに、「他人との会話の仕方や、物事をあまり知らないんだなあ」と感じることが多くあります。(私が言うのも何なのですが・・・) こういう言い方もなんですが、世間知らずな若い子ほど、人間関係のマナーや発言の仕方(いわゆる社会性)に問題があるような気がします。 これを言うと、ではアスペルガーや自閉症は”世間知らずということか?”、と思われそうなんですけれど、「自分の興味の示す範囲の情報ばかり、取り入れやすい」性質を考えると、”不可抗力的に、世間知らずになりやすい”とは、言えないでしょうか?? [2848] 2010年10月18日(月) 05:15 さざき 編集 こだわり?理解してない? こんに
ようやっとちょっと秋の風が吹き始めたか…。 今日は「大阪は今日も…」とは書かないで済みそうだ。 さて、今日紹介するのは なぜか好かれる人の話し方 なぜか嫌われる人の話し方 ディスカバー・コミュニケーション・ラボラトリー編 という本である。 なぜか好かれる人の話し方 なぜか嫌われる人の話し方 (ディスカヴァー携書) ディスカヴァー・コミュニケーション・ラボラトリー ディスカヴァー・トゥエンティワン 2007-11-15 売り上げランキング : 116883 おすすめ平均 Amazonで詳しく見るby G-Tools アスパラガスの会のスタッフの奈良人ちゃんにツィッターしてて教えてもらって、即購入。 読んでみたら大ヒット! というわけで、レビューを書くことにする。 この本は、「話し方」の本とあるが、実は中身は違うと私は思った。 「さまざまな言い回し」が「どういう心理的影響を人に与えるか」を徹底
今夜も大阪は暑い! 暑さしのぎに堅い記事を書こう(ん、関係ない?) なんだか最近発達障害がブームである。 テレビやラジオで特集を見ることも多くなった。 書店の発達障害関連のコーナーには次々と新刊書が出てくるし、 目立つコーナーに発達障害関連の書籍がおいてあったりもする。 手軽に読める新書なども多い。 で…、本を書いてるえらい先生方には申し訳ないが、言ってしまう。 こと「自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症・PDD・NOS)」に関する解説本に関して言えば、私はちょっと食傷気味である。 ・特異な才能を生かせばうまくいく→才能を伸ばそう) ・周囲の理解が大事。 ・対人スキルを身につけよう。 の三点セットが出てこない本は珍しい。 なぜこの三点セットというのが、一般社会(要するに定型発達者社会)に受け入れられやすいらしいのか?その辺はちとわからぬが、マスメディアで取り上げられる本
お盆だ。 仏壇飾りも完了、大掃除もした(上っ面だけ)? ま、とりあえずいつ来客があっても大丈夫なようにはなっている。 あとは料理くらいだ。 ああ、久しぶりに主婦したぞ。 申し訳ないが、コメントの返事は当分保留とさせていただきます、ご了承のほどを。 さて、 前回の記事は単発で終わらせようと思ったのだが、ちょいと調べてみると、さらに書きたいことが増えてしまったので、(2)を書いてしまうことにする。 厚生省のYesプログラム(若年者就職基礎能力支援事業)は平成21年度で一応事業が終了したようである。 経緯については不明。 ただ、平成16年から運用されてきた若年者就職基礎能力の目安の影響は残るだろう。 Yesプログラムは終了したが 職業能力評価基準については現在も依然、策定・整備が続けられている。 さて、この「職業能力評価基準」なぜ策定されるに至ったのか、かいつまんで説明しておこう。 はじめはなん
書籍紹介は一旦休止して、お盆特番だ! 今日は就業についてのお話。 昨日ある人からツイッターで、「就活でコミュニケーション能力」が重視されるようになったのはいつ頃なのだろう?という疑問が提示された。 なるほど、確かに最近やたらと「コミュニケーション能力」という言葉が跋扈している。 コミュニケーション能力なければ職業人としての適性を欠くといわんがばかりの論調もあるにはある。 で、ごそごそごそごそ、夜中にゴキブリのごとくネットをはい回り?…じゃない!情報収集をしていたら、とんでもないものに行き当たった。 若年者就職基礎能力の修得の目安(厚生労働省のHP内) この冒頭に出てくるのが「コミュニケーション能力」なのである。 さてさてと、なかみを読むと…「意思疎通」「協調性」「自己表現能力」の三つに分かれており、ごちゃごちゃとうるさい注文がついている。 おいおいおい…だ。 まあ、とりあえず大卒の目安で見
定型発達者研究インデックス 定型発達者研究…亀の歩みで書いていたが、いつの間にやらたまっていた。まとめ読み用インデックスを作っておかないと、自分でも書いたものわからなくなる…というわけで、インデックスを作成してみた。 1.多数派は所属意識をもつことで安心する。 2.なじむ・なじめる・なじめない・なじまない 3.「普通にしろ」と言われること 4.定型発達者に自閉者がものを尋ねるということ 5.定型発達者はチーム感覚の維持で心理的安定を得る 6.定型発達者は自他の同質性の確認をせずにはいられない 7.定型発達者は感情的報酬を求める。 8.定型発達者は感情への対応優先の会話を好む 9.定型発達者の会話では気遣いや感情が他のものに優先する 10.定型発達者の「感情指向」配慮した会話の方法 11.定型発達者にとっての「察してもらうこと」の重要性 12.定型発達者における疑問文の分化とアスペルガー者の
