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1. 良く晴れた春の日の午後、大谷少年が近所の原っぱへ行くと、いつものように二つのグループがいた... 1. 良く晴れた春の日の午後、大谷少年が近所の原っぱへ行くと、いつものように二つのグループがいた。一方はひたすら木の棒をぶんぶんと振っていた。そしてもう一方は球を握って、ひたすら遠くへ向かってそれを投げていた。棒を振っていたグループと、球を投げていたグループがほぼ同時に、大谷少年の存在に気づいた。 「やあ大谷少年。今日こそ俺たちと一緒に棒を振る気になってくれたかい? 君なら、他の誰よりも重い棒をぶんぶんと振ることが出来るだろう」と棒のグループが言った。 「いやいや、大谷少年。君にはこの球が相応しい。君なら、他の誰よりも遠くまでこの球を投げることが出来るだろう」と球のグループが言った。 実際、二つのグループが言っていることは正しかった。大谷少年は誰よりも重い棒をぶんぶんと振ることが出来たし、誰よりも遠くまで球を投げることが出来た。そして大谷少年は迷っていた。なぜなら、大谷少年は棒を振ることも
2024/02/22 リンク