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概要 『日本語組版処理の要件』(以下、『要件』と略)では、3.1.7 行頭禁則において、その対象として小... 概要 『日本語組版処理の要件』(以下、『要件』と略)では、3.1.7 行頭禁則において、その対象として小書きの仮名と長音記号を含めている。しかし、ある公立図書館に架蔵する近代小説を抽出調査したところ、そうした強い禁則を採用した書籍はごく少数に止まることが分かった。『要件』のこの部分は日本語組版の実態に即しておらず、改めた方がよいと考える。 『日本語組版処理の要件』における行頭禁則の規定 公的な性格が強い『要件』 『要件』は日本語組版の概説文書である。ウェブの標準化団体W3Cの技術ノートとして公開されており、英語のものが正式版で日本語版は単なる翻訳という位置づけだ(ただし、筆者の英語能力ゆえに本稿では日本語版を対象とさせていただく)。 日本には以前から組版規格としてJIS X 4051:2004『日本語文書の組版方法』があったが、これは総ページが200をこえる膨大な文書であり、日本語を話さな
2017/08/19 リンク