暑い… さて、本題。 「協力して物事にあたる」 ごく当たり前の事のようである。が、これが意外に物議の元である。 さて、「大人のアスペルガー症候群」という書籍で、 アスペルガー者の困った行動として、会社で、皆が忙しそうにしているのに帰ってしまう…というのがあった。 何かと協力的でない態度をとるという問題行動の例として挙げているのだが、 この例で、泥沼にはまるとこういう会話になることもあるだろう。 「なぜ君は皆に協力しないんだ(怒)」 「え? 私、何かしましたか?」 「なんだその態度は?(怒)」 「なんだと言われましても…」 「もういい!(怒)」 なぜ、そうしてしまうのか…。 主な原因は2つだと思う。 1.協力という言葉の意味内容の理解がが定型者の理解と違う。 2.周りの様子に全く気がつかない。 1のケースの思考モデルを考えてみた。 アスペルガー症候群者の「協力」の理解は、 「各自あらかじめ分
梅雨もあけたようだ…毎日暑い。 ここらで一息入れようと思ったのだが、連載中にため込んでいたモノを放出せねば。 というわけで、本日なんと3発目。 さいごは久々の定型発達者研究といってみよう。 =================== 叱責される…そういった機会を経験したことのない人はほとんどいないだろう。 自分が悪いと思えば「謝る」ことになるのだが、この「謝る」が、アスペルガー症候群者にとってはちょっと曲者で、真剣に謝ったつもりが… 1 「気持ちがこもっていない!(怒)」 とか 2 「おまえ、それで謝っているつもりか(怒)」 などという反応にあって、対応に苦慮した…というかうまく対応できなかったという人は少なくないのではないだろうか? 実際、私自身、何度もやっている。 さすがに成人後あたりから、自衛策を講じるようになったが、(自衛策については後述)なかなかやっかいなものだ。 さらに2のケースで
第8回アスパラガスの会参加登録受付中(~7/16) 詳しくはこちら ======================= プロローグはこちら (1)はこちら (2)はこちら (3)はこちら (4)はこちら (5)はこちら ======================= 毎度になるが、一応、女史の講演の動画のURLを貼り付けておこう テンプル・グランディン 世界はあらゆる脳を必要としている(動画) グランディン女史の主張は典型的な成功論がベースにある。 構造を簡単に書くと、 「私は自閉症だがこうして成功した」 ↓ 「同じ方法をやれば自閉症者は成功できる」 ↓ 「自閉症の子どもにもこの方法で成功を」 ↓ 「そのための教育システム整備をすすめよう」 というふうになっている。 (太字の部分が成功論の部分、細字がオピニオン部分) 実にアメリカンだなあと感じる。 そして明解だ。 根底には 「成功す
定型発達者は 「みんなそうなんだから…」 「世間一般ではそうなの」 という主張の仕方をしばしばする。 アスペルガー症候群者では、それに対し「???」と思った経験がある人は少なくないだろう。 特に親が定型発達者の場合、 「みんなそうなんだからそうしなさい」 的なことを言われて、「みんなって誰?」「世間って誰」と疑問に思い、 「みんなって誰のこと?」 とか、 「あなた(かーさん)がそう思うんでしょ」 とか 「それはあなた(かーさん)の押しつけでしょ」 などと口にして、 「減らず口をたたくんじゃない!」(怒) とか、 「話題をそらさないの!!」(怒) ってな目に遭遇することもままあるようだ。 (学校で教師も多用するような気がする。) さて… 社会に出てもこれに類することは多々あるので、 「みんな」「世間」を根拠とする主張で不愉快な思いをした人は少なくないと思う。 しかし、定型発達者は、 アスペル
ちょっとしたご縁があって日本外来精神医療学会という学会の、大阪大会で、15分ほしゃべらせていただいてきた。 分科会のひとつ、「ええやんちがっても、広汎性発達障害への支援、大阪での実践」のなかで、支援の専門家や医師の講演に混じって、当事者からの意見として、 「発達障害の医療に何を期待するか」と言う題で下記のような事をしゃべってきた。 以下その内容だいたいそのまんま。 (多少アドリブが入ったところは抜けている) ●さて当事者として思うのは第一に、適切な診断が出来る医療機関が増えて欲しいということです。現在、とにかく医療にたどり着くまで大変。というのがあるんです。 発達障害者支援センターに行って、発達障害の診断可能な医療機関を教えてもらう。その後、診察予約に何ヶ月…という感じですね。 それがネックになって診断を受けるのを諦めている人も数多くいます。 当事者が、どうしても発達障害について熟知した先
正直言って小学校時代のいじめはひどかった。 今思うに、アスペルガー症候群のいじめられやすさがあったのだとは思うが、とにかくひどかった。 詳しいことは割愛するが、割愛しすぎるとなにもわからなくなるので概略だけは書いておこう。 はっきり言って、教師も荷担したいじめだった。 帰りの会での反省会というものが私にとっては鬼門だった。 そこで、あることないこと言い立てられ、謝罪を迫られる。 あることないこと…と書いたが、実は「ないこと」のオンパレード。 掃除をさぼったとか 班活動に協力しないとか、 誰それを殴ったとか… 喧嘩っ早かったが人より先に手は出さない主義だったし、 掃除をさぼるなんて想像もつかない。 協力…これだけは概念がわからないので何ともいえないが、班活動をさぼって先に帰ったりということはしていない。 にもかかわらず、やり玉にあげられ反省と謝罪を迫られる。 教師もその反省会を放置していたと
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『アスペルガーライフblog』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く